金魚からマグロまで狙うマルチアングラーを自称する私だが、結構好きなのがぶっこみ釣り。今回は8月31日に持ち帰れる魚は全て本命のぶっこみ釣りと朝マヅメの青物狙いをしてきたのでレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・永井航)
ぶっこみ釣りの魅力
目まぐるしくルアーを変える釣りやあれこれ試す釣りと比べるとぶっこみ釣りは待ちが基本。いつくるかもわからないアタリをひたすら待つ。
当たりがあってもウツボや餌取りだったり。じゃあぶっこみ釣りは何が楽しいの?うーん、説明不能。
めぼしいポイントで餌をぶっこんでみるしかない。ぶっこんだら楽しさがきっとわかるはず。そんな釣りだ。

七里御浜
今回は三重県南部に広がる七里御浜にやってきた。20kmほどの広大なサーフはポイントも沢山。七里御浜はシロギスからシマアジ、大型青物などなど盛り沢山に狙えるサーフだ。
ぶっこみ釣りでもコロダイやマダイ、シブダイなどの釣果実績も十分あり、中部地方で指折りのスーパーサーフと言っても過言ではない。ちなみに、当日は私以外だーれもいない貸切サーフだった。
タックル
タックルは遠投磯竿5号2本と33号投げ竿、リールは大型リールにPE4号。リーダーはフロロ22号。本気でぶっこみをやってる人からするとかなりライトなタックルだ。
仕掛けとエサ
仕掛けはイシダイ天秤にハリスはフロロ12号を1mほど。針はマルセイゴ22号。えさは身餌、ホタルイカ、甘海老(殻付き)、アオイソメ、ユムシを持ち込んだ。またタックルが引き摺り込まれないよう尻手ロープは必須だ。
ポイント
ポイントは事前に航空写真で沖に沈む根と砂地が絡む所にエントリー。道具があるので大変だが、まずは試投から。1.2度目の所は根が強くてボツ。最初の所から30mほど移動した3度目の所は、シモリと砂地が良い塩梅で絡む印象を受けたのでここに釣り座を決定。
基本の釣り方
まずはそれぞれのエサを投げ込み様子見から。餌取りが多いのか、イソメは瞬殺状態。すぐに日も暮れぶっこみ釣りも本番だ。投げて待つだけではあるのだが、意外と暇じゃないのがこの釣り。
やはりずっと餌を放置するよりはマメな餌替えやチェックが釣果に結びつくのだろう。また、今回はハリスが長いこともあり小さな餌取りのアタリを感じ取りにくい。
33cmオジサンがヒット
1時間ほどやっていると、身餌を付けていた竿がお辞儀を開始。少し様子を見ていたが竿尻が浮く程度で引き込みがストップしたので合わせ!釣り上げたのは鮮やかな赤のオジサン。約33cmのまずまずのサイズだ。食味もかなり良いオジサンは当然本命扱い。しっかりしたお土産だ。

ウツボが連発
その後も忘れた頃にウツボがヒット。身餌やホタルイカには中型以上、アオイソメにするとご丁寧に小型のウツボがご登場。ウツボって虫餌にも来るんだなという新たな発見もしつつ潮止まり。
35cmアカハタが浮上
潮止まりの間は10分程休憩。潮の動き出しの1発を狙うため餌も総取り替えし再開するとすぐにヒット!大きいアタリだったが、アタリほどの引き込みはなくそのまま取り込み。上がってきたのは35cmのアカハタ!それほどの引きではなかったがこのサイズならいいお土産だ。

ビッグヒットが到来!
クーラーに魚を入れていると別の竿の竿尻が浮き上がりガタガタするようないい当たり!射出はされないレベルだが今日イチの当たり。すかさず合わせるとバタバタバタっと横に走られたかと思ったら根に潜られてしまった。
しばらく張らず緩めずで出てくるのを待っていたが、潮流でたわんだラインが手前の別の根に噛んでしまったようでガッツリ根掛かりしゲームオーバー。引きの感じも今日イチだっただけに悔しいバラしとなってしまった。
このバラしは遠投で根回りでやるぶっこみ釣りには付き纏うリスクといえる。気を取り直して続行するしかない。更なる連発を期待したが、その後は餌取りらしい細かなアタリに翻弄され薄明時になってしまった。
朝マヅメは弓角にチェンジ
じわじわと明るくなってきたタイミングでマヅメ狙いのルアーマンがちらほら登場。私もそのタイミングでルアーロッドをスタンバイ。
最初の間はジグを投じるも何か感じるこれじゃない感。ジグサビキも考えたが、ここは経験の多い弓角に変えて大遠投すると1発目でクンというアタリ。これはカツオ系だなぁ、ソーダかな?と思いながら巻き続けるとヒット!
スマをキャッチ!
最後まで右に左に走り回る快引をしたのは34cmのスマ!誰も釣れていない場面での価値がある1匹におもわず口角も上がるしかない。更なる釣果を目指したが、周囲も含めてあたりなく納竿とし恐らくたまたま届く範囲まで差し込んできたのだろう。

妊娠中の妻のための釣魚料理
妻の機嫌を取り次の釣行をニコニコと見送ってもらうためには、持ち帰る釣果その釣魚料理は大事なファクターといえる。
そんな妻は実は妊婦中。流石にスマこそは新鮮なうちにこっそり刺身でいただいたが、魚の生食を控えている妻からの希望もありオジサンとハタは冷房ガンガンの部屋でちり鍋に(本人希望)。
もちろん、ただ切り身でちり鍋にするだけでは次の釣行に繋がるとは言えない。ここはしっかりとアラでとった出汁スープで鍋にすべきだろう。

今回は前日の夜に火に掛けてからアラごと一晩冷蔵庫に置いた出汁を用意。魚の濃い出汁が出ているが臭みはないスープは最高!濃い分、塩味はほぼなくても大丈夫なくらい。妻もこれにはたまらず高評価。

今までで1番美味い鍋!のお声を頂戴でき、次の釣行への扉が大きく開かれただろう。釣り人だからこそできる釣魚料理が今後の釣果に繋がることもある。

投げ釣りで大物を狙おう
今回はメインのぶっこみではコロダイやマダイといった投げ釣りの大物ターゲットこそ釣れなかったが、美味な魚が釣れて満足な釣行となった。地域にもよるが私の良くやる関東から中部のエリアでは通年やろうと思えば狙えないこともないだろうが、暖かい季節が有利。今のうちの釣行がおすすめだ。

<永井航/TSURINEWSライター>