アウトドアの定番で親しみのある魚釣りですが、皆さんはどこで釣りを行っていますか?「せっかく道具を買ったのにどこに行けば良いの?」「波止場に来たら釣り禁止って書いてある」なんて話をよく聞きます。本記事ではそんな初心者さんでも安心して釣りを体験できる海上釣り堀の魅力をご紹介いたします。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)
海上釣り堀って何?
海上釣り堀とは、簡単に説明すると海の上に浮かんだ釣り堀のことです。浮いた桟橋やイカダに網が張ってあり、その中に魚が放流してある管理釣り施設となります。

大きな虫取り網が海に浮かんでいると考えると、イメージしやすいかもしれません。足場も安定しており、小さなお子様から大人まで性別問わず本格的な釣りが楽しめます。
海上釣り堀なら魚がたくさん釣れる?
防波堤などでも様々な魚を釣ることが可能です。しかし、よく魚が釣れる防波堤とそうでない防波堤を見分けるのは簡単ではなく、狙いの魚が回遊してこないことも十分にありえます。ましてや大型の回遊魚に出会えることなどはめったにありません。
海上釣り堀では、時期ごとに様々な種類の魚を放流しており、当然ながらそこに魚がいないというシチュエーションは堤防とは違いありえず、比較的簡単に魚を釣ることが出来ます。
また、大型の高級魚なども気軽に狙えることが大きな魅力で、初心者でもたくさんの高級魚を持ち帰るチャンスが十分にあります。
もちろん魚が相手なので、エサをあまり食べない状況もありえますが、この記事を読んで攻略のコツを知ってから挑戦してみて下さい。
海上釣り堀で狙える人気魚種
海上釣り堀で狙える魚を紹介しましょう。
真鯛(マダイ)
釣れて嬉しい人気NO.1はもちろん真鯛です。

ブリ
お寿司屋では定番のお魚。お刺身や煮付けは最高です。
【2020】海上釣堀の『青物』攻略法5選 チャンスタイムを狙い撃ち - TSURINEWS
カンパチ
豪快な引きが魅力の高級魚!一度釣るとやみつきになります。

ヒラマサ
夏が旬の高級魚。脂ののった刺身は格別です。
シマアジ

スーパーではまず見ないトップクラスの高級魚!
海上釣堀で『シマアジ』を狙って釣る方法 落ちてくるエサに好反応 - TSURINEWS
ヒラメ
秋から冬が旬。クセのない白身はお刺身にするのがベスト。
石鯛
防波堤や磯でもまず釣れない希少魚。釣り人の憧れる魚です。
【2020】海上釣堀の名脇役『ハタ類・イシダイ・グレ』攻略方法 - TSURINEWS
クエ
超高級魚です。冬の鍋ではダントツ人気です。
スズキ
フレンチにも使用される夏が旬の定番白身魚です。
グレ(メジナ・クロ)
船でわざわさ磯に釣りに行く人が多数いる程の人気ある魚種。
海上釣り堀の料金は?
海上釣り堀は、大型の高級魚から庶民的な魚まで様々な魚を釣って楽しめる場所であることがおわかり頂けたと思います。
では実際どのくらいのコストラインで遊べる施設なのでしょうか?施設によってシステムは多少異なったりしますが、ほとんどの施設で釣竿は1人1本までしか使用できません。
何本も竿を垂らして釣りを行うと、全ての針に魚が掛かった際大変なことになります。したがって1人1本の竿で「値段は〇〇円です」と設定されております。
例えば3人で施設に行って1本の竿で釣りを行う場合、竿を持たない2人は入場料だけ請求となります。
竿を持たなくて引率する人の費用は、各施設で異なりますので事前にご確認致しましょう。
主な料金体系
料金体系は大きく分けると2パターンとなります。
・買取式
・釣り放題式
買取式は現在ではあまり見られなくなってきましたが、釣った魚の分だけ後から別途請求を受ける方式です。
釣り放題式が現在の主流となりつつありますが、こちらは基本料金のみで後から請求を受けることがない方式となります。
釣り放題式の中でも更に細分化すると
【時間制】
午前・午後の枠組みや、4時間・8時間などの時間制限での方式もあります。
【匹数制限】
釣ることが出来る魚の匹数を制限している施設もあります。
目的別のおすすめプラン
海上釣り堀でおすすめのプランを紹介しましょう。
レジャー感覚で少し楽しみたい
釣りを全くしたことがない人や、空き時間を利用してレジャー感覚で気軽に楽しみたい人は時間制の料金設定がある施設がおすすめです。
概算費用3,000円~5,000円
▼参照フィッシングパークトリトン
▼参照
うみんぐ大島
1日しっかり遊びたい
朝から施設終了時間まで気兼ねなく、自分が納得するまでどっぷり釣りを行いたい人向けは1日釣り放題コースがある施設がおすすめです。
その際は、釣ることが出来る匹数制限がない施設を選ぶことがおすすめです。
概算費用10,000円~12,000円
▼参照海上釣り堀岬
▼参照
つりぼりマルヨ
ファミリー・団体で行きたい
家族連れや仲間内での団体で利用したい人は、ファミリーパック・貸し切りコースがお勧めです。ファミリーパックは大人料金と子供料金をそれぞれ払うよりもお安く設定されているお値打ちプランです。貸し切りは1つの場所での人数上限がありますが、上限まで人が集まれば1人辺りかなりお値打ちになります。
概算費用ファミリープラン8,000円~15,000円(大人1人+子供1人)
貸し切り66,000円~88,000円(8名~10名)
▼参照淡路じゃのひれアウトドアリゾート
▼参照
松名瀬フィッシングパーク
▼参照
錦フィッシングパーク
コストパフォーマンスを考えると安い?
海上釣り堀にいざ行こうと考えて、その施設金額だけ見ますとなかなか大きな金額です。
「実際お得なのか?」「買った方が安いのでは?」そう疑問が湧きましたので魚を購入した際の相場を調べてみました。
・シマアジ5,000円~10,000円(kg単価)
・真鯛5,000円~8,000円(30㎝以上)
・石鯛7,000円~8,000円(1.5kg程度)
・クエ30,000円~(2kg~)
時期や場所により多少価格は異なりますが、数匹の釣果を上げればすぐに元は取れそうです。

