静岡県浜松市の天竜川ルアーフライ専用区が11月1日に解禁した。11~2月の間大型ニジマスが放流される人気の釣り場だ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・杉本敏隆)
天竜川で大型トラウト狙いのルアー釣行
釣行日は11月23日(土)。「朝早く出発しなければ」と思ってはいたが、実際はやや出遅れてしまい、ルアーフライ専用区の上流部にあるC&R区間の中島の駐車場に着いた頃にはすでに明るくなっていた。
前日に放流があったため釣り場は早朝から多くのアングラーで賑わっている。天気は晴れ。慌ててウェーダーを履くと川へと下りていく。
多くのアングラーがずらっと並んだ端っこに何とか入ることができ、早速タックルの準備に取り掛かる。
私のタックルは、ロッドがテンリュウ・レイズRZ6102S-LML、リールはシマノ・ヴァンフォード2500S、ラインはPE0.4号にリーダーはフロロの1.5号。ルアーの飛距離と大物がかかった時の強度を考えてこのタックルに落ち着いた。

釣況は渋い
準備をしながら周りの様子を見ていると、たまに誰かの竿が曲がる程度。よく釣れているとは言い難い。漁協の釣り情報にあった通り川の水はけっこう濁っていて、魚の目の前をルアーが通るようにしないと魚に気づいてもらえそうにない。
まずはオレ金のスプーンで探りを入れてみる。しかし一向に反応がない。「まあこれで釣れるなら、みんなもっと釣れているはず」と魚の活性が落ち着いてやや渋くなっていることを想定し、ピュア2gの黒を投げてみる。
50cmの良型がヒット
対岸の人がときどき魚を掛けているので、その人が投げるタイミングを見計らって対岸付近までルアーを飛ばし、ゆっくりとリトリーブしているとヒット!まあまあの手応え。下流に走られると厄介なのでやや強引に寄せてくる。無事ネットに収まったのは50cmくらいの良型だ。

しばらくすると隣の人が移動したので、少しだけ横にずれる。これで狙える範囲が広がった。そしてがんばっていると小型がヒット。アタリが少ない中で小型でも釣れてくれるだけで嬉しい。しかしアタリが続かず苦戦は続く。
40cm級を追加
昼近くになると釣り場全体で完全にアタリが止まり、あれほどたくさんいた人もどんどん帰り始めた。空いた場所に移動できるようになってきたのはラッキー。今シーズンの初釣行なので「川がどう変わったのか見ておこう」と大きく上流へ移動してみることに。
水中のあちこちに岩があるのが見える。水深は浅そう。そこで中古で買った1.7gのカラシ色のスプーンを投げてみる。するとなんと1投目でヒット!よく引く元気な魚だ。ランディングしてサイズを測ると45cm。写真を撮ってリリースし、再び釣り始めるとヒット!小型だが連続ヒットだ。

さらにしばらく粘って42cmを追加。「このポイントはいいぞ」と思ったが、それ以上は続かず再び移動することに。

60cmの良型ニジマスを手中
下流に移動してきて広く探っていくがアタリがなかなか出ない。諦めかけたところで蛍光ピンクのQM2.8gで小型をキャッチ。投げ続けていれば報われるものだ。
下流の人が調子よく釣っているので、やや下流にダークオリーブのノアB2.6gを流して良型を追加。さらに10分後に60cm。

大型がかかるもラインブレイク
下流の人がけっこう派手なカラーのスプーンで釣っているのを見て、オレ金のノアB2.6gを投げてみると、ついにビッグワンがヒット!重い!下流に走られると岩だらけの瀬があり、まずキャッチはできなくなってしまう。
ややドラグを締め気味にして必死に耐える。走られては何とか止めるという状態が続く。ただ、そのあたりにも底には岩があることがわかっているので気が気ではない。そして何度目かのダッシュでラインブレイク。PEが岩に擦ってしまった。残念。
最終釣果
その後期待した夕マヅメには何も起こらず最終釣果は8匹。いつもはスプーンとプラグの釣果が半々くらいになることが多いが、今回は珍しくすべてスプーンでの釣果だった。
根掛かり対策は必須
天竜川で釣りをする場合、根掛かりは避けては通れない。水温が低く魚の動きが鈍いときは、底近くをゆっくりと通過するルアーにしか食ってこないことが多いからだ。
自然の河川なので底は岩だらけ。
私の対策は中古ルアーを使うこと。オフシーズンに中古ルアーを扱っている店に通って天竜川で使えそうなルアーを探して、「これは活躍しそう」という物を購入していく。何度も釣具屋に通っていれば、意外にたくさんあるものだ。
2~3.5gくらいのスプーンが使いやすい。値段はたいてい新品の半分以下。財布へのダメージをかなり減らすことができる。フックは太軸の物に交換しておくことを忘れずに。思い切ってボトム近くを探ることができれば、きっと大物がヒットしてくるはずだ。
<杉本敏隆/TSURINEWSライター>