消波ブロックに仕掛けを落とし込んでカサゴやメバルを狙う穴釣り。実は横浜の磯子海づり施設で楽しめます。釣行記を交えてノウハウを紹介します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター菊池英則)
穴釣りの好場は秘密?
防波堤や岸壁にある消波ブロックは、メバルやカサゴなど根魚のすみかになっています。このブロックのスキ間にエサを落とし込んで釣る穴釣り、多くの釣り人が一度はやってみたいと思うはずです。しかし、東京湾沿いで、根魚が狙える消波ブロックは、ほとんど釣り人に攻略されてしまっています。
また、たとえ釣れる場所であっても、釣り人にとっては他人に教えられない秘密のポイントなのです。安易にネット上に公開すると、炎上なんてこともしばしば。ただ、情報公開することが悪いのではなく、情報を受け取った釣り人や現地の常連釣り人のマナーやモラルの問題であることがほとんどですが……。
ポイントが秘密のワケ
教えられないには理由があります。アジなどの回遊魚と違って、メバルやカサゴなどの根魚はあまり移動しないため、釣り切られるといなくなってしまう恐れがあります。いざポイントを発見しても、ネットなどで発信する人はほとんどいません。
磯子海釣り施設がオススメ
では、カサゴなどの乗合船はなぜ釣果が見込めるのでしょうか?乗合船は、立ち入り禁止の岸壁に、海上から向かいます。陸上の釣り人が入れないポイントで釣るため、比較的簡単に根魚が狙えます。
東京湾だと、横浜の大黒海づり施設の北側岸壁や、南本牧の埋め立て地岸壁がポイントになります。じゃあ、東京湾では船に乗らないで根魚釣りは無理?そんなことはありません。実は身近な場所で狙えます。ポイントは磯子海づり施設。
磯子海釣り施設の概要
初夏の梅雨空の日に、JR根岸線・磯子駅で下車して東口に向かいます。磯子駅東口から、1時間に1本程度の「南部水再生センター」行きのバスに乗り込んで10分ほどで磯子海づり施設に到着しました。磯子海づり施設は、根岸湾に位置しており、火力発電所の温排水の影響で、冬場でも釣果が望めるポイントとして知られています。
入場料が安い
横浜港の外側にあって潮通しのいい大黒海づり施設や、本牧海づり施設(一部閉鎖中)と比べて、磯子はサビキ釣りで狙うアジやイワシなどの回遊魚の釣果はかないませんが、入場料が500円とリーズナブルなため、人気の釣り施設になっています。
売店も完備
釣り施設入り口で検温と料金支払いを済ませて、隣にある小さな売店でエサや仕掛けを買うことができます。
青イソメはパックに入って550円なので購入。氷は手作りの小さなサイズ150円と、市販の300円のサイズがあります。
釣り場の概要
磯子海づり施設は、南桟橋と東桟橋とでL字型になっている、全長500mの釣り場です。北風が強い場合は南桟橋が釣りやすく、南風が強い場合は東桟橋がいいので、天候で釣る場所をかえられる便利な施設です。
磯子海づり施設の桟橋の足下には、ほぼ全域に消波ブロックが沈められており、サビキ釣りだけでなく、実は根魚釣りも楽しめる施設になっています。
お手軽タックル&仕掛けでOK
今回の釣りでは、サオは市販の格安パックロッド、仕掛けは売店でも購入できる市販の胴つき2~3本バリの仕掛けを使いました。

エサの青イソメは、カサゴ狙いでは、なるべく頭をチョン掛けして、大きめにアピールした方がいいようです。小型のカサゴでも、イソメ全体に食いつくので、無理にタラシを小さくする必要はありません。
さあ、まずは南桟橋の空いているスペースで釣りを開始します。

穴釣りスタート!
リールのベールを起こしてイトを落ちるところまで落とし、底ダチを取ったら、さらにテトラの穴を見つけて、もう一段階仕掛けを落とします。こうして、仕掛けをさらに落とした場合、急に仕掛けを動かすと、すぐに根掛かりします。左右への仕掛け移動は避けて、上下のみゆっくり移動させるようにします。
底ダチより一段階落としても、アタリがない場合、さらに仕掛けが落ちる穴を見つけて二段目も落とすことができます。こうして探ると根掛かりの嵐になりますが、深いところにカサゴが潜んでいるのも事実。
ほどなくして、ブルブルとアタリ、根に潜られないように巻いて、15cmクラスのカサゴをキャッチできました。

東桟橋で20cm級ヒット
南桟橋が混みあってきたのと、南風が強くなってきたため、東桟橋に移動します。

東桟橋は奥にあるため、比較的空いているポイントです。南風の場合に釣りやすく、仕掛けを一段階、二段階と落として探ります。根掛かりで仕掛けをいくつかロスしましたが、あきらめずに探ると、「グイグイ」と強い引き。リールのドラグが滑りましたが、ゆっくり巻いて20cmクラスのメバルをキャッチできました。

最終釣果
その後も、仕掛けをロスしながら、なるべく底まで落として、カサゴを追加でキャッチできました。釣り場は、午後6時で閉鎖ですが、暗くなるにつれ、アタリも活発に。魚の警戒心が薄れる夕方や、潮が濁っている時の方がより釣れるようです。
結局、この日は5匹の根魚をキャッチしましたが、そのうち小型の3匹はリリースしました。カサゴは成長が遅く、成魚になるまで7年かかるとも言われるため、小型はリリースしたいところです。
味噌汁が絶品
持ち帰ったメバルは刺し身に、カサゴと捌いた後のメバルのアラは、お湯で5分前後煮てから、味噌を溶かして味噌汁でいただきました。

刺し身はメバル特有のプリプリ感があり、味噌汁はダシが出ていて絶品でした。このように、気軽に楽しめる磯子海づり施設の根魚釣り。初めてでも釣果が期待できるので、一度出かけてみてはいかがでしょうか。
<菊池英則/TSURINEWSライター>
▼この釣り場について磯子海づり施設
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