しかも新鮮ですので、釣れたて鮮度を購入しようとすると実際はもっと高価になるはずです。
海上釣り堀の利用の流れ
(1)事前予約
前日までに予約を行う施設が多いので、事前にネットや直接電話して申し込みを行ってください。釣り場や座席の抽選などがある場合もあります。
(2)料金支払い・道具レンタル有無・エサ購入
お支払いは基本現地にて行います。カードが使用できない施設もありますので注意して下さい。
道具は持参してもレンタルしてもご都合の良い方法で。エサは施設で決まっていることがありますので、事前購入は注意願います。
(3)船・徒歩で釣り場へ移動
施設とは別で、船が出港する場所での待ち合わせの場合もありますので注意しましょう。
(4)スタッフの合図にて釣りスタート
合図より先に釣り始めてはダメです。釣った魚の血抜きや下処理まで行ってくれる施設もあります。魚を捌くことが苦手な人には嬉しいサービスです。
海上釣り堀のマナー
・海上なので走らない
・自分の場所以外に勝手に移動しない
・青物(ブリ・カンパチなど)が釣れたら周りは竿を上げる
・禁止道具やエサを持ち込まない
・終了時間は守る
自分の所有場所で好きに釣行を楽しむのは自由ですが、知らない人の多い施設では皆ルールを守って楽しく釣りを行いましょう。
基本的なタックル
海上釣り堀では、長すぎる竿を使用できない施設が多いので3m前後の竿を用います。
リールはスピニングリールであれば2500~4000番程度をセットするのがおすすめです。
道糸はナイロンなら大物がきても対応出来る4~6号、ハリスはフロロカーボンラインで3~6号を使い分けるのがよいでしょう。初心者さんにはPEライン(三つ編みの様に紡いだ糸)はトラブルの元ですのであまりおすすめは出来ません。
海上釣り堀を楽しむ基本の釣り方とタックルはこちらの記事でもご案内いたしておりますので併せてご確認ください。
海の釣り堀を徹底攻略!キホンの釣り方・タックルをまるっと解説 - TSURINEWS
初心者はレンタルでOK
タックルやライフジャケットなど所持していない初心者さんもご安心。海上釣り堀では手ぶらで訪問してもレンタルできる施設がほとんどです。
タックルを持参するなら?
日頃より釣りを楽しまれている方は、各種釣り竿を所持されていると思います。海上釣り堀では釣り竿の長さなど制限があることがありますのでご注意願います。
海上釣り堀のおすすめ仕掛け

