「オフショアジギングを始めてみたいけど、準備が大変そう」「どのルアーを選べばいいか分からない」そんな不安を抱えている方も多いのではないだろうか。しかし、いくつかのポイントを押さえれば、初挑戦でも大物を狙うことは十分に可能だ。

ここでは、オフショアジギングデビュー時にしておきたい準備と、初挑戦でも釣果に繋がりやすいメタルジグの選び方を紹介したい。なお、今回は2025年6月の茨城沖での連日高活性だった釣行を元に解説する。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター津久茂真奈美)

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オフショアジギングとは?

メタルジグという金属製のルアーを使い、魚を釣るルアー釣りの一種である。ジグの種類や場所によって様々なターゲットを狙えるが、今回は主に回遊系の青物であるブリ、ヒラマサ、カンパチ、サワラなどをメインターゲットとしている。

青物ジギングの魅力

青物ジギングの魅力は、なんといっても大型魚とのスリリングなファイト。メタルジグを操作して魚を誘い出し、ヒットした時の衝撃と、ドラグが鳴り響く強烈な引きは、一度体験すると病みつきになること間違いなしだ。

メタルジグの種類

一口にジグといってもサイズも形状もカラーも様々で何が一番適しているのかを見極めるのは非常に難しい。初めて釣具屋のジギングコーナーに行って、その数の多さに困惑する人も多いのではないだろうか。基本的にジグを選ぶ際には形状、カラー、重さ、などによって適したものを選択する。

オフショアジギングデビュー時に【最低限準備したいメタルジグの選び方】 基本のカラーと形状とは?
オフショアジギングデビュー時に【最低限準備したいメタルジグの選び方】 基本のカラーと形状とは?
様々な種類がある(提供:TSURINEWSライター津久茂真奈美)

基本の4種類

ジグの種類は大きく分けて4種類に分類される。全長が長いものから順に、ロングジグ、セミロングジグ、ショートジグ、スロージグ。これらの他にさらに小さい形状が小さい高比重の、タングステン(TG)という金属が使用されたものも。これらは水深や潮流、ターゲットによって使い分ける必要がある。

カラーの種類

カラーも、様々なカラーがラインナップされている。ナチュラル系と言われるイワシを模したシルバーやブルー系、グロー系と言われる暗闇で発光するもの、アピール系カラーと呼ばれる、赤金、緑金、ピンク、オレンジなどの蛍光色(チャートカラー)と呼ばれるものがある。

重さ

重さも幅広く揃えられている。100g-300g程度が定番だ。今回の釣行で使ったのは水深50-60mほどの場所で120gをメインで使用した。

メタルジグの選び方

デビュー戦でおすすめしたいジグの選び方は、万能なセミロング系、カラーはナチュラル系(シルバーやブルーなど基本ベイトのイワシを想定したもの)、重さは船長に事前に確認するか、HPを見て確認したウェイト幅のものがあれば良いだろう。

オフショアジギングデビュー時に【最低限準備したいメタルジグの選び方】 基本のカラーと形状とは?
オフショアジギングデビュー時に【最低限準備したいメタルジグの選び方】 基本のカラーと形状とは?
メタルジグ(提供:TSURINEWSライター津久茂真奈美)

カラーの選び方

水深が100m近い深場の場合は水中に光が届かないことが想定されるのでグロー系が効果を発揮する。曇りや濁りなどの水中に光が差し込みそうにない状況が想定される場合はグロー系、アピール系を備えておくと良いだろう。

様々なカラーがあるが基本的にはメインベイトのシルバー、ブルー系を中心に揃える。ただ、1日の釣行の中では食わない時間が出てくる。そこでアピール系のカラーが有効に作用する。

蛍光色やアカキン、ミドキンと呼ばれるアピール系のゴールド系のカラーなども用意しておくと安心だ。

ベイトに合わせる

大きさや形状は基本的にその時何をメインターゲットが捕食しているかに関係する。筆者の釣行時では同船者が釣ったワラサの腹の中から、ムロアジが確認できた。

そこから、ジグは大きめのものに絞ることができた(タングステンを使用したシルエットの小さい高比重ジグも準備していたが、ベイトのサイズに合わせて今回は出番がなかった)。

