9月に入っても災害級の猛暑が続くが朝晩は虫の音が聞こえ始め、少しずつ秋を感じるようになってきた。そこでお薦めしたいのが千葉県柏~我孫子市を手賀川と並行に流れる新木水路だ。

田園地帯を流れるのどかな用水路だが、意外なほど魚影が濃く活発にウキが動いてくれる。この暑さで釣行を控えていた人も多いだろうが、そろそろ短竿片手に出かけてみてはいかがだろうか。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)

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新木水路ヘラ釣りの概況

川幅7~15mほどの農業用水路。アシやボサが生い茂り、一見すると乗っ込み場のような雰囲気だが春限定という訳でもなく通年釣りが可能。魚影の濃さは手賀沼水系ではトップクラスなので、多くの釣り人が並ぶ人気釣り場だ。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
新木水路の概況(作図:週刊へらニュースAPC・中村直樹)

以前は中小ベラの数釣りが楽しめたが、近年はヘラ率が低下し、マブナのなかにヘラが交じる釣り場に変貌。またカワウの食害などもあり、出れば尺オーバーの良型が多くなってきている。

水温が高い現在はマブナ率が高く、一日やってツ抜けしたらメダル級で、日によっては本命オデコなんてこともある。それでも多くの魚が生息するのでウキの動きは活発。水面下に見え隠れする良型地ベラにヤキモキさせられるだろう。

全域に渡り釣り座の背後に駐車でき足場の傾斜も緩やか。釣り台が設置しやすく短竿で楽しめるので、ビギナーや足腰の弱い高齢者にもおすすめ。

ポイント

多くの魚が生息するのでどこに入ってもウキは動くが、ここでは常に釣り人が並ぶ人気ポイントをピックアップする。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
Tの字(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)

第2排水機場縦水路

若干水深が深くヘラ率がもっとも高いポイント。機場寄りと横水路寄りが人気で居着きも多い。

釣り座は西岸が人気で水深は1本強~1本半。竿は9~14尺で11尺以上を出すと対岸の陰にウキが入るためウキが見やすい。

第2排水機場Tの字

縦水路と横水路の合流点を通称Tの字と呼び人気のポイント。水通しがよく多くの魚が居着いておりアタリ出しも早い。ほかのポイントに比べ長い竿が振れるのも人気の一つだ。水深は1本~1本半で竿は10~16尺。

中坪橋周辺

Tの字~中坪橋は川幅が狭く9尺竿で流心部が狙える。橋桁の陰が狙える橋の袂は多くの魚が居着く。水深は1本弱~1本。竿7~9尺。

第3排水機場縦水路

川幅が狭く西岸からの片面打ちとなる。雰囲気があり魚影も濃いが、駐車スペースが狭いのと熱心な地元の人が多いポイント。入釣の際はトラブルのないようにひと声かけよう。

第3排水機場Tの字

縦水路と横水路の合流点で第2排水機場と同様に水通しがよく多くの魚が居着いている。機場が稼働しても沖に流れるため流れに強い1級ポイントだ。鴨取橋(西寄り)側が浅く水深は1本弱、昭和橋(東寄り)側が深く水深は1本強。

竿は9~12尺。

第3排水機場横水路

Tの字~昭和橋は数型ともに狙える好ポイント。とくにポンプ小屋周辺が人気で年間を通して釣り人が多い。水深は1本前後。竿は10~13尺で対岸の際狙いが面白い。

釣り方とエサ

新木水路の釣り方とエサを解説しよう。

今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
今週のヘラブナ推薦釣り場2025【千葉・新木水路】
稲取橋周辺(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)

共通タックル例

道糸1号前後、ハリス0.5号前後、ハリス長は長くて40cm、ハリはダンゴ鈎なら4~7号。流れ対策のため大きめが理想。

宙釣り

両ダンゴでスタートとし、決まらないようならトロ掛けか角麩セット。魚は水面下まで上がってくるのでタナは20~40cm。エサは持たせるとマブナやジャミが多くなるので、流れがない場合は両ダンゴ・セットともにボソっ気のある開くタイプが好ましい。

底釣り

両ダンゴかグルテンセット。食い渋った場合は角麩セットのドボン釣りも有効だ。機場が稼働しなくても緩やかに流れることが多い。

その際、ハリスオモリで止めたほうがアタリは多くもらえるが、常連のなかには、年間を通してドボン釣りで高釣果を上げている人もいる。

新木水路は水位が高くなってくると第3排水機場が稼働し、一気に水位を下げる仕組みになっている。流れは1時間程度で止まるがガンガン流れで釣りづらい。流れている時はエサ打ちを止める人が多いが、強く流れていても魚は食ってくる。3号までの通しオモリを用意しておけば釣りが続行可能だ。

<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2025年9月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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