美味しい魚をいろいろと狙えるカゴ釣り。今回は、アジとイサキをターゲットに4月21日に伊豆半島の地磯へ釣友と出かけた様子を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・永井航)
伊豆半島の地磯でカゴ釣り
本命志向の自分にとって、小物から大物まで多彩な魚が狙えるカゴ釣りは非常に魅力的な釣りだ。今回はその中でもアジやイサキをメインターゲットにしつつ、裏本命としてタイも視野に入れた。
釣り場は伊豆半島の地磯。青物の情報もちらほら聞こえていたため、荷物は増えるがルアータックルも持って入釣した。
当日のタックル
カゴ釣りのタックルは、遠投磯竿4号・520cmに両軸リールを組み合わせ、道糸にはナイロン6号を使用。
ウキとカゴはともに15号。夜釣りからエサ切れまでの釣行予定だったため、電気ウキからのスタートとした。
仕掛けは、ハリス3号・2ヒロにオキアミチヌ針5号。アジやイサキ狙いに慣れているなら、枝針を使うのも選択肢としては十分ありだ。
この時期の夜は暑さがまだ本格化しておらず、虫も少ないため、釣り場までの行軍も比較的楽なのが嬉しいところだ。
釣り開始
先行者に挨拶を済ませ、さっそく釣りを開始した。真っ暗な海に浮かぶ電気ウキをひたすら眺めて……などという暇はなく、しっかりエサを撒き、ある程度流したら回収を繰り返す。
何投かすると、消し込むほどではないが、エサ取りらしいアタリが出始めた。
釣友いわく、「イサキはエサ取りが出てるときに釣れることが多い」とのこと。
その直後、ウキが一気に消し込み、アワセてやり取りを開始するも、すぐにフックアウト。
気を取り直して再開したが沈黙が続く。これはバラしたことで活性が下がったのではなく、もともと単発か小さな群れだったと信じたいところだ。
32cm良型アジをキャッチ
しばらく打ち返してもアタリはなく、潮止まりを迎えたため小休止。10分ほどして再開すると、1投目でヒット!
今度はしっかり浮かせることに成功したが、先ほどのバラシを全く反省しておらず、高さのある釣り座にもかかわらずぶっこ抜いてしまった。それでも口切れせず手元まで来てくれたのは、32cmの良型アジ!このサイズは見た目にも食べ応えにも申し分なく、お土産にもう2、3匹釣れれば理想的だ。
釣友とさらなる追釣を狙ったが、後が続かず、そのまま夜明けを迎えた。

青物狙いでルアーに変更
事前情報ではイナダクラスがポツポツ釣れているとのことだったので、ショアジギングタックルではなく、シーバスタックルを持ち込んだ。
マヅメ時には時折りボイルが出始めたため、まずはジグでテンポ良く探るも反応なし。シンペンに切り替えて表層を探ると、チェイスあり!しかしあと一歩のところでヒットには至らなかった。
40cmサバフグがヒット
表層で食わせきれないと判断し、同じシンペンで中層をゆっくり誘うと、ようやくヒット!
あまり走らないため、チェイスしてきた魚よりも明らかに小型のようだ。途中で巻きが急に重くなったが、特に気にせずそのまま巻き取り続けると、遠くに銀と緑の魚影が浮かび上がった。
無事キャッチできたのは、40cmほどのサバフグ。巻きが重くなったのは、フックの掛かり所ではなく、水を大量に飲み込んで膨らんだからだろう。
その後もしばらくルアーを投げ続けたが、魚の気配が消えたため、ここで休憩を取ることにした。

うたた寝中に魚がヒット
移動や夜釣り、そしてちょうどよい気候の影響もあって、休憩のつもりがいつの間にかうたた寝してしまった。
寝付くか寝付かないかという頃、釣友に「タックル貸して~」と言われ、生返事をしたまま夢の中へ。
しばらくすると、釣友の「キタぞ!」という大声で目が覚めた。慌てて起きて海を覗こうとすると、釣友から竿を「はいっ」と手渡され、思わず受け取った。状況が把握できず、「え、俺やんの?(嫌)」とつい一言。
43cmのシマアジを手中
寝起きで混乱していたが、魚は容赦なく突っ込んでくる。何度かの突っ込みにも耐え、ようやく浮いてきたのはシマアジ!
足元の根に逃げ込もうとする最後の抵抗もかわして、無事にネットイン。釣友は状況を把握できないままブーブー文句を言っていたが、自分がシマアジを釣り上げたことにゲラゲラ笑っていた。
ちなみに釣友は自分の竿を使っていたため、「渡さないと悪いかな」と思ったらしい。
釣れたシマアジは43cm。海上釣り堀を除けば、40cm超えのシマアジは初めてだったので、素直に嬉しい釣果だった。
せっかくの天然物。2人で分けようとしたが、釣友は「先日釣ったタイがまだ残ってるから」と言い、丸ごと持ち帰らせてくれた。

最終釣果
この後も、うたた寝と釣りを繰り返したが、追加の釣果は得られず納竿とした。
自分の釣果はアジ、サバフグ、シマアジの3匹。
釣友はメジナや根魚などもキャッチしていた。ちなみにこの釣行の翌週も、同じポイントでカゴ釣りをしたそうで、アジ、イサキ、マダイを複数釣り上げる好釣果を出したとのことだ。
アジとシマアジは刺身でいただいたが、どちらも魚本来の旨味を感じられる適度な脂乗りで、とても美味しかった。

懐の深いカゴ釣りの魅力
カゴ釣りは、タックル次第で小物から大型青物まで同じ釣法で狙える。楽しめる期間もエリアによっては通年と幅広く、一度覚えれば多くの魚種と季節を楽しめる釣り方だ。ぜひ多くの人に、このカゴ釣りの魅力を体験してほしい。
<永井航/TSURINEWSライター>