魚が釣れやすく初心者でも楽しめるコマセ釣り。コマセの種類も複数あり、コマセを使う釣りも堤防でのサビキ釣りやウキ釣りから、船でのカゴ釣りまで様々です。

今回はそんなコマセの種類ごとの特徴や注意点、そのコマセに合う釣り方や魚種などを解説していきます。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲット...の画像はこちら >>

コマセとは?

コマセとは魚を寄せるために海中に撒くエサのことです。「撒き餌」とは同義の言葉で、語源は諸説あるものの「コマセアミ」というアミの一種が撒き餌としてよく使われるため、「撒き餌」のことをいつのまにか「コマセ」とも呼ぶようになったという話が有力なようです。

コマセ釣りのルールと注意点

釣り場や海域、都道府県によってコマセを撒くことが禁止されていたり、使えるコマセの種類や量が制限されている場合があるので注意しましょう。また、船べりや堤防、衣服についた場合は早めに取り除くようにしましょう。乾燥すると固まって匂いが残ったり取りづらくなります。

代表的なコマセ3種類

釣りには「オキアミ」「アミエビ」「魚のミンチ」の3種類がよく使われます。この3種類は粒の大きいオキアミ、粒の小さいアミエビ、ペースト状のミンチと形状が違うので、カゴを使う釣りではコマセカゴも変わってきます。

また撒き方なども変わるので、種類ごとに使い方を紹介していきます。

オキアミ

コマセで使用するオキアミはナンキョクオキアミ、またはツノナシオキアミという種類が使われます。姿かたちはエビに似ていますが、実はプランクトンの一種です。他のコマセと異なり粒が大きく、付けエサも同じオキアミを使うということが多くなります。

使用する釣り

【船釣り】陸っぱりでも船でもある程度大型の魚を狙う時に使用することが多いです。イサキ、マダイ、青物、大物だとキハダマグロ釣りにも使用されます。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
船のコマセ釣りで人気のマダイ(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

【陸っぱり】陸ではメジナやクロダイを上撒きで狙うのによく使われます。

また、カゴ釣りでも定番の撒き餌です。

ビシ・コマセカゴ

【船釣り】プラビシはLサイズ以上が適合。ステンレス缶タイプも一般的です。出船地区によっては「プラビシはLサイズまで」や「プラスチック製以外のカゴは使用禁止」としていることもあるので確認しておきましょう。

【陸っぱり】陸っぱりのカゴ釣りでは網の目が大きいステンカゴなどオキアミ用と書かれたものを使用するようにしましょう。網目の小さいものだとカゴからオキアミが放出されない場合もあります。

使い方のコツ

コマセを使う釣り全般に言えますが、付け餌とコマセが同調するよう海中をイメージしながら釣るのがコツです。また、オキアミの使用上の注意点として撒きすぎないことも意識しましょう。タンパク質が豊富なため消化も悪く、一粒も大きいため、ドバっと撒くとすぐに魚が満腹になってしまいます。

ただし、移動が速い大型の青物などを狙った釣りの場合はオキアミを多めに撒いて、一気に魚を集めるほうが効果的な場合もあります。陸からの釣りではオキアミだけで魚を寄せるのではなく、集魚剤を混ぜて魚を寄せるのも有効です。

アミ

オキアミとは違い、こちらはれっきとしたエビの仲間で、正式にはアキアミと呼ばれます。小粒なので、付けエサには同様の大きさに切ったサビキやウイリー、イカ短などが使用されます。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
アミコマセ(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

使用する釣り

【船釣り】イサキやアジ、クロダイなどを狙ったコマセ五目船や、ウイリー五目船、サビキ五目船などで主に使われます。また、オキアミが使用制限されている海域で代用として使用したり、オキアミと併用して使用したりするケースもあります。

【陸っぱり】カゴ釣り、フカセ釣り、サビキ釣りなど幅広い釣りで使用できます。

陸っぱりでもオキアミと混ぜてコマセを作る場合もよくあります。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
イサキもコマセ釣りの人気ターゲット(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

ビシ・コマセカゴ

【船釣り】プラビシを使い、サイズはFLサイズが適合します。窓や放出口を全開にすると、すぐ空になってしまうので、7、8割詰めて2、3回のシャクリで空になるように調整します。

