「のどぐろ」食べたきゃ「アカムツ」を買え。なにバカ言ってんの、とお思いの方も多いと思いますがその理由をご説明いたします。

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「のどぐろ」と「アカムツ」

釣り人の多くは常識として理解していることだとは思いますが、のどぐろとアカムツは同じ魚です(※一部のエリアでユメカサゴや喉が黒いマアジのことをのどぐろと呼ぶこともあり)。標準和名がアカムツで、「のどぐろ」は山陰や北陸や新潟など日本海側の地方名です。

たとえばクロダイとチヌ、メジナとグレ、カサゴとアラカブ、アイナメとアブラコ、キジハタとアコウのような話です。標準和名がアカムツということもあり、釣り業界では「アカムツ釣り」というように「のどぐろ」よりも「アカムツ」という名前が一般的に使用されているように思います。

鮮魚の上手な買い方:「のどぐろ」を食べたきゃ「アカムツ」を買おう?
場所によってアコウと呼ばれるキジハタ(提供:TSURINEWSライター宮崎ゆきお)

知名度は「のどぐろ」が上?

ところが、釣りをしない人たちの間では「アカムツ」よりも「のどぐろ」のほうがダンゼン知名度が高く、ブランド化しているような印象です。そういう方々にしてみれば、「のどぐろ」は高級魚という認識はあるものの、「アカムツ」については「なにそれ?」という方もかなり多いと思います。「のどぐろ」と「アカムツ」が同じ魚とは夢にも思っていないのです。

「のどぐろ」と「アカムツ」の価格

ところで、鮮魚店やスーパーなど流通業界においてはどのような状況になっているでしょうか。あくまでも筆者の経験と印象がベースになりますが、鮮魚店やスーパーでは「アカムツ」というラベルで販売されていることもあれば、「のどぐろ」というラベルで店頭に並んでいることもあります。店舗により表示名はまちまちです。

たとえ表示名が違っても同じ魚であれば売値はだいたい同じであろうと思われる方も多いと思いますが、筆者の印象としては「のどぐろ」のラベルの店は売値設定が高く、「アカムツ」と書いてある場合は売値設定がそれほど高くなくリーズナブルな気がします。極端な場合は2倍から3倍もの価格差があります。おなじくらいの大きさの鮮魚が「アカムツ」表示は980円、「のどぐろ」表示は2500円というケースもあります。もちろんそれぞれ違うお店です。

どういうことでしょうか。

鮮魚の上手な買い方:「のどぐろ」を食べたきゃ「アカムツ」を買おう?
「アカムツ」のアクアパッツァ(提供:TSURINEWSライター宮崎ゆきお)

「のどぐろ」より「アカムツ」が安い理由

鮮魚を生業とする人であれば、「のどぐろ」と「アカムツ」が同じ魚だということを知らない筈はないと思います。

一部の地域では「のどぐろ」をブランド名にしています。ブランド力あげて付加価値をつけるために「のどぐろ」というネーミングが存在しているのであれば、当然「アカムツ」の名で並んでいる魚よりも単価が高くなるでしょう。

品質の担保も

ただ、ブランド魚の「のどぐろ」として流通させる個体にはもちろん高品質を担保する基準が設定されているはずですので、ハズレを引く可能性は少ないでしょう。

釣るよりは安い?

え?980円でも高いって?バカ言っちゃいけません。釣り人のみなさんがアカムツ1匹釣るためにどれだけ投資してるか考えたら激安じゃないですか。

だったら2500円でも安いって?

確かに。

遊漁船の乗船料だけでも1万円前後ですからね。ま、釣りはそれだけが目的じゃないですけどね。

鮮魚の上手な買い方:「のどぐろ」を食べたきゃ「アカムツ」を買おう?
釣るのはコスパ最低?(提供:TSURINEWSライター宮崎ゆきお)

<宮崎ゆきお/TSURINEWSライター>

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