PEラインとリーダーを結束する際に多用されるのがFGノット。少々難易度の高い摩擦系ノットだが、FGノッターがあれば簡単に結べる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
FGノッターを作ろう
釣りイトの主流がナイロンからPEラインに替わって久しい。とはいえ、結束強度や耐摩耗性が弱点となるPEラインにはショックリーダーが必要不可欠。初心者のころ、苦労して結んだリーダーがすっぽ抜けて悔しい思いをした人も多いだろう。
登場したころは1号で極細といわれたPEラインも、今や0.2号未満も珍しくない時代となった。しかし釣り歴ウン十年のオッサンには、これが見えない。リーダーの結束は、もはや初心者だけの問題ではないのだ。
それは私とて例外ではなく、数年前からラインノッターのお世話になっている。これが実に快適だ。このノッターで結束できるのはFGノットといわれるもの。文字だけで説明すると非常に難解なので、ネットなどで予備知識を仕入れた上で読み進んでほしい。
FGノッターの材料
材料は釣具店などで手に入るステンレスの硬線(バネ線)と細いシリコンチューブ。

バネ線の径はPEライン0.6号以下なら1.4mm、それ以上1.5号までなら1.6mmといったところか。シリコンチューブはバネ線より内径の小さいもの。
FGノッターの作り方
作り方は、まずバネ線の端から10cmほどのところを丸ペンチ(ラウンドノーズプライヤー)でつかみ、巻き付けるようにして二重の輪を作る。丸ペンチがなければ、ドライバーの軸などに巻き付けてもいい。

輪を頂点に「く」の字の状態にしたら、両側のアームが同じ長さになるようにカット。切り口をヤスリで丸めたら両端を少し内側に曲げ、2~3cmに切ったシリコンチューブを通せば完成だ。
この作り方は基本形。アームを閉じた状態で固定できるように工夫するとコンパクトに収納できる。

また本体を台に固定できるようにすれば作業性もアップ。バネの反発でケガをしないよう作業中は十分に注意したい。

FGノッターの使い方
使い方は、まずメインライン(PEライン)の端を一方のアームの先に10回ほど時計回りで巻き付けていく。このとき、ラインの端を押さえるように巻き重ねるのがコツだ。
次にアームを少し縮め、ラインが弓の弦のように張った状態でもう一方のアームに10回ほど時計回りで巻き付ける。
市販品はリーダーも本体に固定するものが多いが、このノッターでは固定はしない。その方がPEラインを、より密に編み込めるからだ。リーダーは先端を20cmほど残し、左手の中指の根元に数回巻き付けておく。
続いてリーダーの先端を弦(メインライン)の下から上へ(逆でも可)1回巻き付ける。この作業はノッターをぶら下げたままでも、またアーム部を握り込んでも、どちらでも構わない。ここでリーダーが真っすぐになるように引っ張ると、リーダーにPEラインが巻き付いているカタチとなる。その状態を確認したら、ラインの交差点を左手の親指と人差し指で動かないよう押さえておく。

次は交差点の手前側の弦に、同様にリーダーを1回巻き付ける。その次は交差点の向こう側。8の字を描くようにしてリーダーを巻き付けていく。

1回ごとにリーダーが真っすぐになるように引っ張り、20回ほど繰り返したところで、最後に巻き付けた輪の中にリーダーの先端を通す。

あとは逆の手順でアームからラインを外し、PEラインとリーダーの端糸を束ねてハーフヒッチを数回。次にリーダーの端糸の余りをカットしてPEライン上にハーフヒッチを数回。最後にエンドノットで仕上げれば完成だ。
ラインの結束は基本中の基本。どれだけ高価な道具をそろえても、結び目がすっぽ抜けるようでは釣果など期待できない。せっかくのチャンスを逃さないためにも、この機会に確実なノットを身に着けておこう。
<週刊つりニュース中部版APC・浅井達志/TSURINEWS編>
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