8月9日(土)、3連休初日に沼津でのボート釣りを妻と楽しんできた。沼津でのタチウオの釣り方の一つに、ご当地釣法のサーベルテンヤが挙げられるが、今回はそのサーベルテンヤを使用してロックフィッシュを狙ってみることにした。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)
沼津でボート根魚釣り
8月の3連休を利用して、妻と沼津でのボート釣りを計画した。毎日物凄く暑いので、今回も海水浴がしたいと思った。当初は連休中日に釣りに行く予定だったが、数日前の天気予報では当日は雨。
一方連休初日の予報は、晴れて風も弱いため、8月9日(土)に変更した。しかしマリンレジャーのハイシーズンとあって、すでにマリーナの桟橋への係留は予約で一杯……。そのため今回は少し遅めの出艇となった。
サーベルテンヤで挑戦
前回の沼津でのボート釣りは、一つテンヤでロックフィッシュを狙ったが、今回筆者は前半に、沼津発祥でタチウオ釣りのご当地釣法として知られる「サーベルテンヤ」を使用してロックフィッシュを狙い、後半はテンヤのみを交換して前回同様に一つテンヤで釣ることにしてみた。
一方妻は今回も最初から一つテンヤでの釣りを計画した。
海水浴も予定
当日朝の予報では、風・波ともに弱かったので、井田沖や大瀬崎の沖(外側)のポイントで数時間釣りを楽しんだ後、一旦釣りを中断して6月の釣行時と同様に「来ル海」で海水浴を楽しむプランを立てた。
しかし実際に沖に出て海況が悪ければ、臨機応変に対応したいと考えた。
港へ到着
8月9日(土)、天気は晴れ。当日の朝は妻の沼津市内にある実家から出発。途中国道414号沿いにある釣り具の「タイシ」でエサや氷などを購入した(エサ:海エビ・サバの切り身・青イソメ)。

静浦マリーナには8時前に到着。タックルの準備をしていると、8時15分頃に愛艇「Wisteria」が下架された。

大瀬崎は断念
8時30分出艇。港を出ると海はナギ。しかし、大瀬崎の外側に出ると海況は一変しウネリが強まっていた。妻も狼狽えていたので、内浦湾内に戻ることにして、来ル海での海水浴も諦めることにした。どこのポイントで釣るか悩んだが、まずはワラサ根へと向かった。
ワラサ根では不発
ワラサ根近くまで来ると、普段は人気の当エリアに釣り船が全くないことに気が付き、期待と不安が入り混じる。ちなみに、なぜか当日は3連休初日にも関わらず、防波堤なども含めて全般的に釣り人の姿が少なかった。ポイントに到着。
ボートは水深35m付近を流して、作戦通りに筆者はサーベルテンヤ、妻は一つテンヤでスタートした。
まずはテンヤにサバの切り身を付けて一つテンヤ同様に底付近でのリフトアンドフォールを繰り返して誘ってみた。
しかし、魚からのシグナルがないので、エサを海エビにチェンジ。こちらも同様にアタリがないので、ボートを少し浅めの水深20m位に移動した。それでも2人とも全くアタリがなく、釣れる気がしなくなってきた……。
サバフグがダブルヒット
そこで、前回好調だった木負沖へと移動。しかし期待を裏切られて、こちらもアタリすらない……。
そこで筆者は、遊び半分でサーベルテンヤのメインフックにサバの切り身、アシストフックの4本のハリ全てに青イソメを付けてみた。

エサてんこ盛りの仕掛けをワンピッチジャークで中層まで誘っていると、まさかの強いアタリが到来!意外なタナでのヒットに何が掛かったのかと動揺しながらリールを巻いていると、妻にも何かがヒット。
筆者に掛かった魚は残念ながらサバフグのようで海面でバラシ……。妻に掛かった魚もサバフグでこちらは一気にごぼう抜き。

