お手軽なサビキ釣りも楽しいけど、大型魚、高級魚を釣ってみたい!というのは、アングラーなら誰もが描く夢。それがもし手軽に、釣り場の足元で実現可能だと言ったら信じて頂けるだろうか。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)
サビキ釣りとノマセ釣り
誰もが手軽に楽しめるサビキ釣りは、美味しい魚を簡単にゲット出来るという事もあって非常に人気がある。
サビキ釣りが初心者向けである5つの理由 「早起き&夜更かし不要」が嬉しい?
このサビキ釣りで釣れる魚は、ノマセ釣りにおいて最高の活きエサとなるのだ。手順としては、
1.サビキ釣りで小魚をゲットし、バッカン等で生かしておく
2.ノマセタックルを用意し、小魚を針にセット
3.アタリを待つ
4.アタリが出たらじっくり待ってからアワセを決め、取り込みはタモを使用
となる。一連の流れを予めイメージしておくことで、いざという時にスムーズに対応できるはずだ。
準備
まずは、サビキ釣りからノマセ釣りへ移行するための準備をみていこう。
サビキ釣りでエサを釣る
何はなくともエサが無いと始まらないので、最初にサビキ釣りでエサを確保したい。ノマセ釣りを楽しむ時間にもよるが、エサとなる小魚が15~30匹あれば半日程度楽しめる。
バッカンに沢山入れすぎると早く弱ってしまうので注意しよう。特に暑い時期は弱りやすいので、スカリと併用したり、30分に一度半分程度の水替えを行うなどの工夫も必要だ。
(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)ノマセタックルを準備
エサを確保出来たら、手早くノマセタックルの支度をする(。ウキ下は、(水深にもよるが)著者は2~3ヒロ程度から始めることが多い。
小魚の群れの下に大型魚が潜んでいることが多いため、小魚が釣れる層よりもやや深めにしておくと良いだろう。
堤防でサビキ釣りと一緒に楽しむ『ノマセ釣り』解説 【タックル・道具・仕掛け】
キャストして待つ
後はキャストして待つだけ。もし置き竿で狙いたい場合は、ドラグを緩めて尻手ロープを付けておこう。
ただし、周囲にアングラーがいるときは、ラインを出しすぎるとオマツリのもとになるので、置き竿は止めておいた方が無難だ。
アタリの取り方
ノマセ釣りで一番緊張する瞬間がアワセ。ここでバッチリフッキングが決まれば、後は存分にフィッシュイーターの引きを楽しむことが出来る。基本はエサを「ノマセ(呑ませ)る」ために遅アワセだ。
ウキ釣りのアタリ
フィッシュイーターが近づくと、小魚が食われまいと暴れまわるため、ウキにポコポコといった不規則な変化が現れる。ほどなくして、ウキが一気に消し込まれるはずだ。
ここでリールのベールを起こしてラインをある程度送り込み、エサが呑み込まれるまで少し待つのだが、エサが小さめなら5秒程度、エサが大きいなら10秒~20秒程度カウントしよう。
これがノマセ(呑ませ)釣りと言われる所以だ。後は頃合いを見計らってベールを戻し、糸フケを取り、竿に重みを感じた瞬間にアワセを入れよう。
ブッコミのアタリ
置き竿スタイルのブッコミの場合は、竿先にガタガタッと大きな揺れが出ることが多い。ここで竿を手に持ち、ウキ釣りと同じようにベールを起こしてラインを送り、しばし待つ。
一気に走るようなら青物やスズキの可能性が高いので、10秒程度待ってからアワセを入れる。ジワジワラインが出たり、重さを感じるが動かない場合はヒラメの可能性が高いので、そのまま30秒~1分程度待ってみよう。
船釣りでは「ヒラメ40」と言われるように、ヒラメはエサを呑み込むまで時間をかけるからだ。
アワセ方
どちらの釣りの場合も、じっくりエサを呑み込ませたら、糸フケを取ってから大きく竿を煽るようにアワセを入れる。
フィッシュイーター達の口は比較的丈夫なので、アワセは「大きく、強く」が基本。掛けた瞬間の突っ込みはどの魚も強烈なので、ドラグを調整しつつやり取りを楽しもう。
取り込み
魚がフッキングしたら、あとは取り込みだ。ここでは取り込み時の注意点と、釣った後の処理について説明していく。
強引に巻き取らない
強引に糸を巻き取ろうとすると、魚の思わぬ抵抗にあってラインブレイクの危険性がある上、魚のサイズによっては竿を折られてしまう事もある。魚が走る時は決して無理をせず、ドラグを少し緩めるなどして対応しよう。
足元に来ても油断しない
大型魚の多くは、一度空気を吸わせると大人しくなるものが多いが、体力がある分最後の最後まで抵抗する。足元まで寄せたからと言って、釣りあげるまでは決して油断しないようにしよう。
スズキはエラ洗いに注意
スズキは、水面に出た後も口とエラを広げて大暴れするが、この動きをエラ洗いと呼ぶ。エラブタは大変鋭くなっており、容易にラインをカットしてしまうため、糸フケを出さないように注意が必要だ。
タモは頭から
足元まで寄せた後はタモで掬うのだが、必ず頭から掬うこと。これは、尾から掬おうとすると暴れて網から逃げられるリスクがあるためだ。タモに魚体が入ったら、ラインを少し緩める事で取り込み完了となる。
タモはそのまま真上に持ち上げると折れてしまう事があるので、伸ばした分を縮めていくように回収しよう。
〆る時のケガに注意
タチウオ・ヒラメは鋭い歯、スズキはエラブタと鋭いヒレ……といった具合に、フィッシュイーターはそれぞれ武器となるものを隠し持っている。〆る際は軍手やタオルを用いて、くれぐれもケガをしないように注意して頂きたい。
大型魚の強引を楽しもう
ノマセ釣りは、アタリが出始めた時から胸が高鳴り、掛けた瞬間の興奮はすさまじいものがある。そして素晴らしいファイトを見せてくれた魚をタモに収めた瞬間、得も言われぬ達成感を味わうことが出来るはずだ。
きちんと処理して自宅に持ち帰れば、新鮮で贅沢な夕飯を堪能できるのだが、これは釣り人ならではの特権とも言える。サビキ釣りで小魚が沢山釣れているポイントならどこでもチャンスがあるので、是非チャレンジしてみてもらいたい。
サビキ釣り徹底解説 誰でも出来る【釣果を伸ばす3つの工夫】を紹介
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>
The post ノマセ(泳がせ)釣りの手順と釣り方を徹底解説 サビキで小魚釣れたら高級魚リーチ? first appeared on TSURINEWS.