テーマは「3年目の挑戦in片倉ダム」。カラツン1回のみのポイントを見切った吉田が次に向かったのはこの数日後に54cm超が出た中島岬上流右岸。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
どこへ行こう?
たんに自分が移動したいだけなのに記者が暑そうだからなどと、やさしいそぶりを見せる吉田に付き合い移動候補を模索したのはいいが、さてどこへ行けばいいのやら。
暑さをしのぐなら北向きのポイントがベスト。さらに早朝モジリ探索した結果を加味するならダムサイト左岸か?
吉田康雄「ボクも同じことを考えていたのですが、モジリがあったのは同じダムサイトでも右岸(公園側)なんですよねぇ」
であればピンクリボンとか親水公園下および、その並びのどこかか。

そんなことを考えていた折り、記者に一本の連絡が入る。声の主は吉田のモジリ探索に朝早くからお付き合いいただいた片倉ダム常連の梶氏だった。
梶氏「衛士橋のほうでやっていたのですが、アタリがないので移動していたら中島岬周辺で知り合いのウキが動きっきりなんです。まだ入る余地は十分にありますから、そこがダメなら一考されてはいかがですか。でも、あそこは南向きの釣り座だから、暑いのが難点ですよね」
暑さはともかく中島岬であれば吉田も以前取材で入ったことがある。今回はそれよりもさらに上流側だが、アタりっきりというのは何ともうらやましい。
吉田ぁ、どうする?
吉田康雄「ボクは構いませんが南向きで大丈夫ですか」
おいおい、そんなにオレを老人扱いするなよ。釣れる可能性があるならどこまでだって付き合うよ!
11時過ぎに場所移動
もはや炎天下となった11時過ぎ、そうと決まれば急いで道具を片付けロープをほどき、エレキを再装着。わずか5分ほどで吉田は舟の進路を上流に向けた。
岬先端から上流にかけて記者の知り合い2人が竿を振っており、声をかけると梶氏の言うとおりウキは動きっきりだと言う。
「ボクらの並びに入ってくださいよ。吉田インストラクターならバクバクになっちゃうかもしれませんから」

ありがたい提案だったが、吉田1人なら入れても2人が並ぶのはさすがにキツい。そこで同2人から約30mほど上流の通称・倒れマツに記者を下流にして並ぶ。
釣り方は先ほどと同じ竿15尺の宙釣り。ところが期待感もむなしくウキは微動だにしない。風流れが強いせいか。だが下流側の2人には同じ状況下でアタリがある。
1時間ほどで同尺を見切り竿替え。
吉田康雄「もはやどうのこうの言ってられないので、風はちょっと強いですが18尺竿でやってみます」
無念のタイムアップ
時刻は14時過ぎ。
タナは2本からスタート。しかし長竿効果は見られず、むしろ流れに対して不利に働いている。
1時間半ほど粘ったが触りすら出ないので、もっとリズミカルにエサ打ちができるよう竿を一気に13.5尺に短縮する。

時刻はすでに15時半。帰着のことを考えると、残り時間はあと1時間強。
何とか見せ場を作ろうと奮闘する吉田だったが移動後は一度もウキを動かせずタイムアップ。残念ながら3年目の片倉挑戦はオデコで終わってしまった。
あの時、移動せずに粘っていればなどとはけっして思うまい。これが野釣りの難しさであり、面白さでもあるのだから。
吉田康雄「スイマセン。やってしまいました(汗)」
なんのなんの!終わったことはさっさと忘れて次につなげようぜ。
吉田康雄「では次回も大型釣りですか!」
それは吉田に任せる。M-1の試釣で忙しいだろうから、息抜きのつもりで決めてくれよ。
次回は「ヤスオの夏休みin亀山湖」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年8月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。