最近海釣りに誘われることが多く河川の釣りから離れていたが、久しぶりにカワムツ狙いに三重県北部、いなべ市の河川に8月3日の夕方に出かけてみた。いつもは農業用水路に釣行するが、今回は里山の河川に初めて出かけてみた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・杉山陽祐)
里川で楽しむチャビング釣行
最近降雨がなく水位が心配されたが、いつもの水位より多少低い程度だった。最初に入ったポイントは、人家から離れた里川。少し上流ではアマゴを釣ったことがあり、あわよくばアマゴも釣りたいところだ。
本命カワムツがいるのか心配ではあったが、アマゴ釣りでも時々外道で釣れていたこともあり、あまり心配はしていなかった。
いつものライトタックルにいつものスプーンやスピナーだが、今回はルアーにひと工夫してみた。トラウト用のフックではなく、ハリス止めを用いて小アジ用のサビキバリを付け、フッキング率を少しでも上げようと試みた。

カワムツ連釣
取水口のエン堤からアプローチ。まずはエン堤下から攻めてみることにした。エン堤上流にキャストし、エン堤下に落とし込んで滝つぼにいるカワムツを狙う。だがいつものごとくノーバイト。
そうは簡単に釣れてくれないが、ポイントはたくさんあるので次を探して上流に向かう。
次は木々が生い茂る木陰ポイント。偏光グラスを持ってきていないため川底が見えなかったが、流芯から少し離れた流れにスピナーを乗せてくると、ピクンとした反応で小さなカワムツをキャッチ。
いつものフックではなかなかフッキングすることができないサイズだけに、工夫した甲斐があったとうれしくなった。
カワムツ狙いで、誰も入っていないと思われるポイントはどこも魚の反応も良く、次から次へと小さいながらも釣れ続け、これだけで満足できた。
型狙い1投目から良型オス
数釣りを楽しんだところで、今度は型狙いで下流へ移動。人家と田園風景が並ぶ絵本にも出てきそうな里川。淵もあり、多少緩やかになっている。アマゴの期待はできないが、その分カワムツはたくさんいそうだ。
流れが緩やかなこともあり、軽めのルアーから試してみる。ゆっくり流れに乗せてくると1投目から良型。アジやメバルほどの引きではないものの、手のひらを超えるようなサイズになるとさすがに面白い。緩めに設定したドラグを時々ジリジリ滑らせ上がってきた個体は、口の周りに追い星が出た婚姻色のきれいなオスだった。

2投目は立派なメス
2投目にきたのは立派なメスのカワムツ。こちらはでっぷりとした魚体が自分と重なり、親近感がわいた。
たくさん卵を産んでねと優しくリリースして、次を狙おうとふと足元を見ると、生まれたばかりのカワムツの稚魚がスクールしている。

新たなポイントで数型とも納得釣果
日没が近くなり、ライズも所々で見られるようになると魚の活性も上がり、1投1匹で釣れてくるようになった。結果的に大型もたくさん釣ることができ、大満足で釣行を終えた。
今回はいつもより上流部を狙ってみたが、思いのほか渓流と言われるようなポイントでも魚はいることが分かった。
去年から本格的にカワムツを狙うようになったが、大まかには分かってきたような気がする。今度はカワムツよりも下流部にいることが多い、オイカワに的を絞って狙ってみたいと思った。

河川釣行では魚との出会いはもちろん、自然の中で長時間過ごすこと自体も大きな楽しみだ。ただし日差しが強い時期は肌へのダメージも蓄積しやすいので、日焼け止めをしっかり使って快適に釣行を楽しみたい。
<週刊つりニュース中部版APC・杉山陽祐/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年8月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。