10月12日、午前5時に熊本・天草の牛深に到着。今回は前々日から西~北西の風が吹き荒れていたため石鯛丸を利用して大島にヒラスズキ狙い。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・日髙隆行)
沖磯でキャスティングゲーム
5時30分に出港し、大島を目指す。私のほかにはルアーマンが2人、道中いろいろな話をしながら大島前まで来たが「サラシない、船長、大島諦めます。中ノ瀬当番ならどこでもいいので乗せて下さい」「ウ瀬でいい?」「大丈夫です」。
しかし、ウ瀬に乗ってはみたものの「ヒラスズキタックルしかない、青物来たらどうしよう?」少しの不安が頭をよぎったが、ない物は仕方ない。ルアーもヒラスズキタックルで投げられるサイズや重さのしかないので限りあるタックルでゲームを作っていく。

まずは目に見えてるサラシから。チョイスルアーはショアラインシャイナー。だがアタらずブレード系でもショートバイトすらない。北東の風がさらに強くなり、反対側に移動。何投げよう?
スマガツオが連発
目に入ったのはビックバッカーシリーズの鉄板バイブレーションで初めて使う。遠投し着水寸前でサミングしリトリーブ開始。鉄板バイブレーションなのに引き抵抗は軽い、いいかもと、扇状に探りを入れてまた正面に投げ、若干速巻きで探る。ゴンッ「なんか来た」グングングン……「この引きはカツオだな」。最後の最後まで抵抗するカツオを抜き上げる。
4kg級ヒラマサがヒット
アタリがなくなり、また風表側に立って同じようにバイブレーションを投げるとまたまたスマガツオ連発。「面白い。でもジグでも釣っとかんとな」ここでガンガンジグバレット40g(ブレードゴールド)にチェンジ。表層ただ巻きやシャクリも入れつつ2尾追加し、スマガツオだけで7尾となった。
今度は着底からの速巻きに変えて探ると「なんか来た、カツオじゃない」正体はショゴ(小型カンパチ)。「それにしても青物いつ出てもおかしくない雰囲気だな、青物タックル持ってくれば良かった」そんなことをボヤキながら速巻きしていると足元まで来たルアーに下から猛烈バイト。「やっぱ出た!ヒラマサだ」。
ジッジィイー「そっちはヤバい」磯をジャンプして安全地帯までゴリ巻きで寄せる。「お~見えた、4kgぐらいかな」安堵したその瞬間、最後のヒラマサの抵抗で惜しくもラインブレイク。「だよな~ロッド反対側に向けとくべきだったよな~」明らかに自分のミスでのラインブレイク。悔し涙を拭いながらリーダーを結び直して今度はまた反対側へ。
40cmヤズキャッチ
「何投げる?後はシーバス用のスイッチヒッターぐらいしかないぞ?」試しにちょい投げしてみていろいろなアクションや引き方をしてみる。遠投して少し高めの足場に立ち、アクションさせると「いけるかも」いったん回収して扇状に探りを入れる。
「サスペンドペンシルみたいだな。ここ一番潮効いてるな、出るならここ」ドバッ「本当に食った」上がって来たのは40cmのヤズだが、限りあるルアーの中で試行錯誤して釣れた青物だけに嬉しさ倍増。
メーター超えオキサワラ浮上!
ヤズの処理をすぐに終わらせて同じやり方で試していると次第に流れがきつくなってきて、いい感じに。遠投してアクションを加えているとドバッ「よし、あ、外れた。あ、また食った。切れた。サメ?」。すぐに回収するとスナップ近くでのラインブレイク。
もう1つのスイッチヒッターを速攻で結び、同じやり方で引いてくるとルアー後方から体を出して悶絶バイト。ジッジィイー「めっちゃ走るやん」。一気にファーストランで30mは出された。「カツオじゃない。
「良かった、安全なところにフッキングしてる」3度、4度沖に走られ、足元をグルグル海面に浮かせるまで5分はかかった。「タモ入れだが入らんな」なんとかタモ入れしようとしたらタモにルアーが引っ掛かってしまった。そのままオキサワラを引っ張り、斜面になっているところでズリ上げ。

計測すると1m15cm、余裕の10kgオーバー。「ヒラスズキ、シーバスタックルで掛ける魚じゃない」と、このサワラを持つ時にフィッシュグリップが破損してしまった。だが、この後さらに大物が来るとは私も想像していなかった……。
まさかの7.4kgキハダマグロ登場
オキサワラのファイトが面白かったのでオキサワラと遊ぶことにしたが、スイッチヒッターでは破損の恐れがあるため今度はヘビーショット(チャート)に替えて探りを入れる。「これは速巻きすると水面割るからちょっとゆっくりめだな」。
2投目、リーリングスピードを調整して若干ゆっくり目にリトリーブしていると横からロケットみたいなバイト。「面白い、オキサワラ」ジッジィイー「え?めっちゃ引くやん?カツオみたいな引き、本ガツオか」引きは最初だけで、素直に寄って来た。
「え?あの背ビレの黄色……キハダマグロだ」一気に緊張が走り、先ほどまでオキサワラや本カツオと思ってファイトして切れなかったのが奇跡と思いながら超真剣モードに。「確か足元グルグル回ってまた走り出すんだよな。ほら回って~」。ジッジィイー……何回同じことを繰り返しただろうか、完全に海面に力なく横になった瞬間、完璧なタモ入れ成功。

タモで持ち上げるのもひと苦労しやっと陸に。「あ~ヘビーショットありがとう。ハリ伸ばされたね、リアフックもすぐ外れたな」安全地帯までフィッシュグリップがないので握力全開で口持ちし持っていって長さを計測。
70cmオーバー、重量は7.4kg(釣具店にて計測)。「いや、これこそヒラスズキ、シーバスタックルでとれる魚じゃないぞ、今日は満足。これ以上の魚釣れる気せん」。船の迎えまで1時間近くあったが、片付けしながら余韻にひたり、午後3時に陸に上がった。
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<週刊つりニュース西部版APC・日髙隆行/TSURINEWS編>
▼この釣り船について石鯛丸
出船場所:牛深漁港
この記事は『週刊つりニュース西部版』2022年11月04日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 磯からルアーでキハダマグロ釣れた ショアキャスティングでキャッチ first appeared on TSURINEWS.