Webメディア『サカナト』の人気企画「私の好きなサカナたち」。今回はライター・松本ミゾレさんが、身近な水辺に暮らすドジョウへの思いを語ります。

水辺にはヌマエビやモツゴ、ヤゴなど多くの命が息づいています。ドジョウもその一員。日常に潜む小さな自然の魅力を紹介します。

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(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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泥に潜むドジョウの世界

ドジョウと言えば各地で食用として流通もしていますが、実はわざわざ買うまでもなく、そこらの水辺で捕獲することが可能です。

「その割にあまり見かけない」と思う人もいるかもしれませんが、それも当然。ドジョウは大抵、泥の中にもぐって顔先だけを出しているので、屋外で確認するのは難しいです。

泥の中から見つける方法

実際に見つけるには、網がひとつあれば十分。網で水路の泥や川の底砂を削ぐように掬ったりしてみてください。そこにドジョウが生息している場合、すぐに網の中に元気よくうねる生きた姿を確認することができます。

ドジョウは細長い体に馬のような顔をして、ヒゲも蓄えたユーモラスな顔をした魚です。地域によって遺伝子系統も異なるため、微妙に柄や体型も違ってきます。

観察するにはひと手間かかりますが、いざ捕獲しようと思えば案外簡単に捕らえられますし、大抵の地域に生息していることが分かってきます。

「食べて良し・探して良し・飼って良し!」身近な場所に生息している魚『ドジョウ』の魅力
「食べて良し・探して良し・飼って良し!」身近な場所に生息している魚『ドジョウ』の魅力
ちょっとした水場にドジョウはいます(提供:PhotoAC)

ドジョウを飼ってみよう

そんなドジョウは、ペットとしての飼育にかなり適しているのです。水槽に目の細かい砂を敷き詰めておくと、そこに潜って暮らすようになります。

食事を与えると匂いで察知して砂から全身を出し、旺盛な食欲を発揮してくれます。

人馴れしにくい個体もいますが、病気にも多少の怪我にも強く、元々屋外にいる魚でもあるため寒暖差にも強いです。

丈夫で長生き

環境によっては降雪地帯であっても冬場でも、水槽にヒーターを入れる必要がありません。ドジョウはペットとして十分すぎるほど強靭なのです。

飼育下では10年以上を生きる場合もあるため、長い間一緒に暮らす相棒としてもオススメできます。

食べて良し、探してよし、飼ってよし。

それが私たちの生活圏のすぐそばに隠れ住んでいる、ドジョウの魅力と言えます。

ペットショップでも販売されていますし、食用を育てることも可能ですが、興味があれば近隣の水辺を覗いてみて、ドジョウを捕獲して育ててみてはいかがでしょうか。

「食べて良し・探して良し・飼って良し!」身近な場所に生息している魚『ドジョウ』の魅力
「食べて良し・探して良し・飼って良し!」身近な場所に生息している魚『ドジョウ』の魅力
ドジョウ(提供:PhotoAC)

<松本ミゾレ/サカナトライター>

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