今年も茨城の海に、タチウオの群れがやってきました。釣行当日は群れが散ってしまい、出だしからマダコ中心の釣りとなってしまいましたが、最後の最後で、奇跡的に船の近くで群れが出現。

マダコとあわせてお土産を確保した釣行をレポートします

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

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常磐の船タチウオ釣り

3年前に茨城周辺船宿のHPに「タチウオ」の釣果情報がアップされた時は半信半疑でしたが、今シーズンは既にこの時期のメインターゲットとして定着している模様。今年は正月明けから釣れだし、日によって群れの出現に当たり外れがあるものの、当たれば、東京湾ではありえないような釣果情報が、各船宿のHPにアップされだしました。

魅力は何といっても、その群れの濃さと型。いい日にあたれば、テクニックいらずのただ巻きでメーターオーバーが入れ食いという状況が約束されます。筆者も昨年これを経験し、冬の常磐タチウオの味を占めてしまったことから、今年も満を持して参戦してきました。

タチウオタコリレーのタックル&仕掛け

今回お世話になった那珂湊のつれたか丸は、この時期タコ釣りを看板に掲げている船宿とあって、「タチウオ狙いで出船し、群れが見つからなければ無理に探さずタコに切り替える」といったスタンス。タチウオもタコも、オモリ80号統一なので、タックルは7:3もしくは8:2の1.8m前後のフグやカワハギ竿、硬めのLTアジ竿等。

リールはPE2~3号を巻いた手巻きリールが一般的なのですが、今期のタチウオは100m近い深場のポイントにも現れていることから、電動リールを選択肢に入れるのもあり。まだまだ開拓途中の常磐沖タチウオ釣り、船宿の最新情報を仕入れながら工夫していきましょう。

仕掛け

因みにつれたか丸では、タチウオはエサ(天秤)かメタルジグ(120~150g)、タコはエギをそれぞれ使用し、エサは各自持ち込みとなっています。また、電動リール持ち込みの場合は、バッテリーの持参もお忘れなく。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
タチウオ仕掛け(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

朝イチはタチウオ反応なし

5時に集合し5時半出船。那珂湊、大洗、加えて鹿島の船は周辺のポイントを手分けして探っているようですが……残念ながら昨日まであったタチウオの反応はない様子。別名「幽霊魚」の異名を持つ魚たる所以です。つれたか丸は、いち早くエギタコ釣りに切り替えることになりました。皆さん、エギをセットします。

エギでタコ3匹ゲット

船長によると、エギはオレンジと黄色の組み合わせが良いとのこと。筆者は黄色を持っていなかったので、オレンジと白でとりあえずやってみることに。因みに船でエギは1つ800円で売っているとのこと。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
釣友の釣り姿(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

コノシロでアレンジ

また、タチウオ釣りで使う予定だったエサ「コノシロの短冊」をエギに括り付け、匂いでもアピールすることに。結果、タコはポツポツ掛けることができ、竿頭の常連さん5匹に次ぐ、1.5~2kg3匹と、お土産十分の釣果を得ることに成功!タチウオは残念でしたが、晩御飯のメニューを考えることができる状態での沖上がり、かと、この時は思いました。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
コノシロでアレンジしたエギ(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

根掛かりが少ない

因みに那珂湊、大洗沖のマダコポイントは、水深が30m前後と東京湾に比べて深いものの、根掛りが殆どなく、夏場は特に数釣りが期待できるとあって、「タコ釣りやってみたい」と思っている初心者にお勧めです。つれたか丸では、エギやオモリの販売の他、道具の貸し出しも行っているとのことでした。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
キャッチしたマダコ(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

終了直前にタチウオ出没

時間は12時15分。あと15分で沖上がりというところで、船長なにやら興奮した声でアナウンス。何やら港の目の前でタチウオの群れが現れたとの情報をキャッチした様子。猛スピードで向かいます。

すると、案の定那珂湊前は大船団。すぐさま仕掛けを投入!タチウオの群れは速いらしく、この後2回移動し、群れを追ったものの、あっという間に群れがなくなってしまったようで、船団は散り散りに。

沖上がりの時間をとうに過ぎていたこともあって、ここで納竿。実質20分足らずでしたが、半ばあきらめていたお土産を2匹確保でき、なんだかもの凄く得した気分になりました。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
1匹目のタチウオ(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

最終結果

1.5~2kg(船長目測)のマダコ3匹、指4本のタチウオ2匹。「もっとタチウオを釣りたかった」が本音ですが、むしろこの状況では、最後の最後で、港前に群れが現れてくれたことがラッキーだったとも言えるでしょう。2匹いれば、炙り刺、塩焼き、骨せんべいを、1食分ですが4人家族で十分満喫できますからね。

タコの道具汁に挑戦

青森県下北地方の郷土料理、「タコの道具汁」。道具とは内臓のことで、「生きるための道具」からきているそうです。元々、この地方の、漁師達のまかない料理で、足や頭は売り物にし、残った内臓(道具)を煮込で作ったもの。「もったいない」から生まれた、素晴らしい発想のこの料理は、是非実践したいところです。

とはいえ、今まで何度か挑戦し、いつも生臭さが残ってしまい「イマイチ」のできになってしまっていたのですが、今回、しっかり湯通しし、充分な臭み対策を施してから作ることで、これを解消。墨袋も一緒にしてしまって、真っ黒の見栄えになってしまったものの、味については妻も納得してくれた一品に仕上がりました。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
湯通しは必須です(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

筆者おすすめは味噌仕立て。寒い冬にタコが釣れたら、是非試してみてください。

常磐沖タチウオ開幕【那珂湊・つれたか丸】 エギタコとリレー釣りで良型マダコもキャッチ
タコの道具汁(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

今さら聞けない「タコエギング」のキホン:使うエギはイカ用ではダメ?

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<尾崎大祐/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
つれたか丸
出船場所:那珂湊
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