ロッド&リール。タックルは丁寧に取り扱いたい。

多少の小傷なら勲章みたいなものではあるが、釣り場では、急なアクシデントで命取りになるダメージを受けることもある。上手なアングラーほど道具は大事に扱うものだ。タックルを優しく労わる扱い方を紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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タックルの取り扱いは慎重に

まず、基本的な姿勢として、釣り具は、「貴重品」と考えて扱いたい。時計とか車とか、傷がいくとショックなもの、という感じだ。タックルの取り扱いは、そこまで徹底して繊細にいこう。

審美的な面もそうだが、ロッドは折れると終わり、リールはスプールエッジが深く傷つくと終わりである。そしてそういう事故は結構ある。

筆者の経験では、はるばる70km離れた釣り場に行って、釣る前に堤防でずっこけてサオを折ってしまった。ちなみに同じ失敗を二度している。リールに関しては、不注意でスプールエッジにガリ傷がついたことも一度や二度ではない。マジで予測不能だったアクシデントとしては、ハンドルノブがいきなり取れちゃったこともある(それでも釣ったけど)。

どれだけ注意していても、本当にちょっとしたスキにそういう事故は起こるものだが、最大限に低減することはできる。

そのために、いくつかのことに注意したい。

まずは置き竿をやめる

ロッドの取り扱いについて。一番やってはいけないのは、置き竿だ。こればかりは本当にダメ。地面にサオを直置きすると、ブランクスが傷む。ダメージが蓄積すると、いつか何かの拍子に折れるかもしれない。また、もっとも危険性が高いのが、自分自身や、他のアングラーにサオを踏まれるアクシデントである。自分で踏んだなら自分を責めればいいが、他のアングラーに踏まれると、責任の所在は微妙だ。

陸っぱりルアー釣行での【タックルの扱い方】 傷付き&破損防止策は?
サオ休めを使おう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

置き竿をやめるには、ワンタックルで常にロッドを手元から離さずに釣るか、サオ休めを使うことである。サオ休めとは、上の画像のような、主には腰元につけるもの。これでロッドを立てたまま移動できる。

リールの「スプールエッジ」は死守せよ

続けて、リールの取り扱いについて。

特にスピニングリールには注意が必要だ。スプールエッジがえぐれるように傷つくと、擦れに弱いPEラインは投げられなくなる。

傷で抵抗がかかってしまうので、フロロカンボンラインやナイロンラインも飛距離がまったく出なくなる。

陸っぱりルアー釣行での【タックルの扱い方】 傷付き&破損防止策は?
スプールエッジの傷は痛い(提供:TSURINEWSライター井上海生)

高価なものを使っているとボディ部の傷も気になるが、それは機能にかかわるものではない。何よりもスプールエッジは死守すべきだ。

ルアーの取り扱いについて

最後に、ルアーの取り扱いについても、一点附言したい。

ルアーを、下の画像のように、リールのベールにかけているアングラーがいる。

陸っぱりルアー釣行での【タックルの扱い方】 傷付き&破損防止策は?
ベールにルアーをかけるのはよくない(提供:TSURINEWSライター井上海生)

実はこれは、あまりよくない。リールのベールは、特殊な加工がされていたり、傷みにくい金属が使われているものではない。ルアーを頻繁にかけていると、傷ついていく。そうなるとラインの回収時に、イトが少しずつ傷んでしまう。

陸っぱりルアー釣行での【タックルの扱い方】 傷付き&破損防止策は?
ルアーはガイドにかける(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ルアーを休ませるときは、サオのガイドにかけるようにしよう。ガイドはハードステンレスなど、強い金属素材が使われているので、傷みにくい。

タックルを労わると釣果アップ

私自身こうして書いていて、「やってるなー」と思う不注意がいくつもある。置き竿もちょこちょこしてるし、ルアーをベールにかけるなと言いながら、まず自分が徹底できていない。

しかしある時期から、失敗に懲りて、それまでよりはるかにタックルを丁寧に取り扱うようになったのは確かだ。そしてそこから、釣果もかなり上がっているような気がする。

それはつまりこういうことだろう。タックルを丁寧に取り扱うことによって、実釣においても注意深くなり、何事にも慎重な所作が染み込み、釣果にも繋がる。タックルへの「愛」を深めることも、釣りの腕を磨いていく上で重要なものだ。

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<井上海生/TSURINEWSライター>

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