シロギスのゲストとして定着しつつあるギマ。実はなかなか美味しい魚なので今回は専門で狙ってみようと思い、実績のある千葉港に出かけてきました。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

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千葉港中央ふ頭でギマを狙う

まずは釣り場の紹介から。千葉港中央ふ頭、通称「千葉みなと」は千葉ポートパークの奥に位置する、約500mの岸壁。岸壁全域に手すりが設置されているので、小さな子供を連れて行っても安全な釣り場です。更に、千葉ポートパークには無料駐車場がある他、管理されたトイレもあるので女性も安心。

東京湾奥で美味なゲスト魚『ギマ』増殖中? ちょい投げ釣りでご対面
釣り場は地図右上(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

JR京葉線千葉港からは歩いて20分とやや距離があるものの、ギリギリ徒歩圏内でもあります。また、千葉ポートパーク内のビーチでは大潮の干潮時には潮干狩りも可能。今季こそ不調でしたが、当たり年であればアサリやホンビノス貝等がたくさん採れます。

都心から近い「至れり尽くせり」の陸っぱり釣り場ということもあって、残念ながら天気の良い休日はかなり混雑してしまう所が難点。密を避け、のんびり釣りを楽しみたいなら平日釣行がおすすめです。

「ギマ」という魚

近年東京湾奥でよく釣れている、カワハギに良く似た魚。分類上はフグの仲間(フグ目)なのですが、毒はないとのことです。背中に1本、腹に2本大きめの棘がついている点が大きな特徴。因みにこの棘、冷凍用のジップロックも簡単に突き破ってしまうので、冷凍保存する際はキッチンバサミ等で落としておくと良いでしょう。

比較的浅い砂地や泥地を好み、群れで行動するのでシロギス釣りのゲストで釣れることが多いのですが、ヌメリが半端ないことと、見た目がフグっぽいので毒魚と勘違いされてしまうことがら釣り人からは敬遠されがち。

しかし食味については、身はしまっていて旨味もある他、何といっても肝が絶品!お世辞抜きでカワハギに負けず劣らずの美味さです。東海地方では古くから釣りの対象魚として扱われていることもうなずけます。

陸からのギマ釣り方

シロギス釣りのゲストで釣れる、ということで、仕掛けも釣り方もシロギスと同様でOK。と言いたいところですが・・。

誘導式オモリ

ギマの口はカワハギに似たおちょぼ口ということでエサ取りがとても上手。そのため、食い込みを良くしてあげるよう、遊動式のオモリを付けてやるとよりベター。ちょっとした工夫で釣果アップを目指しましょう。

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安価な道具でOK(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

ギマ釣りのエサ

エサはアオイソメやジャリメを4~5cmにカットしたもの。シロギス狙いと同様に、食べやすいよう真っすぐ通し刺しにすると良いです。

ギマのアタリ

アタリは明確。特に良型が掛かると竿が持っていかれてしまいそうな位ガンガンアタります。そのため専門で狙うなら鈴をつける必要がない位。もっとも、ちょい投げ釣りは五目要素を多く含んでいるので、この辺は自分のスタイルで決めてください。

ギマ釣りの道具

道具は特にこだわる必要はありません。低価格のコンパクトロッド等でもOKです。仕掛けは今回船用シロギス仕掛けを使いましたが、カレイ用等でも構いません。

また、あると便利な道具は魚バサミやトング。とにかくヌメリが強です。

2週間前はギマ不発

そろそろギマの時期とのことで調査がてらにきてみたのですが、4時間やってアタリなし。しかも、仕掛け回収時にエサがそのまま残ってくるという、ギマに限らず(底にいる)魚の活性は最悪と思われる状況。「家でおとなしくオリンピック観ていれば良かった」パターンです。

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とても蒸し暑い日でした(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

しかし、サビキ組は好調の様子で、お隣に陣取っていた親子がイワシやサッパを釣って大歓声!お陰様で少しだけ癒されました。

2本竿でギマ釣りリベンジ

「悪い日もあれば良い日もあるさ」ということで、2週間後にリベンジ。前回と同じく2本竿でやってみます。一応、1本は30m、もう1本は15mと距離に差をつけてみると、15mの竿に微妙なアタリ。ギマっぽくないのでそのまま放置し、のんびり待つことにします。

30分位待って仕掛けを回収すると、案の定エサは取られていました。そして更に30分後、2度目の回収時にエサ取りの正体判明!

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エサ取りの正体はハゼでした(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

好ゲストにシロギス

ハゼをもう1匹追加して仕掛けを打ち直し、のんびりアタリを待っていると、今度は30mの方にビンビンとはっきりとしたアタリ。軽くアワセを入れて回収してみると、今度は良型のシロギスがついてきました。

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本日のゲストはシロギス(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

そしてほぼ同時期に、周りでもちょい投げ組の鈴がリンリンリン!シロギスやセイゴがあがっているようでした。これは恐らく潮が良くなってきた証拠。

良い流れです。

待望の本命ギマ登場!

30mライン1本に絞って2本竿共に仕掛けを打ち直し、のんびり待とうとすると…竿がガンガン!慌てて竿を掴んでリールを巻くと、引きもまた強烈!やり取りが実に楽しいです。慎重に手繰り寄せてくると、予想通り銀色の魚体を確認。ようやく今年初のギマを確保しました。

その後、続けてギマが掛かるも、針掛り悪くランディングで痛恨のポチャン。更にまたギマらしいアタリがあるも、今度はあわせを入れたらすっぽ抜け。改めてしっかり喰い込ませることが大事なターゲットだと再認識です。

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当日の釣果(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

すっぽ抜けの後はアタリが遠のいてしまい、更には雨もポツポツ降りだしたため、この日はここで終了とすることに。お昼頃まで粘ればあと1~2回時合いがきたかもしれませんが、1匹だけど本命確保できたし、それなりにのんびり釣りができたので今日は満足。家に帰って、ギマ刺しでイッパイやろうと思います。

全釣果はギマ26cm、シロギス19cm、ハゼ9~10cm。酒の肴には十分です。

絶品ギマ料理を堪能

カワハギを釣って食べたことがある方なら説明が早いです。

食味はズバリカワハギそっくり。ちょっと付け加えると、夏でも美味しいカワハギ、といった所でしょうか。カワハギ似、ということで肝は特に絶品!捌く際は丁寧に。

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肝が絶品(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

シロギスとハゼは定番の揚げ物にしました。肝はさっと湯がいて臭みを取ると尚良いです。

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定番の天ぷら(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

<尾崎大祐/TSURINEWSライター>

▼この釣り場について
千葉港中央ふ頭

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