記者のように釣れない日々が続くとどこかでリハビリしたくなりませんか?群馬・埼玉の県境にある神流湖の観光ボート桟橋に乗れば、その口数の多さから、釣りが下手っぴな記者でも、格段にレベルアップしたような錯覚に陥るほどウキを動かすことができる。乗る乗らないはその先の話だが、とにかくウキが動くので練習にも最適。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部)
神流湖の概況
「り・理想の電化に電源群馬」
上記は群馬県民なら知らぬ人はいないであろう上毛かるたの一文だが、このモデルになったのが下久保ダム(神流湖)なのだそうだ。
また途中で折れ曲がってはいるものの同ダムの堤体長は605mあり、これはコンクリート式ダムのなかでは日本最長を誇っている。また総貯水量は1億3千万立方mもあり、記者がよく通う千葉県君津市にある亀山湖のおよそ10倍を誇る。

そんな大きなリザーバーのほんの一角に浮かぶのが、今回紹介する神流湖観光ボート桟橋だ。
とくに網中のように仕切りがあるわけでもないのに桟橋周辺には多数のヘラが居着き、それらがよく口を使ってくれる。放流物、ネイティブと入り交じっておりアベレージサイズは8~9寸。時に尺上が交じり強い引きを見せてくれる。
40cm超もまれに交じり、とくに冬場は型がよくなる。連日好釣果が出ていて、取材日の前日には宙釣りで108枚を記録。腕自慢の人なら束釣りもラクに狙えるだろう。
ポイント
メインは事務所から見て左側に浮かぶ長方形マスの桟橋で、内向き外向きともに狙える。傾向としてこの時期は太陽を背にできるように長辺の北向きに座る人が多く、本湖側が宙釣りで、底釣りをしたい人は長辺岸側を選ぶ。長辺本湖側はドン深なので底釣りは不可。

万力などを取り付ける受け木が桟橋にはないが、無料で借りられるスノコがあるのであぐらスタイルの人は利用するといいだろう。

なお今回は桟橋限定に紹介だが舟のレンタルも可能なので、岸着けの舟釣りも可能だ。ただし減水中の現在は傾斜面の土が露出し、ロープを結ぶ木や立木が見当たらないケースが多い。舟止めをする際は長さ1mほどの鉄ピンを最低でも3本以上は用意し、また鉄ピンを地面に打ち込むためのトンカチなどが必要になるだろう。
釣り方とエサ
数を狙うなら両ダンゴの宙釣りが面白い。ただしエサのタッチや仕掛けのセッティング、タナなどが合わないとウキは動くもカラツンのオンパレードに陥りやすい。これは口数の多さに加えて、魚のアベレージサイズが小さいことに起因すると思われる。

小ベラの数釣りを大の苦手とする記者にアドバイスできることは皆無だが、仮に記者のようなズボラなエサとセッティングで挑むとするなら、まずはエサを持たせることを念頭におこう。そのうえでハリスの長さを調整して、アタリを送り気味にしていけばどうにか小ベラの口にハリをねじ込むことはできる。
記者のエサは得てして硬ネバボソ系でハリもギガリフト10号と大きめだが、それでも上記のように釣っていけばそれなりの釣果は得られた。また副産物としてアタリを送る釣りをしていると比較的に型がいい傾向にあった。
どのタナでもアタリはあり尺数を選ばないのはうれしい限り。
<週刊へらニュース棚網久/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年8月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。