海のルアーフィッシングデビューにお勧めな、ライトゲーム。中でも、近年人気が急上昇しているのが、アジを釣る「アジング」です。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
アジングって何?
アジングとは、アジを疑似餌(ワーム、ハードルアーなど)で釣ることです。ほとんどの場合、ジグヘッド単体、通称「ジグ単」と呼ばれる、ワームとジグヘッド(ハリにナマリがついたもの)の釣りと考えていいでしょう。98%、陸っぱりのアジングといえば、この仕掛けです。

ただし、アジングでは、ジグヘッドの重さ1g以下という、入門者にとってはちょっと信じがたいような軽さのリグ(仕掛け=アジングではほぼ「ジグ単」)を使います。あるいは1g以下の世界は2シーズン目以降にした方がいいかもしれませんが、たとえば目の前にある程度の群れの密度が濃いアジがいるとして、2gのジグヘッドで釣れないとすれば、やはりそれは、ジグヘッドの重さが関係しています。
アジングでは、ジグヘッドは、基本的に「より軽く」が鉄則です。
アジングタックル
タックル、すなわちサオとリールの組み合わせです。
アジングでは、釣りにおける重要度として、タックルが50%程度を占めます。あとの50%は、イトの細さと、リグ(仕掛け)の軽さです。トラウトタックル、メバルタックルなどがある程度流用適正がありますが、やはり専用タックルがなんといっても釣りやすいです。
基本となるタックルは、次の通りでしょう。
ロッド(サオ)
5ft台後半~6ft台前半(穂先がやや軟らかめのUL(ウルトラライト)表記サオ推奨)
リール
スピニングリール1000番(巻くイトはエステルライン0.3号推奨)

アジングのポイント&釣り方
アジは「秋、夜、常夜灯下」という3条件が揃っていればベストです。
アジは夕方から夜にかけて活性が上がり、小魚やプランクトンを捕食対象として、漁港などに接岸してきます。そしてプランクトンは、常夜灯の光によって光合成して増殖し、そのままアジのベイト(捕食対象)となったり、またまたアジのベイトとなる小魚を寄せます。
絶好のシーズンは秋です。どの地方でも秋がもっとも釣れやすく、厳冬期は難しく、3月くらいまでは釣りにくくなります。4月はアジの産卵期にあたり、「荒食い」と呼ばれる産卵前の体力チャージの回遊に当たれば、20cm後半の大きなサイズを狙うこともできます。

6月頃から産卵されたアジが孵って、いわゆる豆アジのシーズンに入ります。豆アジは小さくて釣りにくいですが、その難しさがいい練習となり、ここで感触を身につけておくと、秋に数釣りができます。
繰り返しになりますが「秋・夜」という季節と時間の条件、そして「常夜灯下」という場の条件が整えば、アジは釣れます。そして必ず秋でなくても、アジには適水温というものがあり、水温15℃~24℃前後までは、接岸した状態で留まることがあります。そのため、各情報発信源から水温をチェックして、常夜灯下に足を運べば、通年、釣れる期待も大です。
細いラインで釣れやすさUP
アジングでは、ラインを細く、そしてリグを軽くすることが、何より釣れやすさに直結します。
エステルライン0.2号で、0.8gのジグヘッドを基準に、なるべく軽くして釣る、これが初心者でももっとも釣りやすい設定でしょう。ただでさえ強度が低い(しかし水なじみがよく軽量リグが飛びやすい)エステルラインは細いほど切れやすくはなりますが、0.2号といえば1lbあり、450gの負荷に耐えます。これは30cmまでのアジの引きと重さならば、まず切れることはない強度です。

ただし、0.2号となると、初心者にとって鬼門となるショックリーダー(エステルライン本線を根ズレなど摩擦から守る先イト)の結束が必須となります。
肝銘すべきドラグ設定
強度の低いエステルラインを使う上で、必ず使用しなければならないのが、リールのドラグ機能です。ドラグとは魚の引きなどに追従してイトが出ていくリールの機能で、スピニングリールの場合、リールの頭部分のドラグノブを回して調整します。
ドラグノブを反時計回りに数回回して、ラインをちょっと引っ張り、イトがするっと出ていくような設定にしておけばOKです。これでアジの引きで切れる心配はありません。
豊作の秋を待とう
アジングは海釣りデビューのみならず、マニアックな域に踏み込んでいけば、ずっと楽しむことができる釣りです。豊作の秋を待ち、今(初夏~)は豆アジングで腕を磨きましょう。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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