アジングはタックルが命。ロッドが第一、リールが第二?いや、どちらも譲らず自分の理想のタックルを組みたい、けれど、今回はリールの話をしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
アジングリールのハンドル
アジングに用いるリールはロッドの重量と合わせて軽量であることが望ましい。一般的なところでは、1000~2000番で180g以下だろうか?もっと軽い機種もある。
「リール感度」というものが果たしてあるのかないのかは意見が分かれるが、基本的にリールから手を離すことがない巻きの釣りでは、ハンドル周りの造作は気になる。巻きアタリが取りやすいのは、ハンドル周りが肉抜きされたショートハンドル。最小の世界は1000番35mmだろうか?
一般にライトゲームで使われる1000~2000番リールは、40mmハンドルが基準だ。これを前提として、ショートハンドル35mmとの使用感の違いを、筆者の経験からお伝えしたい。
35mmと40mmハンドルの比較
まず機種について。19ヴァンキッシュの1000番。アジング専用とまでいわれる機種だ。純正ハンドルは35mmだが、メーカー在庫で40mmのものも取り寄せてみた。私はライトブリームゲームもこの番手で(スプールだけ2000番にかえて)やるので、少しでもファストな釣りをするために、40mmを入手した。

写真でおわかりいただけるだろうか?5mmの差は本当に微々たるものだ。実感は、店頭で触ってみたときには「結構違うな」と思ったが、使い始めてみると、35mmですべていけそうだなという感じに落ち着いている。
つまり「すぐ慣れる」というのが本当のところだ。もしこの機種に関してショートハンドルでいくか40mmハンドルに換装するかで悩んでいるならば、もうすっぱりとどちらか好きな方を選んでしまえばいいと思う。
ギア比とハンドル長の関係
ギア比が高いものを短いハンドルで巻くと、巻き感は重くなる。たとえば6.2くらいのエクストラハイギアのギア比を35mmハンドルで回すと、巻き感はトリモチのような感じになるだろう(あまりにも極端な例ですが)。ギア比とハンドル長は、かなり深い関係にある。
というか、これに関してはハンドル長がファーストでなく、「ギア比に対して適切なハンドル長が設定されるべき」ということだ。そしてそんなことを私が言うまでもなく、メーカーの純正品はすべてそのような仕様になっている。

19ヴァンキッシュの1000番を例にとると、ギア比は4.6だ。1回転の巻き取り量は58cmと短め。これを35mmハンドルで回す純正の仕様は、やはり整ったものだと思う。40mmハンドルに換装してみると、巻きが軽すぎて、軽量リグの巻きの釣りでは感覚がスポイルされる。
ためしにメバリングで二夜通しで19ヴァンキンシュ1000番に2000番スプールをつけて40mmハンドルで回してみたのだが、1gアンダーの操作性が軽すぎて怖かった。いわゆる「何をやっているかわからない状態」になる。
ただ何事にも「物好き」という人がいるもので、わざわざリールの内部を触ってまで軽巻きチューンするアングラーの話も聞く。お手持ちのリールを軽巻きチューンしたいなら、ハンドル長を5mm程度上げてやると適度にパワーハンドル化できていいかもしれない。
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巻きの釣りに強いショートハンドル
さて、ここからは比較でなくおそらくスピニングリール業界最小35mmハンドルの話に戻ろう。
巻きの釣りならば、やはり細かく巻けて魚の小さなバイトを弾きにくく、アタリを抜群に乗せやすいショートハンドルをおすすめする。ただし、ギア比との相性は要確認。筆者の印象では、アジングで5以上のギア比となると35mmショートハンドルは少し難しい感じがする。

ダブルハンドルは必要か
アジングにショートハンドルを使わない人の中に、「投げた後にハンドルを探してしまう」という声が聞かれる。これは、ちょっと気持ちはわかる。特に40mmハンドルに慣れている人がショートハンドルを使ってみると、片手を離してサオの操作だけしていてバイトがあったときに、咄嗟にリールのハンドルを探せないのだ。
ショートハンドル苦手派は、そのような意味で、ハンドルを探しやすくしたり、また等速巻きしやすくしたりするために、あえてダブルハンドルをつける人もいる。とことんこだわって、ハンドルの逆側にバランサーをつけるアジングアングラーも多いようだ。私はそのような世界にはまだ踏み込んでいないので、もし今後そういうことがあったら感覚をお伝えしたい。
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<井上海生/TSURINEWSライター>
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