魚ごとに釣り方が異なり、仕掛けも様々なものがあります。海上釣り堀で初心者さんが失敗することのない釣り方はこの二つです。
・ウキ釣り
・ミャク釣り

海上釣堀の2大釣法『ウキ釣り』&『ミャク釣り』を徹底比較 - TSURINEWS
ウキ釣りとは?
魚釣り全般で最もメジャーな釣り方となるのがウキ釣りです。
ウキ釣りは魚が喰いついてくると、ウキが沈んだり動いたりすることを判断して釣る方法です。
ウキの下にオモリを付け、その下に仕掛け針を結びエサを付けて魚を狙います。
釣りに慣れていない方は、全てがセットになった製品も販売されております。
ミャク釣りとは?
ミャク釣りはウキと大きなオモリを使用しません。軽いオモリとエサの自重で、ふわふわと水の流れにエサを漂わせて魚を誘います。
魚は落ちてくるエサに好反応を示しやすく、魚が見えていれば口元へエサを送り込み、見えない場合は魚がいそうな深みにエサを送り込みます。その際、道糸にテンションを掛けず、自然に落下するようにすると効果的でしょう(フリーフォール)。また、ぴょんと跳ねるようなエサの動作(トゥイッチ)も時に有効です。
海上釣り堀の服装
意外と間違いやすい海上釣り堀の服装。
厳密に規定はありませんが、間違うと体調を壊しかねませんので季節ごとにまとめました。
冬の服装と注意点
釣り用の防寒着を選ぶのがベストです。ダウンジャケットや防風機能付きのアウターでも代用可能です。海上は風を遮る物が無いので、防寒用の手袋・耳当て・帽子・マフラーは必須です。
あまりに着込み過ぎると動き辛くなりますので危険です。
春秋の服装と注意点
気温の変化が激しいので、インナーは暖かいものを選びましょう。濡れると寒いので速乾性の服を着ると一気に冷え込むことを防げます。特に天気の移り変わりが激しいのでレインウェアーは持参しましょう。
夏の服装と注意点
暑いからと言って半袖半ズボンはNG。海上釣り堀は海からの照り返しもあり、通常より日焼けします。長ズボンとラッシュガードを着て日焼け対策しましょう。
持っていくべき釣行アイテム
初心者さんが持っていく釣行アイテムはこれ!
・クーラーボックス(可能であれは60cm以上の大きさ)
・保冷剤
・軍手及び使い捨て可能手袋
・アルコールティッシュ
・レインウェアー
初心者でも釣果をあげるコツ6選
海上釣り堀で釣果をあげるコツを解説します。
魚が泳いでる層を意識する
魚の種類により泳いでいる層が異なります。事前に情報収集して魚がいる深さをイメージして釣りましょう。
エサは何種類か用意
魚にもエサの好みがあります。少量で構いませんので1種類ではなく複種類の異なるエサを持参しましょう。

また、青物などは活きた小魚を泳がせるのも非常に効果的な場合があります。釣り堀で売っている場合もあるので、もし売っているようなら活かす装備を用意して使ってみるのも手です。
エサの付け方は適当じゃダメ
魚の活性が高いと適当でも良いですが、警戒すると繊細に付けないと見切られます。針をきちんと隠したりすることで釣果は変わります。

朝イチと放流タイムはチャンス
魚の警戒が薄い朝イチと魚の放流タイムはチャンスです。朝イチはすぐに釣りができるように仕掛けのセッティングは事前に終わらせておきましょう。
最初は浅い深さから狙い始めて、釣れないなら少しづつ深くして広く探りましょう。手返しの時間が勝負です。
アワセはしっかりと
魚がヒットすると竿を大きく上げてきちんと口にフッキングさせてください。
大きな魚ほど口が堅く外れやすくなります。
ドラグ調整は忘れずに
リールに付いている機能で、糸が切れないようにするシステムのことです。
これを魚の大きさに合わせて適度に調整しましょう。
まとめ
最後に海上釣り堀の良さをまとめてみました。
・気軽に釣りが楽しめる
・市場で購入するより安く新鮮な魚が手に入る
・団体でも気兼ねなく楽しめる
・初心者から玄人まで幅広い層まで楽しめる
・レンタルすれば手ぶら訪問でもOK
新鮮な魚を自分で釣って食べると美味しさも一段と変わりますね。
日頃アウトドアなど行わない方々も、一度海上釣り堀で本格的な釣りを楽しんでみませんか?
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<TSURINEWS編集部>
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