毎年恒例となっている五ケ所湾釣り船会主催の五ケ所湾マダイチャレンジが、4月6日に開催された。今年も三重県・南伊勢町の五ケ所浦を舞台に、90人のアングラーが参加。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
五ケ所湾マダイチャレンジ
当日の受付は午前5時30分から。5時すぎに五ケ所浦の漁港に到着すると、すでに駐車場は満タンに近い状態だ。ほどなく受付が始まると長い行列ができ、それぞれ割り当てられた船の前にタックルを運んでいく。
実はこの日、最悪に近い予報が出ており、湾の外に出ることすら無理かもしれない…と危惧されていた。だがこの予報が大外れ。受付と開会式で少し雨が降った程度で、出船するころにはすっかり上がっていた。
今回取材乗船したのは宿浦から出船している釣船屋たにぐちの智嘉丸。この日は本紙APCの桑原一幸さんとその釣友の阿部さん、そして今大会ゲスト参加の釣りガール、森田菜月さんとも同船することとなった。

釣行開始
開会式では谷口船長から大会前のルール説明がされ、同じくゲスト参加の蒼井さやさんからあいさつ。その後、準備が整い次第出船していく。
智嘉丸は穏やかな五ケ所湾を進み、やがて湾の外に出ると……ウネリこそあるものの予報とは真逆のそよ風程度だ。これならイケる! と船上に気合がみなぎる。
そして船長から「水深68メートル。
初ヒットはホウボウ
皆さん、最初は150g前後のシンカーを付けていたが、120g、100gと徐々に軽くしていく。数回の小移動の後、「きた~」と声を上げたのは、なんと森田菜月さん。その直後に桑原さんからもヒットコールが上がる。いきなりのダブルヒットだ。

だがどうも本命ではない感じ。先に魚を浮かせたのは桑原さん。良型のホウボウだったが、抜き上げでまさかのポロリ……。これを見た谷口船長はネットを持って、森田さんの横に立つ。森田さんの魚もホウボウだったが、船中1匹目ということで大事にネットイン。
船中に初のマダイが揚がる
そして次のヒットは阿部さん。こちらはジリジリとドラグが滑って、特有のたたくような引きが伝わる。
フルソリッドのロッドを大きく曲げ「タイっぽいです」と言う言葉の通り、水面に浮かんだのは食べごろサイズの美しい桜色。

ゲスト連発も本命来ず
続けて桑原さんにもヒット。本命っぽい引きに注目が集まるが、浮いてきたのは青い影。ハマチだ。期待が大きかった分、釣った桑原さん本人が一番がっくりしていた。

その後も船中でヒットが続き、良型のアオハタやホウボウが姿を見せるものの本命がこない。そして9時半を回ると、ぴたりとアタリが止まってしまった。
他船も苦労しているようだが、60cmを超えるマダイが上がっているとの情報もあり、渋いなかでも誰も手を休めない。手を変え品を変えつつ必死で釣り続けるが、そのまま正午に無念のストップフィッシングとなってしまった。
大会結果と優勝者発表
港に戻って検寸が行われている間は、全員に何かがもらえる抽選会が行われた。

そしていよいよ結果発表。見事優勝に輝いたのは、福久丸に乗船していた四日市市の桜井和馬さん。釣ったマダイは又長で55cm。

2位は三吉丸に乗船していた岡義久さんで52cm。

他青物の部ではワラサ74cm。

そしてマハタ55cmが入賞。それぞれ豪華賞品が贈られた。

笑顔満開のじゃんけん大会
その後は蒼井さやさん、森田菜月さんのじゃんけん大会。これまた勝ち残った人がデコポンなど地元の名産品を手にして、釣った人も釣れなかった人も、満面の笑顔で帰路に就いた。

五ケ所湾釣り船会が主催するイベントは非常に人気が高く、参加申し込みを開始するとあっという間に満員になることもある。次回は秋のボートエギング大会。ウデに覚えのある人は、ぜひ参加してみてほしい。

<週刊つりニュース中部版編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年4月18日号に掲載された記事を再編集したものになります。