毎年気まぐれな春のアジ。それが今のところ、嬉しいことに大阪南港にも接岸している。

筆者の感触では、今年は相当いい。今回は、大阪南港の春アジの傾向について紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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アジングゲームの釣況

2021年、私が春アジを最初にしとめたのは4月23日だった。海水温14℃と少し。昨年は「無」だったアジが、こうして適水温のわりと低いところで入っているのだから、今年は期待が持てる。

そのあと空いている時間を使ってはポイントに入ること6回、GWは釣行を控えたが、1週間空いてもアジはちゃんと入っていた。総数は50尾前後だろうか。すべて25cmUPという、南港のショアでは最大サイズに近い。

大阪湾に「春アジ」接岸中 アジングゲームの傾向と今後の展望とは?
良型の春アジが接岸中(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ポイントは絞りやすい汽水域の二、三ヶ所に絞った。かもめ大橋やシーサイドコスモといった一級ポイントでは人的プレッシャーがかかりやすい上、オープンウォーターに投げる釣りになるので、アジのサーチ面で効率がよくない。釣り場所が限られるアーバンアジングでは、汽水域の常夜灯絡みなどに絞り、「ここだけ」を打つようにした方が、実はよく釣れる、と個人的にはそう思っている。

時間は夕マヅメから夜20時まで。一度23時まで粘ってみたが、20時以降はめっきりアタリが遠くなり、釣っている人間の体力と精神力の問題でミス(ロストなど)が増える。

アジが何か食うのも、おそらく朝夕のマヅメから1時間程度のはずだ。

春アジ攻略パターン

春アジのパターンについて。マヅメは動、夜は静。これが攻略の手となった。

「動」とは、1.5g程度のわりあい重いリグを使い、サオ先の操作でちょんちょんと縦に動かす釣りを、少し強めに。ややアクセント強めのレンジキープ、または人によってはリフト&フォールとも言うような釣りだ。マヅメの回遊個体はベイトフィッシュを捕食していることが多いようで、小魚をイミテートするような「動」のアクションを好む。

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マヅメのアジは重めのリグで(提供:TSURINEWSライター井上海生)

時合いを過ぎてからは「静」。レンジキープの釣りだ。軽量リグを、慎重にレンジを刻んで釣る。アタリが遠くなってからは、かなり慎重にカウントダウンする。「どの水深を釣っているか」を意識すると、スレきったところからも数を伸ばせた。

産卵前荒食いパターン?

アジには産卵前の荒食いパターンがある。まさしく産卵前、体力をチャージするためにかなりガツガツ食うというものだ。

ベイトは小魚、プランクトンが主だろう。今回の大阪南港の春アジはこのパターンなのか、と考えると、筆者はおそらくそうだと推測する。

というのも、もう露骨といっていいほどの傾向として、大きめのワームを偏食した。3inchのワームにも食ってきた。そして小さなワームにすると反応が鈍る。

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大きめのワームを偏食するアジ(提供:TSURINEWSライター井上海生)

それも時合い過ぎ、つまり回遊の個体が抜けた後も、その場に居ついて何か細々と食っているらしいアジも、やはり大きめのワームに反応した。さすがに夜が深くなるにつれ活性は下がるが、ショートバイトくらいは出す。そこはジグヘッドのウェイトを調整、またシャンク長を長いものにして、うまく吸い込ませた。「では小さめのワームはどうか」となると、本当に本当にスレきったところでしか、食ってこないのだ。

今の大阪南港の春アジは、どうやら2inch~の大きめのワームで攻めるのがよさそうだ。

アフターになる前が好機

産卵前の荒食いパターンに有頂天である。何より型がいいので、数が伸ばせない日でも、これぞアジングという醍醐味が味わえている。

よく引く。

ただ気は抜けない。アジは産卵「後」になると、ぱったりと食わなくなる。いわゆるアフターという状態になると、体力が落ち、活性が下がるのだ。こうなると釣るのが難しい。

今のうちにサイズも尺も達成できるよう、いい潮回りの海に日参したい。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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大阪南港

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