北海道では冬の間、多くのトラウトアングラーが海サクラや海アメなどのターゲットに移行するか、ロッドからスキーやスノーボードに持ち替えて山に通い始めます。ただ12月初旬はまだ川は完全に凍りついていないため往生際の悪いアングラーは一縷の望みをかけて川に出かけます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
雪と氷に閉される前に新規開拓
筆者の住むニセコエリアは道内屈指の豪雪地帯で、パウダースノーで世界的にも知られたスキーリゾートエリアでもあります。すでに通い慣れた沢は雪に閉されてアクセスは困難な状態だったので、ここはあえて新規開拓。比較的温暖で雪が少ない胆振菅内の2級河川を探索しました。

極寒の渓は厳しい
12月初旬、11月に仕事で一度通りかかった時に気になっていたポイントに向かいます。天気は晴れなものの積雪に加え気温は-4℃、おまけに入る予定だった本流域は濁りがきつい状態。そこで支流に切りかえて合流地点からエントリーします。
雲一つない晴天にもかかわらず小渓流は凍てつき、水は身を切るような冷たさ。この状況ではPEラインはトラブルしかないのでナイロン6lbを巻いたスプールに切りかえて釣り上がります。生命感は全くなし、キャストの度に凍るガイド、「なぜこんなことをしているのだ?」という至極最もな疑問を抱えながら釣り上がります。
待望のチェイス&バイトもハリ掛かりせず
釣り上がり始めて30分、ようやく最初のチェイスを目視しました。小型のニジマスのようですが二度目はありません。さらに釣り進み、岩盤で構成されたプールが連続する区間に辿り着きます。7gのスプーンを着底後ゆっくりゆっくり引いて行くと、30cmほどのニジマスがゆっくりとスプーンの後を尾けてきました。
すかさず再キャストして同じコースをトレースすると同じニジマスがゆっくりとバイトしてきましたが、フッキングが決まらず貴重なチャンスを逃してしまいます。
45cmニジマスをキャッチ
プールの連続する区間の先には魚止めの堰堤がありました。魚が身を潜めるには十分な水深で期待が高まります。蛍光グリーンのシンキングミノーを落ち込み付近に投げ込みゆっくりゆっくりと引いていきます。キャストを続けること5投目、何かが触ったような感触が伝わってきましたが正体まではつかめず。そこでスプーンに切りかえて時々リフト&フォールを交えながらゆっくりとボトムをトレースしていきます。
スプーンの色をかえてキャストを続けること10投目、スプーンの動きが止まります。根掛かりかと思いきや引き出されていくドラグ、一瞬見えたオレンジがかったレッドバンドからニジマスと確信。ハイシーズンのような爆発力はないものの力強いファイトをいなしながらランディングネットに手を伸ばしますが、そこにあるべきネットがありません。どうやら車に忘れてきたようです。
普段はやらないハンドランディングを敢行すべく魚を浅瀬に誘導し手を水に突っ込んで魚をつかみます。強烈な冷たさに耐えながら見事な体高の魚体を抱えて即席の生け簀に入れます。サイズを測ると45cm、上顎先端にちょこんと掛かったフックを見るにかなりギリギリだった模様です。

今シーズンを終えて
撮影を済ましニジマスを元いた堰堤に戻すと勢いよく深場へ帰っていきました。釣りを続行するか帰るか思案するも寒さで左手は限界を超え、撮影時に水を被ったカーディナルは凍りついていたので帰宅することにしました。帰りの車中で最後にいい魚をキャッチできた満足感に浸り「次にロッドを触れるのはいつかな?」と早くも次のシーズンに思いを馳せながら帰宅しました。
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<小峠龍英/TSURINEWSライター>
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