グラマスボディーに小顔の美形。50cm超も顔を見せ、それが陸っぱりで手軽に狙えるのが、山梨県富士河口湖町にある河口湖だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
河口湖の概況
例年より水位が低い。そのため通常のハタキ場が機能せず、いわゆる沖バタキ(水中の硬い草や根でハタくこと)が目立つ。つまりいつハタいたかが明確に分からず、乗っ込みサイクルが読みづらい。

乗っ込んでなくても外的条件(風波による濁りなど)によっては食いが立つこともあるが、できれば魚が接岸傾向となるハタキのタイミングで竿を出すのがベスト。ではそれがいつか?
あくまで想像の世界だが、以下の条件なら情報がゼロでも出かけてみる価値はある。
(1)大雨(時間30mm以上)で水位が上昇。大雨当日もOK。
(2)高気温のシトシト雨が数日続く。
(3)大潮を含む前後数日
つまりキーワードは雨や風。クリアレイクだからこそ荒天を嫌ってはいい釣りはできない。
ポイント
今回は通常の釣り台で狙える場所のみ紹介するが、立ち込み台&ウエーダーがあればさらにポイント候補は広がる。
ロイヤルワンド
岩場突端を境に水深がある外向きと浅めの内向き(ワンド内)狙いがある。魚っ気が薄いなら前者、雨後の濁りが入っていたりモジリが多発するなら内向きが有利。なお外向きの場合、突端から左へ離れるほど浅くなり根掛かりも多い。竿は外向きなら18尺以上、内向きは16尺以上。
船津交番下
同湖では珍しい宙釣りポイント。沖に向かって並ぶブイの岸から数えて2個目より岸側でモジリがあるなら狙ってみたい。また岸近くを回遊するヘラの魚影が見えるなら、ほぼテッパン。竿13~18尺タナ1~3本エサは両ダンゴ。
花火台
沖に浮かぶ台船の目の前に釣り台を置き、台船ギリギリにウキを立たせるのが理想。釣り座間隔を詰めれば3人が入れる。風向き次第で台船が動くので釣り台の位置・竿の長さはそれに合わせる。なお台船の正面以外からのエサ打ちだと、台船を固定するチェーンロープ(水中に沈んでいる)に根掛かるので、よく位置を確かめてエサ打ちしたい。
浅川
宿泊施設・富士吟景の目の前にある岩場付近から狙う。西側ほど深く貸しボート店に寄るほど浅い。竿18~24尺。車は船津方面から見て約300m手前にある未舗装無料駐車場を利用(宮本屋薬局看板を湖側に下りる)。
八杭ワンド
漁協の無料駐車場下に広がる広大なワンド。湖を見て右側のアシ原側が浅く、左側の漁協看板に寄るほど深い。モジリが岸近くにあるなら前者狙いのほうが面白い。竿18~24尺。
清水
八杭から湖岸沿いの一方通行道路を西へ進むと右側に駐車スペースが現れる。ポイントはその前付近。右側のアシ原に寄るほど浅く、左の大きな松の木に近づくほど深い。なおアシ原内はヘドロなのでウェーダーと立ち込み台がないと釣りづらい。竿18尺以上。
足和田ホテル前の流れ込み
西湖落しのほうから向かうと同ホテルの敷地手前に小川があり、それが湖へと流れ込んでいる。川を挟んだ両サイドがよく水深は竿21尺で4本前後ある。左側のほうがより深い。
長浜
水深計付近~桟橋の深場が狙いめ。ボートの出入りがある。近年美ベラが減りガサベラオンリーとの情報もあり。竿15~24尺。

西湖落し
長浜同様に駐車場がある。駐車場真下から東側ほど深く落とし口に寄るほど浅い。西湖落しの水位が低い場合のみ長靴で対岸に渡れる。対岸のワンド入口角付近に陣取り外内と探ってみるのも面白い。竿21尺以上。
旧遊園前・大岩ワンド
両者とも溶岩で形成された小ワンド。ハタきっ気がある時のみ狙いめ。車はさかなやワンド前駐車場を利用。
丸栄ワンド
ワンド奥がアシ原でハタキ場になっている。ワンド内で明確なモジリがあるなら狙ってみたい。
釣り方とエサ
船津の交番下をのぞき底釣りがメイン。いつもより仕掛けをちょっと太くして、ハリも軸太の大きめを使ってエサは両ダンゴ、グルテンとも硬め。これだけ気をつければ平時は十分。

問題は荒天時だ。大雨や大風、大波など釣りを邪魔する要素が多ければ多いほどこの湖での釣果は上向く。しかしそれに即応できなければ、ニンジンがぶら下がっただけで終わってしまう。
お勧めはライトドボン(外通し)。流れにも対応できるし水面が穏やかなら触りも分かるほど(バランスほど明確ではないが)。前触れが出ればアタリを身構えられるので、アワセ遅れなどが起こりにくい。

(1)ウキはグラスまたはPCのムクトップでセミロングタイプ。
(2)バランスオモリはメーンとサブの2点付け。宙の状態でサブを外すとボディーの肩がチラチラ出る程度に調整する。
(3)外通しオモリは流れを止められるギリギリのオモリ量が理想。よってほとんど流れがない場合は、バランスのサブオモリを外した状態で、トップがゆっくり沈む程度の外通しオモリを使う。
これほどの小さい市販の外通しオモリは、ほとんど販売されていないので0.3号程度のナス型オモリをヤスリなどで削った自作オモリなどがベター。
まずはサブオモリが付いたまま(宙でのエサ落ち目盛りはトップのつけ根付近)で始めて、流れでトップがシモられるようならサブを外してウキの復元力を増大させる。
それでもトップがシモられたり、エサが踊るほどの大波の時はバランスオモリをすべて外して通しオモリも重くして通常の外通しドボンにする。
アタリは下方向だけでなく上げツンも多い。上げてすぐ戻ってしまうのはアタリではなく触りの時が多いが、たとえ0.3節でも上げてそれが止まったままなら聞きアワセしてみるべきだ。
なおダンゴにしろグルテンにしろ硬めのタッチが基本だが、エサが底を引きづらないのでバランスよりも軟らかめを使えるメリットがドボンにはある。とくに早いアタリが出ている時などは軟らかめのタッチも試してみる価値はある。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
▼この釣り場について河口湖
入釣料:前売り¥1080、現場売り¥1580。
問い合わせ:河口湖漁協 TEL=0555(76)6869
この記事は『週刊へらニュース』2022年5月6日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 今週の関東ヘラブナ推薦釣り場【山梨県:河口湖】 first appeared on TSURINEWS.