【陸っぱり】カゴ釣りやサビキ釣りに使う場合は、オキアミ用とは違いあまり網目が大きくないカゴを使用しましょう。網目が大きいと着水後に一気に放出されてしまったり、投げる際に放出されてしまったりします。

使い方のコツ

オキアミよりも集魚効果が高いのが特徴です。小粒で潮に流されやすく拡散されやすいのも特徴で、あまり沈んでいかないので陸っぱりでは浅いタナを狙うのに向きます。

撒き方は仕掛けや狙いの魚種によって変わるので一概には言えませんが、拡散の早さから潮が速いときほど仕掛けと同調する時間は短くなるので、こまめに撒いていくのがコツです。

ミンチ

イワシやサンマなどの小魚をミンチ状にしたもので、様々な魚種がミックスされている場合もあります。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
イワシミンチのコマセ(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

使用する釣り

沖陸ともにアジ釣りと相性がいいコマセです。付けエサは船なら虫エサや、イカ短、魚の切り身などが使われますが、陸っぱりのサビキ釣りでも使えます。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
煙幕状のコマセを好むアジに最適(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

ビシ・コマセカゴ

【船釣り】サニーカゴのようなタイプのプラビシではスムーズにコマセを撒けないので、網目状のアンドンビシなどを使用します。

【陸っぱり】

サビキ釣りに使う際は、船釣り同様に網目状のカゴを使用します。

使い方のコツ

前述のようにコマセのニオイに突っ込んでくるタイプのアジに効果的で、しっかりとコマセの煙幕ができるように撒くのがコツです。

オキアミなどと違いペースト状で、魚が食べる部分は少ないので撒きすぎはあまり気にしなくていいですが、潮に流されて効果がすぐに薄れやすいので、頻繁に詰め替えて撒くようにしましょう。特に潮が速い場合は、多めにカゴを振って濃い煙幕を作らないとコマセが効かないこともあります。

使う際の注意点としては、解凍する際に海水を使用しすぎるとゆるくなってしまうので要注意。また、皮や骨などがカゴの目に詰まることがよくあり、定期的に歯ブラシなどでカゴの内部を掃除しないと、目詰まりを起こしてコマセが出なくなります。

コマセ釣りはタナ取りが重要

コマセ釣りはコマセで魚を寄せて、ハリ掛かりさせる釣り。したがってどのタナでコマセを撒いて魚を寄せるかが重要になります。

陸っぱりでのタナの取り方

サビキ釣りのような足元の釣りでは、仕掛けを魚がいる位置まで落としてコマセを振るようにしましょう。ウキを付ける場合は、ウキ止めなどを使用しウキ下の長さを調整してタナを変えます。アタリがなければタナを頻繁に変えていきましょう。

船釣りのタナの取り方

船でのコマセ釣りは魚の群れがいるところに船長が連れて行ってくれるため、正確なタナ取りさえ覚えてしまえば、初心者でも比較的釣果を得やすい釣りです。船長が「海面から〇m」や「底から〇m」などと指示するので、この指示に従いきっちりとタナを取りましょう。

「海面からの指示」と「底からの指示」のどちらの指示にも対応できるように一例を図にまとめたので参考にして下さい。

【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説
船のコマセ釣りのタナ取り(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

水深が浅い場合や、潮が速すぎて途中でイトを止めると一気にイトがフケて、正確にタナを取れない場合などは底からのタナ指示が多くなります。

水深は深いものの反応が上層に出ている場合や、根周りなど海底の起伏が激しく釣り座によって水深が大きく変わってしまう場合などは海面からのタナ指示が多いです。

指示したタナより下げてしまうと何かしらのトラブルが考えられるケースが多いため、海面からの場合は指示ダナよりも深くまでビシを落とさないように特に注意しましょう。

沖釣り愛好家が陥った【船釣りが原因の家庭内危機的状況3選】

「翌日は仕事」の1日休みに最適な沖釣り3選 帰宅後の処理時間がキモ

陸っぱり釣り場に潜む危険ベスト5 第1位はやっぱり人間トラブル?

<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>

The post 【2022年】代表的なコマセ3種類の特徴・使い方・ターゲットを解説 first appeared on TSURINEWS.
編集部おすすめ