オフショアジギングでの釣果アップの鍵はアシストフックの設定をいかにうまくできるか?にかかっていると思います。そこで、今回は同アイテムの具体的な自作手順を解説します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

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フックとラインのバランス

アシストフックを自作するにあたり、まず大切なことは、フックとアシストラインのバランスです。

例えば、フックの強度が15kgならアシストラインは少なくても15kgの強度が無ければバランスが取れません。せっかく15kgの魚を掛けても、ラインが10kgの強度しかなかったら、切れてしまいます。

重さと張りも調整

こういった強度のバランスの他に大切なのが、フックの重さとアシストラインの張りやコシの強さのバランスです。

線径が太く強度があるフックは当然、重くなります。この重いフックに柔らかく張りやコシのないアシストラインを使用すると、ジギングでの使用ではフックが自由に動き過ぎて落ち着かなくなり、フロントアシストとして使用すると、リーダーに絡み付いて使い物にならなかったりします。

逆に軽いフックにガチガチに硬いアシストラインではフックの自由度がなくなってハリ掛かりしにくいアシストフックになってしまいます。そういったことを考慮したうえで部材を上手く組み合わせて作製するのがアシストフックなのです。

シャンクへの巻き留め

まずフックをバイスに固定します。バイスによってはシッカリと固定できるジョーの位置が決まっているものもありますので注意が必要です。

『オフショアジギング』釣果アップ術:アシストフック自作の7つの手順
自作の際の必需品(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

根巻き糸でアシストラインを巻き留めていきますが、この時、根巻き糸に掛かるチカラで固定したフックがグラついたり、落ちたりするようではいけません。器具の破損、ハリ先での怪我などに繋がりますので、気をつけなければなりません。

フックをバイスに固定後、根巻き糸をフックシャンクに巻き付けます。スタートは根巻き糸を斜めにシャンクに掛けて先糸を巻き込みながら数回巻き付けます。

『オフショアジギング』釣果アップ術:アシストフック自作の7つの手順
すっぽ抜け対策でまずはラインにフックを刺す(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

これでシャンクに根巻き糸を取り付けることが出来ます。

根巻き糸を使用してアシストフック作製をおこなう場合、スタートはいつも同一です。

シャンクの下巻き

フックシャンクは当然、金属ですので滑りやすくなっています。このシャンク上にアシストラインの端末を乗せて根巻き糸でクルクルと巻いて巻き留めることでアシストラインとフックを接続します。

この時、シャンク上に根巻き糸で下巻きせずにアシストラインを乗せて根巻き糸を巻き始めると、摩擦係数が少ないために魚が掛かってもこの部位からアシストフックが破断することがよくあります。笑って済まされるなら良いのですが、良型の魚を掛けた時に破断するようではどうにもなりません。

シッカリとシャンクに下巻きしてからアシストラインを巻き留めることで、こうした破断を未然に防ぐことができます。

作業の手順

それでは、いよいよ具体的な手順を解説します。

手順1

端末側をシャンクに対して斜めにして巻き込みます。

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手順1 根巻き糸の巻き始め(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順2

下巻きします。

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手順2(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順3

チモト側に根巻き糸、アシストラインを移動して巻き留めていきます。アシストラインの出す方向はゲイブの内側から。

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手順3(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順4

巻き終わりを綺麗にする為にアシストラインの端末を斜めにカットします(加工しなくても問題ありません)。

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手順4(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順5

カット後、シャンクに沿って巻き留めていきます。シャンクの中央に真っ直ぐラインが乗っていること。

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手順5(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順6

根巻き糸巻き終わり。ハーフヒッチで根巻き糸をロック×2回。

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手順6(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

手順7

完成。端糸はライターで炙り終了。根巻き糸を巻いた部分に瞬間接着剤を垂らして出来上がり。熱収縮チューブなどで根巻き部分をカバーするのも良い。

『オフショアジギング』釣果アップ術:アシストフック自作の7つの手順
手順7(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

金物との接続

アシストラインにフックを固定したら、アシストフックとリーダーの接続、ジグの接続などを考慮して、溶接や打ち抜きのリングをアシストラインに固定します。

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上から見るとシャンクの中心にラインが乗っている(提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)

アシストフックにリングを接続しておくことで、フックがダメになったら即交換が可能だし、フロント側、リヤ側のどちらでも使えるようになります。システマチックにアシストフックをジグに合わせてセッティングできるようになります。

リングとアシストラインの接続には「二重結び」、「根巻き糸によるPRノット」、「ループにリングを通す」などがあります。

スッポ抜け対策

フックとラインの接続に根巻き糸を使用する場合、スッポ抜け対策は重要です。魚の大きさが5kgを超える場合は、対策を考えて作製することが大事です。スッポ抜け対策には、

・シャンクへの根巻き糸の下巻き(基本です)
・下巻きの厚みを変える
・アシストラインにフックを通す
・接続に結びを併用する
・アシストラインの末端に焼きコブ

などがあります。せっかく綺麗に作製したアシストフックでも、スッポ抜けで破断しては意味がありません。対象魚のサイズに合わせて強度面を考えて作製することが大事です。

ジグとのバランス確認

ラインシステムの中での強度バランスや、フックとアシストラインのバランスの他にも、使用するジグとのバランスも大切になってきます。

スロー系のジグの場合、ジグの前後にアシストフックを付けることを前提に設計されています。前後のアシストフックのバランスも大切です。

ロングジグでのワンピッチジギングでは、フロント側のみにアシストフックを取り付けますが、この場合でもフックのゲイブ幅によってはジグに絡みやすくなったりしますので、注意が必要です。

アシストフックを自作したら、実際に使用するジグに取り付けてみて、バランスを確認しておくことをお勧めします。実釣の際にぶっつけ本番で使用するとトラブルを発見しても修正が効かない場合が多いですので、出来る準備は事前に済ませておく方が良いです。

<堀籠賢志/TSURINEWSライター>

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