さっきまで普通に食っていたアジが、突然止まる。群れが抜けたのだろうか?いや、そうとも限らない。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
「反応ストップ=群れ抜けた」?
アジはそもそもあまりスレる魚ではない。ある程度の密度があり、パターンにハマっていれば、そんなにこちらの意図を見切らずに食ってくる。メバルほど賢しい魚ではないのだ。
しかし場には徐々にプレッシャーがかかっていく。特に何がまずいかというと、バラシとリリースだ。バラシは特に、ショートバイト弾きではなく、乗せてある程度やりとりしてバラしてしまった、いわゆる乗せバラシでスレる。リリースは、釣った場所にポンと単純に放すとスレる。
スレ、プレッシャーということでいえば、この二つを回避すれば群れの警戒心を刺激しないように釣り続けられるはずだ。

それから、これは筆者の私見だが、アジは突然の大音を嫌うように思う。以前とある場所で釣りをしていた途中、背後で鉄が落ちる音がして、その瞬間、表層で見えアジになっていた群れが一気に沈み、それ以降まったく食ってこなくなった。
会話などの多少の音量は海面が弾くといわれているが、足音やちょっとした物音の蓄積、そして突然の大音は確実に魚にプレッシャーをかけるので注意したい。
さて、以上のことに気をつけて釣っていても反応が遠のいた場合は、「抜けたんだな」と簡単に諦めない方がいい。
1.大型魚の捕食スイッチ
こればかりは仕方ない面があるのだが、釣り場の周囲にいた、大型魚のスイッチが入った可能性がある。夜のアジングならシーバス、チヌ、また一番厄介なのがタチウオ。これらが代表的なフィッシュイーターだ。アジは釣られてくるときにフィッシュイーターにだけ聞こえる、特殊な音波を出すらしい。それが大型魚の捕食のスイッチを入れてしまうのだ。
こうなるとアジは動く。その動きを追うか、別の群れを探した方がいいだろう。
ちなみに、大型魚が目に見えてウヨウヨいる空間でも、アジは、相手の捕食スイッチが入っていない状態では、強気で、なんともなさそうに泳いで捕食する。シーバスやチヌが目に見えていても、ただそれだけで警戒する必要はない。

2.レンジが大きくかわった
アジはレンジにシビアな魚だ。とはいっても、3カウント、活性がいいときは5カウント前後レンジがズレていても、アタるし、乗る。ただ、10カウント上がったり下がったりすると、ほとんど抜けたかのように、アタらなくなる。
スレによってレンジがかわることもあるが、どちらかといえば、潮の上げ下げによってプランクトンが動いて、それに群れもくっつくのだ。
3.群れが遠ざかった
上述のようにアジはあまりスレる魚ではないが、バラシなどでプレッシャーがかかると沖に遠のく。沖に遠のき、レンジはもちろん、東西の座標がズレることもある。つまり、群れが遠ざかったら、最初から探り直さなければならない。
筆者の場合、群れが遠のいたときには、あまり深追いしないことにしている。遠方のレンジは釣りにくい。そもそももう十分釣り足りているので、あと2、3匹でOKという感覚のはずだ。
そこで試すのが、2inchくらいの大きめのワームである。ボリュームにものを言わせて、もう自動的にアジに見つけてもらい、食ってもらうのだ。あるいはダートアクションで、食ってくる活性の高いヤツを狙う(そして、そういうアジは大きいし、よく引く)。

アタる方法をいろいろ試そう
アジの群れは潮の上げ下げによって動く。上げで入ってきて下げで出ていくまで、大潮なら一瞬でも、中潮小潮ならまあ時間がある。反応が止まったアジも、時間がくるまでは露骨に釣り人を嫌がって出て行きはしない。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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