1月21日から22日にかけ、日中はヒラマサ釣りで、夜はクロ釣りの二刀流釣行を狙い、上五島の平島の西というポイントに乗磯した。過酷だけれどなぜかまた行きたくなる冬の磯泊まりの模様と合わせてリポートする。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター山口義宏)

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磯でヒラマサ釣り

1月21日午後12時に平戸を出船し、13時50分に平島の西に乗磯した。そこは上五島の磯場の中で、ヒラマサの実績が高く、またクロも期待出来る場所で、二刀流釣行には最適の所であった。立ち位置を決め、荷物の配置や、仕掛けの準備と、遅めの昼ご飯を済ませ、いよいよヒラマサ釣りをスタートした。

タックルと釣り方

タックルは5号遠投磯竿(ガイド竿)、道糸ナイロンライン12号、フロロカーボンラインハリス10号、リールは遠投スピニング6000番、かごはロケットかご12号、ウキは15号遠投様。

エサはまきエサボイルをかごに入れ、ヒラマサ針12号に付けエサ用ボイルをつけて、タナは冬のヒラマサの活性が落ちているため、深ダナでウキ下竿3本。なるべく遠投を心掛けて、ポイントを集中させ、まきエサが効く様にした(活性が上がっている時の、秋の初め頃や、海面にヒラスが湧いた場合などは、ウキ下を短くするか、反転かごを使う)。

初日はアタリなし

天候は曇りで問題は無かったもののの、意外と風が強くなり、うねりも高くなってきた。夜釣りのクロ釣りは、うねりが取れなければダメっぽいかなと思った。

釣り人の聖地「五島列島」でヒラマサ&クロ狙いの二刀流釣行
アタリなしで無念(提供:TSURINEWSライター山口義宏)

また、日が傾くと同時に気温も下がり、合わせて風の影響で体感的にはかなり冷えて来ている状況であった。結局17時30分ごろまでにヒラマサ釣りをしたが、ウキが消し込みこともなく、当日のヒラマサ釣りを終えた。

星空に感激

暗くなる前に夕食を食べて、その後熱いお茶を飲むために、ガスバーナーでお湯を沸かそうとしたが、寒さと風でバーナーがつかず、またライターも同様に火がつかない状況であった。

最悪やん、なんでーなんでー、と言いながら、祈る思いで、何回もライターを使用し、やっとこさバーナーに火が付き、暖かいお茶を飲むことが出来てほっとした。

すでに日も落ち、お茶を飲んで夜空を見上げると満天の星が全周に広がっており、久しぶりの綺麗な星空に見とれていた。今日は来て良かったと、自分を納得させた。

しかし、風が強いし、超寒いし、取りあえず頑張ろう!と、自分に気合を入れた。

夜のフカセ釣り

夕食後に夜釣りのフカセ釣りを開始した。

道具は2号磯竿(インナータイプ)、道糸ナイロン3号、ハリスフロロカーボン5号、ウキ5B(電気ウキ)、水中ウキ4B、グレ針9号。タナは取り敢えず竿1本、リール3000番、撒き餌はクロ釣り用集魚剤2袋にオキアミ1角を配合。付け餌はオキアミ1角から事前に握りこぶし程取った物と、ヒラマサの釣り用の撒き餌ボイルを交互に使用した。

狙うポイントは瀬際をメインに、時々10メートル前方へ。相変わらずの強風で竿さばきもままならない状況となり、また、うねりの影響もあり、当たりがない状況が続いた。

結局、約3時間無言の時間が流れ、気持ちもネガティブになり、時間も夜の22時頃になっていた。まあ今日はヒラマサ釣りもクロ釣りも精一杯やったし、明日のヒラマサ釣りに専念するために早めに寝ようと決め、本日の釣りは終わりとした。

過酷な瀬泊まり

今日の磯場は足場の良い所であったが、持参のテントを張れるスペースがないので、人が寝れる程の場所にマットを敷き、その上に寝袋を敷いて寝る形とした。

シュラフはゴアテックスの寝袋シートに入れて、防寒着を着たままシュラフに入り、飲み物、懐中電灯は枕元に置いて就寝した。すぐにうとうとし始めたが、強風の影響で寝袋シートが風ではらみ、バタバタ、バタバタと、音がうるさくて寝れる状況ではなくなった。

頭の中では我慢、我慢、これまでにはもっと悪い状況で瀬泊まりしてる、などと考えて悶々と寝れないで、約2時間が経過した。しかし午前0時頃に不思議と風がぱったりと止み、そこから概ね4時間ほど泥の様に寝た。

ただ午前4時過ぎから強風が再度吹き始め、バタバタ音と、朝の冷え込みの影響もあり、続けて寝れなくなり、朝の4時半にやむやむ起床となった。

気を取り直して再開

ああ早く家に帰り、風呂に入り、酒飲んでまっ平な場所で、暖かい布団で寝たいなどということを思いながら(毎回同じことを思っている)、バーナーに火をつけてお湯を沸かし、寒風の中での朝のコーヒータイムをした。不思議に朝は一発でライターも火が付いた。

この時だけは、釣れなくても不思議と釣りに来た充実感に浸れる。いわゆるソロキャンプ状態だ。バーナーの火とコーヒーで体も暖たたまり、よーし釣るゾー、リベンジだー、頑張れー。

しかし、時計を見るとまだ朝の5時過ぎ、ヒラマサ釣りには早いが、ジッとしていても暇だし、寒いし、取り敢えずウキにケミホタルを付けて、超早いがヒラマサ釣りを開始した(経験的には、朝の9時ぐらいからがヒットの時間のはず)。

チャンスタイムも不発

朝の7時半にやっと日が完全に上がり、ようし、これからだと再三気合十分となり朝食をとりつつ、飲み物は炭酸飲料、これはスカッとして、気合が入る。

その後遠投竿を振り続け、すでに時間は朝の9時。いよいよ緊迫の時間帯。益々気合も入り、投げたウキとのにらめっこが続く。ウキを見ながら引け、沈め、引け、掛かれと、掛け声の嵐状態である。

休憩も挟みながら、遂に昼の12時を過ぎてしまった。納竿まで後1時間半(当日の13時40分が納竿)。

焦りとあきらめの気持ちが交錯し始めたが、遂にヒラマサの姿を見ることは出来なかった。

結局納竿の30分前となった。よし撤収作業開始。その後は慣れた手付きで撤収準備終了。今回は釣れなかったが、自分的には悪条件の中でも気持ちを切らすことなく、怪我なく、仕掛けのロストもなく良かったと総括した。ボウズだが、五島で釣りをした達成感もあった。そしてまた来ようと思った(毎回思っている)。

釣り人の聖地「五島列島」でヒラマサ&クロ狙いの二刀流釣行
空のクーラーボックスに再戦誓う(提供:TSURINEWSライター山口義宏)

反省点

状況を良くみて積極的に瀬代わりを考慮すべき。特に風が強い場合は風裏のポイントを、船長にリクエストする。過去の釣果実績より、先ずは当日の天気を良く考えること。安全釣行的にもベスト。


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<山口義宏/TSURINEWSライター>

▼この釣り場について
平島の磯
出船場所:あじか磯釣りセンター
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