真冬のショアのアジングでは、水温とレンジを把握することが重要だ。この時期、アジは適水温内ならば沿岸に留まるが、深いレンジに着く。

また、足元に潜むことも特徴的だ。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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アジの適水温

アジの適水温の下限は、15℃、もう少し頑張ってくれるなら14℃となる。筆者は個人的に12℃までの釣果があるが、それは居着きの群れが留まっていると知っての常夜灯下だったので、あまり参考にならないかもしれない。一般に適水温を3℃下回ればシーズンオフだ。

15℃くらいの水温なら、アジはどこかにはいる。見つけやすいのは常夜灯下だが、それに限らない。たとえば漁港のコーナーや、足元である。アジングではつい前に投げて少し遠いところを探ってしまいがちだが、実は、釣り座の足元直下をどう釣るかも課題なのだ。

ぐっと寒くなった週は期待薄

適水温について上のように述べたが、例外もある。それは、一気に気温が下落した日、週だ。アジは人間が感じる1℃の変化を、4℃に感じるらしい(諸説ある)。実は海の水はちょっと気温が下がったからといって、それにつられて冷たくなることはないのだが、アジの場合は別だ。何せ1℃を4℃に感じるのだから、昨日の水温が15℃と適水温ぎりぎりだとしたら、1℃でも冷たくなれば、かれらには海水温は11℃である。沖に抜ける可能性もある。

最悪なのは、そのような急に寒くなる週・日と、大潮のタイミングが重なってしまうことだ。大潮は潮がもっともよく動く。沖から冷たくなった海水が沿岸まで流れ込んでくると露骨に魚の活性が下がってしまう。それが水温に敏感なアジのことなら、なおさらだ。

レンジはボトム周辺

さて、15℃、14℃という、いわゆる適水温下限の「ボーダー水温」といっていい海で、どのようにアジングを展開するのか。重要なのは、常にも増して慎重なレンジの刻み方だ。

必ず、というわけでもないが、多くの場合、冬のアジングはボトム周辺がキーになる。時間帯によっても異なるが、活性がそこまで高くない状態で、またアジの密度も薄いと、ほとんどはボトム周辺に群れが隠れている。あるいはボトムが少しでも水温が高いのか……それは不明だが、中心的に攻めるべきはボトムだ。しかし、もちろんこれは一般的なセオリーなので、表層、中層の索敵も怠ってはいけない。

アジングにおける【下限海水温15℃を攻略する方法】 ボトムと足元がキモ?
ボトム周辺を慎重に探ろう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ボトムに着く理由として、もうひとつ考えられるのが「地形変化に身を隠している」というものだ。いくら寒くて、沿岸のフィッシュイーターの活性が下がるとしても、シーバスやチヌなどはアジの脅威である。外敵から身を守るために、ボトムの凸凹に隠れるのかもしれない。

足元の釣り方を習得しよう

アジングでよくあるのが、壁パターンともいうべき、足元に群れが入る状況である。釣り座の足元直下でアタリが頻発することがある。特に冬の壁パターンは顕著だ。おそらく堤防際が、冷たい水や外敵から身を守る、まさしく「壁」になるからだろう。そこに、ボトム周辺という、なんとも釣りにくいレンジの条件が絡む。

足元のアジは、とにかく釣りにくい。特にド足元のアタリを乗せるのは至難の業だ。というのも、リールのドラグは、足元が一番効きにくい。アタリを弾いてしまうのだ。

そこで習得すべきは、足元の釣り方である。けれど、難しいことではない。少し釣り人が横に動いて、アタリが出る場所に対し、角度をつけてやるのだ。そうすると、うまくアタリが吸収できる。

アジングにおける【下限海水温15℃を攻略する方法】 ボトムと足元がキモ?
足元のアタリは横に動いて釣ろう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

気を付けたい根魚襲来

以上、適水温の下限15℃もしくは14℃のアジングについて解説してきた。ボトム周辺、足元をどう釣るか、だ。

しかし。厄介なことには、このレンジと足元の条件は、良型の根魚が出やすいポイントとも重なっている。エステルラインでは引き出せない魚がきたら、でかいカサゴ、メバルだろう。アジとこれらの根魚は混泳を気にする様子もないので、微妙にレンジを釣り分けるしかない。アジ狙いなら、常に底ベタにせず、ボトムを切って釣っていこう。

アジングにおける【下限海水温15℃を攻略する方法】 ボトムと足元がキモ?
でかい根魚にご用心(提供:TSURINEWSライター井上海生)

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<井上海生/TSURINEWSライター>

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