オホーツク海の釣りは流氷が訪れる厳冬期はクローズとなる。そんな知床から今年度最終盤のホッケ五目釣りをご紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター前島宣秀)
冬のオホーツク海のホッケ五目釣り
12月後半から4月前半の間、オホーツク海の船はクローズされる。これは流氷に向けて船を陸上げされるからだ。また、11月後半以降は悪天候が多くなり出船回数は非常に少なくなる。
今期最終盤戦のこの時期のウトロは、海も荒れ近場の釣りが多くなるが、その分水深が浅いので数釣りが見込まれる。また、毎年この時期ホッケ大爆釣のXデーがあり、一度でもそのいい思いをされた方はその虜になっている。
仕掛け
一般的な数釣りは、8本程度の胴つき仕掛けを使用するのが定番。
また、ジギングではPE2号程度に先糸、ジグは船の流し方によってかわる。150~180号程度が一般的だが、220g程度もあると速潮時などに対応できるので準備した方がいい。カラーは定番の赤金があればいいと思う。

第八平成丸で実釣
今回もお世話になったのは、第八平成丸の瀬川船長、当日は6時集合、6時半出船の連絡があったが、準備もあるので5時過ぎに港に到着すると、見慣れたピンクの船が桟橋に横付けされていた。たまたま早起きか気合いが入っているのかは別として、こちらはゆっくりと準備が出来た。
サクラマスの可能性も
最近、クチグロ(この時期のサクラマスの呼称)が出てきたとのことで、密かに狙うためにジグを仕込ませ、気配があるようなら突撃の準備もしておいた。当日は南西風が強く、凍れる寒さはなかったが、かなり風が強いために、通常の片舷から両舷へ分散させ舳先を風に当てての釣行となった。
入れ食いスタート
タックルはDEEP ZONE、シーボーグ500MJにPE6号とした。漁場は港前、ほんの10分程度の場所である、ウトロ港北防波堤の直ぐ近くであった。今回の乗船者は8名。
ポイントの魚が散らずにいる入れ食い状態で、見る見るうちに100Lクーラーが埋まっていく。入りきれなくなり、血抜きで使っているオイル缶を2つ、合わせて100Lクーラー2個が満タン状態。

マダラも混じる
時折、竿先がシャープに揺れる場合があるが、それはマダラ。港前の浅場なのでマダラは少ないが、完熟タチ(白子)はゲットできた。
飯寿司に使うような小ぶりのホッケは来年用にお帰り頂き、特にアカハラで肩が張った脂乗りがよさそうな個体のみに血抜きをしてストックしての大漁である。
ジギングでもダブル連発
食料用のストックは十分確保できので、次はジグ。

底まで約30m、落としてシャクるとズシっとした重さと竿のしなり、スロジギは楽しい。
今回のスロジキはBLAST SJ63B2、ソルティガIC100Lとした。ホッケがこれから来る流氷を前に、荒食いをしているかのように、毎回毎回釣れ、それもダブル、トリプルもあるほどの大爆釣。ここは養殖池か?いやいやこれは知床一番と言われている瀬川船長だから出来るプロの技なのだ。
釣魚は絶品グルメに

実はこのホッケ、斜里にある知床ジャニーで春先まで腹を上にして低温熟成させ身に脂を廻して頂くプロの技を施して頂いている。クーラーボックスの無料貸し出し、釣った魚の加工も対応いただけるので大変に助かっている。
春に釣ったホッケ五目はお世話になった方々へのお歳暮、今回釣った分は来春のお中元にもなる訳だ。当然のことだが、大変に喜ばれる逸品である。
大型のギガホッケは筒切りにして煮付けにする。これはウトロの定宿である酋長の家の女将さんに習ったアイヌ料理。醤油と昆布だけの無添加の味はもちろん絶品である。また、春先に釣って干物にしたホッケは馴染みがあるが、アオゾイ、サクラマスの塩焼きの味は北海道以外の方々にはあまり馴染みはない。これは釣り人の隠れた逸品と言えるかもしれない。
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<前島宣秀/TSURINEWSライター>
▼この釣り船について第八平成丸
出船場所:ウトロ港
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