埼玉県大里郡寄居町と児玉郡美里町を跨る円良田湖。ヘラ釣り場としては半世紀以上の歴史があり、昭和31年の湖の完成からほぼ毎年のように放流がおこなわれ魚影は抜群。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・若松恵治)
円良湖の概況
円良湖はかんがい用の人造湖で、農業用水として利用されているため、田んぼの時期は減水することが多い。

周囲は約4.3kmほどであり、ハイキングコースとしても人気。冬季のワカサギ釣りも含めて寄居町観光協会で管理されている。
ポイント
ボート・桟橋・陸釣りが可能で、基本的に陸釣りが出来るのは湖の東側になり、上流部の三の沢と呼ばれるポイントから取水塔のある羅漢岬の周辺まで。ただし三の沢の対岸に一部陸釣りができるポイントもある。
ポイントごとの違いは水深だろう。上流ほど浅く、ヌカリ谷津辺りの水深は満水時で1.5mほど。さらに上流は浅くなり、長い竿を出しても変わらない。そのため三の沢辺りは乗っ込み期に人気がある。

逆に取水塔の周辺はカケアガリが急で、15尺竿くらいで4m近い場所もある。当然地形の関係で岬に近づくと浅くなるが、羅漢岬の旅館前桟橋向きも岬から離れるとそれなりに水深がある。ただし陸からはチョウチン釣りはできない。
釣れるヘラのサイズはボートや桟橋と変わらない。肉厚の尺上が中心で、尺2寸級メインに40cm級も交じる。ただし、夏季の上流部は若干型が落ちる傾向にある。水深が浅いせいなのか、魚影は十分濃いが日並みによっては尺級がメインなんてことも。ただし型が落ちるぶん、寄りがいい時は数が出やすい。

また上流部のいいところは山を背にするため、昼近くまで日陰で釣りができることだろう。夏の暑い時期にはかなり大きなメリットだと思う。また以前はワカサギシーズン中の陸釣りは禁止だったが、現在は一年を通して釣りができるようになった。
その他の注意点
釣り券購入前の場所取りは禁止。ゴミは持ち帰りが義務付けられているので注意してほしい。釣り台は必須で、トイレは羅漢岬の近くに設置されているが、自販機などは事務所や各桟橋付近にしかない。飲食物は持参して行くといいだろう。
最近営業時間が変更された。以前は冬季と夏季で違ったが、現在は年間通して6時~となっている(ボートは6時30分~出舟)。
釣り方とエサ
時期的に数を釣るなら宙釣りがお勧め。竿は10尺前後でよく、エサは両ダンゴがメイン。もちろん状況に寄っては食い渋ることもあるので、ウドンやトロロのセット釣りも出来るようにしておくといいだろう。

仕掛けは道糸1号にハリス0.5号。重量感のあるヘラが多いので、ハリスは0.6号でもいいくらいだ。ハリは状況に合わせて、バラサなら5~6号くらいでいい。
また底釣りも面白い。宙釣りほど数は出ないが、型も宙と変わらず引きを楽しめるだろう。底釣りも極端に長い竿は必要なく、状況によっては深過ぎるとアタリが出にくい場合もある。また上流部は頭上に突き出た木の枝などの影響で、あまり長い竿が振れない場所も多い。
<週刊へらニュースAPC・若松恵治/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年8月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。
