今年の春、アナゴ釣りの外道として姿を見せたシャコ。この外道のおいしさは想像以上だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
霞ケ浦ふ頭でシャコ釣り
何年か前、キス釣りの際に謎のアタリが多発したことがある。何度アワセを入れてもハリ掛かりしないので、そのまま静かに巻き上げるとシャコ。そのときは外道としか思っていなかったが、よく考えてみればおいしい獲物ではないか。
そのシャコが今年の春、アナゴの外道で久しぶりに姿を見せた。狙って釣れないかと調べてみると、北海道や東北ではご当地仕掛けまであるらしい。そこで複数のハリが段差でセットされたその仕掛けを参考に、夜釣りの際に何度かチャレンジしてみた。
結果は惨敗。狙うと釣れないのが外道の常とはいえ、一時は諦めかけた。それが最近キス釣りでもたまに交じるという。ということは昼間の方がいいのか。そこで7月2日、三重県四日市市の霞ケ浦ふ頭に出掛けてみた。
シャコ釣りの仕掛け
午後3時に到着し、早速仕掛けを投入。サオは食い込みのいいグラスソリッド、エサはアオイソメ。

早々に上がってきたのは仕掛けに絡まった小サバ。と思いきや、よく見れば極小サワラだ。大きいものは沖で釣れているようだが、まさかこんなサイズが釣れるとは。
続けてヒットしたのはイシガニ。甲殻類だけあってアタリはシャコにそっくりだ。想定内の外道とはいえ、今までのアタリは全部カニだったのではと不安になる。

シャコは夜より昼が釣れる?
しかし開始から30分ほどで、ついに本命が姿を見せた。しかもなかなかのサイズだ。バケツに海水をくんで泳がせる。
再投入すると、またもやヒット。今度はやや小ぶりだが、これまでの苦労は何だったのか。

夜と違ってアナゴがこないので複雑な仕掛けでも安心だと思っていると魚らしいアタリ。上げるとまさかのアナゴではないか。幸いにもハリはすぐ外れたが、狙っていないときはこんなもんだ(笑)。
シャコは鮮度の低下が早い
バケツの中を見ると、さっきまで元気にしていたシャコが弱っている。エアレーションはしていたが、暑い時期ということもあるのだろう。これは一刻を争う事態だ。というのも、シャコは自己消化が早い。このままではすぐに身がボロボロになってしまう。
四日市周辺には火気厳禁のエリアが多いが、今回の場所は問題ない。周囲に石油タンカーが停泊していないのを確認し、小型ガスコンロに着火。茹で上がったシャコは大切にクーラーに収めた。
その後アタリは遠のき、次の予定もあったので午後4時半に終了。
帰宅後にシャコを食べると、そのおいしさは予想以上。ただ不器用な人間が剥いたせいでビジュアルは最悪だ(汗)。キレイに剥くコツを調べると、どうやら生の方が簡単らしい。

刺し身は極上の甘さ
ということで7月6日の夕方、仕事を終えて猛ダッシュで釣り場に向かう。午後7時の到着から暗くなるまでの30分釣行。なんとか確保した1匹を、氷点下になる保冷材で一気に冷却した。
一度冷凍し、流水にさらして表面だけが解けた状態で剥いてみると、完璧な仕上がり。これなら写真をお見せできる。刺し身で食べると、これがまたうまい。例えるなら、極上のアマエビのような甘さだ。

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<週刊つりニュース中部版APC・浅井達志/TSURINEWS編>
▼この釣り場について霞ケ浦ふ頭
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年7月21日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 堤防シャコ釣りで本命3匹ゲット【三重・霞ケ浦ふ頭】絶品刺身に舌鼓 first appeared on TSURINEWS.