筆者おすすめジグ

筆者のおすすめは「ジャックアイエアジャークスケイル」だ。セミロング系程度の万能なサイズ感であり、薄型のボディでフォールでのアピールにも強く、カラーもグロー系からシルバー系が揃えられる。長時間誘い続けることを想定して水抵抗が少なく体力の温存ができる。

タックルの選び方

ジギングデビューを考えている初心者であればレンタルタックルがおすすめだ。オフショアジギングは専用タックルが必要だが、初挑戦であれば無理に全てを揃える必要はない。多くの遊漁船では、ロッドとリールのレンタルタックルを用意している。まずはレンタルで釣りの雰囲気を掴んでみるのが良いだろう。

自前で持って行く際には10kg程度の青物がかかることを想定したロッドを用意しよう。リールはジグを広範囲に投げたり、素早いフォールで魚を誘ったりすることが多いため、スピニングリールが使いやすい。

リーダーを必ず結ぼう

PEラインの先には必ずPEの4倍程度の太さのフロロカーボン製のリーダーを3~5m結んでおこう。リーダーは魚の鋭い歯がPEラインに直に当たり、切れてしまうのを防止できる。結束強度を保ちつつ簡単に結ぶことができるSCノットで結ぶことをおすすめする。

オフショアジギングのQ&A

ここからはオフショアジギングのQ&Aについてまとめてみた。

Q1. 釣った魚はどうやって持ち帰ればいい?

釣った魚は鮮度を保つため、すぐに締めてクーラーボックスに入れるのがおすすめ。血抜きや神経締めをすると、より美味しく持ち帰ることができる。クーラーボックスは40L以上が目安で、氷は多めに持っていこう。船によっては氷や海水を用意してくれる場合もあるため、事前に確認しておくと安心。

Q2. ジギングは体力的にきつい?

激しいシャクリのイメージがあるかもしれないが、最近は軽量ジグや操作性の高いロッドも増えており、工夫次第で体力的な負担を抑えることができる。

とくに初心者の方には、水の抵抗が少ないセミロング系ジグがおすすめ。釣り座を確保した上で、こまめに休憩を入れながら楽しもう。

Q3. 初心者が釣果を上げるためのコツは?

釣果アップのポイントは、「活性の高い時期を狙うこと」と「ジグやカラーを状況に合わせて変えること」。事前に船宿の釣果情報を確認し、ベイトや水深、潮流に応じたジグ選びを意識しよう。

また、わからないことがあれば船長に遠慮なく相談するのも大切。経験豊富な船長からのアドバイスは、初心者にとって大きな助けになる。

Q4. ハイシーズンはいつ頃?

地域によって多少の差はあるものの、一般的に夏から秋にかけてが青物ジギングのハイシーズン。特にブリやヒラマサは、海水温が安定する初秋から初冬にかけて活性が上がることが多く、大型の回遊も見られる。狙いたい魚種や釣り場によっても違いがあるため、事前の情報収集が鍵になる。

Q5. 女性や子どもでも楽しめる?

もちろん楽しめる。近年では女性や子ども向けのライトジギングやレンタルタックルを用意している船も多く、初心者でも気軽に楽しめる環境が整っている。

重いジグやハードな釣りに不安がある方は、軽めのタックルで始められる「スーパーライトジギング」などから挑戦してみるのもおすすめ。

まずは船宿に相談してみよう。

気負わず入門しよう

初めてのオフショアジギング、特にジグに関しては、色々な種類を全部集めようとすると、それだけで敷居が高く感じてしまうかもしれない。まずはデビュー戦では、本記事で紹介した基本のカラーと形状のジグを数本用意することから始めてみてほしい。

そして何よりも大切なのは、釣れる時期に行くことだ。事前に遊漁船の釣果情報などを確認し、魚の活性が高い時期を狙って釣行することで、良いオフショアジギングデビューができるはずだ。

夏から秋にかけても青物シーズンは続く。この機会に大物を求めてジギングデビューをしてみてはいかがだろうか。

<津久茂真奈美/TSURINEWSライター>

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