サバフグのダブルヒットに2人とも意気消沈だった……。その後、さらに妻はサバフグを2匹追釣していた。
オオモンハタが登場!
サーベルテンヤはここまでにして、筆者も仕掛けを一つテンヤに交換して釣りを再開した。テンヤに海エビを付けて投入。再びボトム付近をリフトアンドフォールで誘うと、手元にかすかなアタリが伝わってきた。しかし、アタリが小さすぎてアワセのタイミングに躊躇してしまう。
そのまま小さなアタリを放置していると、今度は手元には伝わらない位の小さなアタリを穂先が捉える。一か八かで合わせてみるとまさかのヒット。
リーリングを開始すると小さなアタリからは想像できない強い引きに驚いた。妻にもヒットしたようで、ほぼ同時に抜き上げると2人とも本命のオオモンハタをキャッチ。

その後はエサ取りのような小さなアタリが多くエサだけが盗られていくてんてんtん。11時頃、次第に波風が強まってきたので、早上がりを覚悟しながら淡島沖へと移動した。
淡島沖へ移動
このポイントでも水深20から30m前後を狙った。ある程度沖まで行っても、風の影響であっと言う間に岸近くまでボートが流されてしまい釣りづらい……。
こちらのポイントでも、カーブフォールさせて誘ってみたりはしたもののアタリは少なく大苦戦。それでもなんとかオオモンハタの追釣に成功。

さらに風波が強まって来ると、妻が「帰りたい」と言い出してきた。3時間の釣りだったが、十分楽しむことができたし、何より安全第一を心掛けて11時半に沖上がりにした。
サポートなしで着岸
港に戻ってきたのは12時頃だったため、マリーナスタッフも休憩の時間帯かと思い、サポートなしでの着岸にチャレンジしてみることにした。なかなか上手く着岸できず何度もやり直して、ようやく成功……。
ボートから素早く降りてあたふたしながらも、クリートに係留ロープを結び終えることができて、物凄く「ホッ」とした。その後上架された愛艇の清掃と釣り道具を洗って、当日の釣りは終了とした。
当日の釣果
・筆者:オオモンハタ2匹(21cm)
・妻:オオモンハタ1匹(21cm)サバフグ3匹
ミンコタ(アイパイロット)を購入
マリーナの事務所で依頼しておいた、通称「ミンコタ(アイパイロット)」の見積もりを提示してもらい艤装を決断。2人ともいつかは欲しいと思っていたミンコタだったが、前回港を出た直後にエンジンが停止してしまい、ボートが防波堤に打ち付けられる事故を経験したことから、妻は筆者以上に一層欲しくなったようだった。
なぜなら、ミンコタを艤装していればアンカー代わりのスポットロックで防波堤への接触は免れることができた可能性が高いし、マリーナへも戻ることができたと思えたからとのことだった。
釣りの面でも沼津での日中のボート釣りは、アンカー止めが禁止(逆に夜釣りはアンカー止めが基本)なのでミンコタは強い味方になってくれるはず。どうせいつか購入するのならば、早い方が良いと考えての決断だった。次回の釣行までには艤装してくれるようなので今から楽しみだ。
フィッシングダービーで2位入賞
また、事務所では春(2025年3~7月)のフィッシングダービー「その他」部門で2位が確定したことも告げられた。
殺伐とした雰囲気の中で、他人と競い合うような釣り大会は、自分のポリシーに反するので参加しないようにしているが、このように数か月間に渡り事後的に順位が確定するのは、楽しいと思えた。
ちなみに対象となったのは、6月の釣行時に釣った52cmのウスバハギ。こちらはコマセを詰めている時に、仕掛けを船べりに垂らしていたら勝手に掛かった魚。秋のフィッシングダービーは9月から開催されるようなので、大物を釣ったら再びエントリーしたいと考えている。
オオモンハタの刺身に舌鼓
釣った魚は、今回もマックスバリュー沼津南店内にある「山正鮮魚部」でさばいてもらい、他に購入した刺身と一緒に盛り付けてもらった。

もちろん、前回絶品だったハタの皮の湯引きもお願いした。決して良型とは言えないオオモンハタだが、その刺身は十分に旨みを感じることができて、期待を遥かに凌ぐ美味さだった。
今後の展望
2週間前には好調だった木負沖で、まさかの食い渋りを経験して釣りの奥深さを改めて感じた釣行となった。
<藤倉聡/TSURINEWSライター>
