5月上旬、福井県・鷹巣港から出船するみの浦丸に乗り込み、初夏の鷹巣・三国沖を満喫してきた。今回は親子2隻体制の同船で、午前はタイラバ・タイジギング、午後は完全フカセに挑戦。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
みの浦丸でタイラバ釣行
午前は若船長の山田康弘さんが操船するみの浦丸でディープタイラバ&ジギング。
水温が上がりベイトも豊富なこの時期は、マダイや青物が高活性。底取りからの等速巻きでマダイを狙う基本を押さえつつ、ヘッドの重さやカラーを状況に応じて調整することでヒット率が上がる。タイラバでは60~100g。潮の速さに応じて使い分けが効果的だった。

「その日の当たりパターンを見つけていくのが面白い」と語る康弘船長の言葉通り、巻きスピードやネクタイの調整で釣果に差が出る。

ジギングで良型マダイにブリ
ジギングでは底から15m付近をスローに探り、時折ミディアムテンポでシャクることで青物の反応も。同船者からは良型マダイやブリが次々と上がり、初心者でも釣果が出せる好状況だった。

完全フカセ釣りに挑戦
午後は第一みの浦丸を操船する芳弘船長とともに、引き続き若船長の船に同船し完全フカセ釣りに挑戦。潮に同調させて自然に仕掛けを送り込むこの釣法は、まさに海と対話する釣り。
この日は同船した85歳のベテラン野田栄一さんから道具立てを教わり、80号2.4mのロッドに電動リール、ハリス6号6m、伊勢尼12号の2本バリで挑戦。
序盤は潮が複雑で仕掛けの操作に苦戦したが、芳弘船長の的確なアドバイスで徐々にコツをつかむ。同調を意識して仕掛けを送り込んだ結果、40~70cmクラスのマダイが続々とヒット。中にはクロダイや大アジも見られ、午後便の乗船者全員がクーラー満タンでやや早め納竿を迎えた。

最終釣果
この日の釣果は、野田さんがマダイ5匹にクロダイ2匹、兵頭さんはマダイ7匹にアジ、チダイ、そして伊藤さんは70cm超の大ダイを頭に6匹のマダイを仕留めた。

芳弘船長の操る第一みの浦丸でも64~75cmのマダイを8匹、クロダイ2匹という好釣果。まさに鷹巣沖らしい盛り上がりだった。
初心者には優しく、経験者には奥深い。そんな釣りの魅力が、この海域には詰まっている。

玄達瀬がまもなく解禁
そしていよいよ、6月16日には夢の海域、玄達瀬(げんたつせ)が解禁となる。このポイントは、大物釣り師なら一度は行ってみたいと憧れる超一級フィールド。完全フカセで狙う大型マダイ、10kg超のヒラマサやブリなど、一発大物のチャンスが詰まっている。
潮が速く魚のサイズもケタ違いなため、タックル選びやドラグ設定が釣果を左右するが、その緊張感こそが釣りの醍醐味だ。
みの浦丸では、玄達瀬への完全フカセ便も出船予定。日数が限られるうえに人気も高く、毎年予約が殺到する。今のうちにスケジュールを確保しておきたい。週末は特に混雑しやすいため、早めの予約が鉄則だ。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース版』2025年5月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。