強烈な寒波の影響で、今冬はどこの釣り場も厳しい状況が続いている。それでも日毎に日照時間が長くなり、魚の動きも確認できるようになってきた。

そこで注目したいのが茨城県稲敷郡阿見町~同県土浦市を流れる花室川だ。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース版 APC・中村直樹)

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花室川の概況

花室川は霞ヶ浦に注ぐ1級河川。茨城県つくば市を源に、同県稲敷郡阿見町~土浦市の街中を流れる。全体的に野地が多く雰囲気は抜群で、毎年乗っ込み時には尺半クラスも記録されている。

今週のヘラブナ推薦釣り場【茨城県・花室川】
概況図(作図:週刊へらニュース版 APC・中村直樹)

同所は魚の動きが早く、例年2月中旬から霞ヶ浦から遡上する良型地ベラが狙える。街中を流れるため風にも強く、極端な長竿も不要。寒波を乗り切るなら、ここしかないだろう。

釣り場として開拓されているのは、下流域の阿見町~土浦市周辺。住宅地からの比較的温かな生活排水が魚を呼ぶのか魚の動きが早く、例年2月中旬には本格始動する。

霞ヶ浦からの遡上組が狙いだが居着きの魚も多く、通年狙うファンもいるほど。また川幅が狭く、街中を流れているため風にも強い。他の釣り場の逃げ場にもなる存在だ。

今期も1月ごろから大型が出ており、取材時にも釣り人の姿が見られた。

現況は釣果にムラがあるものの、日並みで良型が顔を見せている。水温が上がる午後からが勝負で、特に夕マヅメが大チャンス。暗くなるまで粘った人が最後に笑う展開が目立つ。

川沿いの土手上に駐車スペースがあるが、道端が狭いのでトラブルがないよう心がけよう。またローカルルールとして、土手道を走る際は川の南岸が上流方面、北岸が下流方面へ進む一方通行となっている。

ポイント

花室川のポイントを紹介しよう。

国道125号・精進橋上流

精進橋上流の水深は1本強~1本半。駐車スペースも十分で、通年狙える1級ポイント。既設台が並んでいるので、そこを避けて狙う形が無難だろう。本湖から国道125号の間は、断崖護岸で狙う場所は少ない。

今週のヘラブナ推薦釣り場【茨城県・花室川】
精進橋(R125)の上流(提供:週刊へらニュース版 APC・中村直樹)

柿ノ木橋~根崎橋

柿ノ木橋~根崎橋は各所にボサ穴があり、生活排水の流れ込みも目立つ。水深は1本強。駐車スペースが少ないので、自転車やバイクで来られる地元の人が多いポイント。

グラウンド下

グラウンド下は、北岸に数台並べる駐車スペースがあり、足場も良好で人気のポイント。狙う釣り人が多く、魚も居着いている。水深は1本~1本強。

水道管周辺

同川きっての人気ポイントが水道管周辺で、駐車スペースがある北岸が人気。既設台も少なく平場(足場)が多いので、初めて訪れる人も狙いやすいだろう。水深は1本~1本半と、底に変化があるのも特長だ。

その他

上流の県道48号線までが狙いめで、所どころにボサ穴がある。水深は浅くなるが、静かに楽しみたい人にはこちらもオススメだ。

なお上流部へ向かうにつれて釣り座と水面の高低差ができるので、水汲み用のヒモ付きバケツ、草刈り鎌は用意しておきたい。また一部にぬかるんだ場所もあるので、長靴があると便利だ。

釣り方とエサ

全体に水深が浅く緩やかな流れを伴うので、両グルかグルテンセットの底釣りで狙う。川幅が狭いので、竿は10~16尺。現在は水温が低く魚も接岸していないので、竿13~16尺で流心部を狙うのが無難。

道糸1~1.5号、ハリス0.5~0.8号、ハリス長は最大40cmほど、ハリはダンゴ鈎4~6号、ウキはボディー7~10cmのパイプトップ。

今週のヘラブナ推薦釣り場【茨城県・花室川】
タックル図(作図:週刊へらニュース版 APC・中村直樹)

流れや風もない日はバランス底でも狙えるが、常連の大半はドボン。ガンガン流れになることはないので、オモリ負荷の少ないウキと軽いオモリを用いたライトドボンがオススメ。

流れを止められるのならハリスオモリでもいいが、活性の低いこの時期は確実にエサを静止させられるドボンが有効だ。

バラケは開きの少ないダンゴタッチで、ダンゴの底釣り夏1+同冬1+ペレ底1+水1.5、またはダンゴの底釣り芯華2+水1。食わせは繊維がしっかりした銘柄に開くマッシュ系を混ぜたもの。新べらグルテン底1+アルファ21が1+いもグルテン1+水3.7。またはグルテン四季1+アルファ21が1+いもグルテン1+水3.8。両グルは上記のエサに野釣りグルテンをつけたセット感覚にするのも効果的だ。

冬の野釣りは水温が上がりきる夕方勝負。釣り方のコツではないが、暗くなるまで粘るのが勝利のキーポイントだろう。

<週刊へらニュース版 APC・中村直樹/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
花室川
入釣料:無料。釣り台必携。水汲み用ひも付きバケツ、長靴用意。
この記事は『週刊へらニュース』2022年2月4日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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