3月上旬、ヒューマンアカデミー福岡校23期生の2年生が、卒業研修のため沖縄に向かった。今回は、ティップランエギングメインに釣行。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 総合学園ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ トーナメントプロ専攻 2年 江口睦日)
卒業研修で沖縄釣行
3月上旬、4泊5日の卒業研修のため沖縄に向かった。福岡空港から飛行機で約2時間、那覇空港へ。
初日は時間の都合で釣りができないため、ソーキそばを食べ、沖縄の釣具店のシーランドへ向かった。
ここで驚いたのが、沖縄には大型の魚が多く生息しているため、巨大タコベイトや冷凍サンマ、冷凍タコ、泳がせのつけエサとして活きボラなど、北部九州ではなかなか見ることのできない釣り道具を見ることができた。
釣具店で明日の釣行への気持ちを高め、宿泊するリザンシーパークホテル谷茶ベイに向かった。
善栄丸でティップランエギング
今回、私を含めたヒューマンアカデミー福岡校23期生の2年生がお世話になったのは、キャプテンズオキナワの善栄丸(古田船長)だ。元カツオ1本釣り漁師であり、現在はGT(ロウニンアジ)やエギング、タイラバなど、季節の釣りを案内している。

本土と違い60m以深を釣るため、50g以上の重たいシンカーを装着したエギや、通常のエギに三ツ又サルカンでナスオモリをぶら下げる”エジング”と呼ばれる釣り方で攻略していく。
また、高水圧でもトルクがありロッドが死なないソリッドブランクスタックルを使用した。
釣行初日はティップランエギングメインで状況を見て、少しだけGT(ロウニンアジ)も狙うとのこと。
釣行1日目
午前9時に出船し、船長にシャクリ方のコツなどを聞きながらポイントに向かう。
まずはGTからスタート。リーフに向かってバレットブルをキャストしていくがダツのアタックと巨大クジラの潮吹きが見られたのみで本命からの反応はなし。
次にティップランのポイントに向かう。
すると、同級生にヒットで300gほどの小型サイズのイカが釣れ、やる気が増してきた。
筆者に1kgアオリヒット
何度も落としながら狙ってみると、5回ほど落とし直したところで私に待望の初バイト。1kgほどのイカが釣れた。
この釣果で感じたのは同じエギを長い時間見せ続けても見切られないこと。そして、ボトムに執着しているのではないかということだ。
船からエギの距離が遠くなるほどライン角度の問題でシャクったときのエギ上昇幅が小さくなる。シャクリでスイッチを入れ、姿勢で抱かせているのは間違いない。
しかし、まだ水温が低い時期であることから、シャクリ回数が多かったり、バーチカルを意識しすぎたりすると、ボトムからの距離が離れすぎてしまい追尾できていないのではないかと仮説を立てた。
この仮説をもとにオモリを軽くし、仕掛けが流される方向で調節してシャクる際にリールをハンドル1回転していたのを半回転に変えた。すると5回以上落とし直したときにヒット。同じタイミングで同行者にもヒット。
カラーパターンとしては緑か青にアタリが集中している。ほかにダブルヒットしたときもグリーン系であった。

釣行2日目
釣行2日目は初日の傾向から、リールをハイギアからローギアへと交換し、より潮の影響を受けさせるためにリーダーを2号から3号へと太くした。
初日は波風があったがこの日は完全ベタナギ予報であったため、仕掛けを遠くに流すことは難しいであろうと考え、流さずにボトムから距離をださずにシャクる方法を考えた。
レッドモンスター登場
午前9時出港。ポイントに着き、仕掛けを落とすと仕掛けが真下に落ちていく。昨日の釣り方はできないので、リーリングとシャクリで調節していくローギアに交換していて正解だった。
ボトムから離さないようにアクションを開始。初日と違い苦戦したが、ていねいに何度も流していると、レッドモンスター(アオリイカのアカイカ型)がヒット。
水面付近で強烈な引きをしてくれた。船べりに寄せると横抱き(イカがエギ本体を抱いているだけでハリに掛かっていない状態)であった。船長が冷静にネットイン。

その後、同じポイントで同行者が1kgほどのイカをグリーン系で釣った。そして、流し直してコウイカがヒット。
ホテルに戻り前日に釣れたイカを食べた。天ぷら、刺し身などは身が軟らかくとてもおいしかった。地域、海域によって近縁種であっても性格や味に違いがでるのは非常に面白い。
今回の釣行のまとめ
今回はティップランエギにシンカーを合わせ80gほどに調節したものと、ナス型オモリ15~20号を合わせたエジングを併用した。
安定してヒットしていたのは、グリーン系で最大イカがヒットしたのはリアルイソスジエビであった。
カラーの反応
カラーローテーションについても本土と比べ、水の透明度は圧倒的に高く有光層がかなり深い。イカも視力が非常に良い生物であることから、普通ディープだと認識されづらくヒット率の低いカラーでもアタっていたのだと考えられる。
しかし、赤色のエギや赤テープを試してみたが、イカからのアタリはなかった。
実際にブルーポーションカラーでも初日にイカがヒットしたことや、最大イカは紫でヒットしたことから、緑に若干の反応の偏りはあったものの、極端なものではなくよく見えている。
すなわち効率よく目立っているカラーに反応していたということであろう。

フィンの効果
また、ディープでもエラストマー性のフィンの効果は高く、多くの反応を得ることができた。
特にパタパタのロングステイは非常に効果的で、水温が低くシャクリに追従しきれないイカたちを顆粒で魅了していた。

2日間で船中最大は2.5kg
また、2日間を通してボトムに執着する傾向がみられた。これは低水温で活性が低いためであると考えていたが、2日目にヒットしたイカに1尾付いてくる現象が見られた。
短発でヒットすることは珍しく、2尾同時にヒットしていたことから産卵も絡んでいたのだろうと考えられる。2日間通して船中最大は2.5kgであった
いずれにせよ初めての土地で初めてのターゲット相手に釣りを組み立て仮説と検証を行うのはとても楽しい。皆さんもぜひ、行かれてみてはいかがだろうか。

エギングで釣れたことがない人必見 イカが釣れない7つの原因と解決策
陸っぱり「アオリイカエギング」超入門:代表的なエギの種類と選び方
アオリイカが釣れる5つの条件 【生態・時期・時間・場所・潮周り】
<週刊つりニュース西部版 総合学園ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ トーナメントプロ専攻 2年 江口睦日/TSURINEWS編>
▼この釣り船についてCaptain’s Okinawa 善栄丸
出船場所:本部町・浜崎漁港
この記事は『週刊つりニュース西部版』2023年3月31日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 遠征ティップランエギング釣行で2.5kg「レッドモンスター」登場【沖縄】 first appeared on TSURINEWS.