【写真】さくらしめじ、秋ツアー最終公演の様子はコチラ
さくらしめじが、11月28日(日)に東京・USEN STUDIO COASTにて、さくらしめじ秋のツアー「さくらしめじの秋ツアー~シイノトモシビ~」の最終公演を行った。

田中雅功と高田彪我(※「高」は「はしごだか」が正式表記)からなる新世代フォークデュオのさくらしめじは、2014年6月14日に『ガク&ヒョウガ』として結成し、同年11月24日に現在のユニット名が決定。
さくらしめじとしては、憧れのSTUDIO COASTで最初で最後となるワンマンライブのファイナルとなる夜公演。開演時間になると、二人はオープニングSEが流れる中でステージに上がり、ループペダルを踏んでアコギのボディを叩き、リフを弾いて、その場でトラックを製作。この秋から本格的に導入したアコギ2本とルーパーというスタイルで、7月に配信リリースした「わがままでいたい」をクールに歌い、硬質なムードでライブの幕を開けた。しかし、一転して、2曲目の「しめじ体操」ではアコギを置いて、センターステージへと元気よく駆け降り、観客全員を巻き込んだ旗揚げゲームを展開。演奏後には、ポケットに潜ませていた桜吹雪を撒き散らし、「菌カツ!」で背中合わせて弾き語りながら拳を上げて煽り、フロアの熱気をあげた。


メインステージに戻ると、彪我はルーパーについて丁寧に解説。「てぃーけーじー」ではルーパーを使ったトラックで歌いながら、卵かけご飯のイメージで黄色に統一されたペンライトをぐるぐると回し、<T・K・G>の人文字を作って盛り上がった。みんなで一緒に遊べる、ライブならではの楽しさと音楽的な進化の融合を実現させた彼らは、MCで本ツアー中に彪我が二十歳のバースデーを迎えたことを報告。雅功からの誕生日プレゼントであるグラスでビールを飲んだことも明かし、まだ19歳の雅功は「二十歳の男の歌声を堪能していってください」とアピールした。
ライブの中盤では楽曲の登場人物の年齢や性別が異なるラブソングを連発。
観客が一丸となってタオルやサイリウムを回したレゲエチューン「Bun!Bun!BuuuN!」からは後半戦へと突入。彪我作のラウドなミクスチャーロック「たけのこミサイル」では、リア充カップルに嫉妬のミサイルを発射。そして、観客のペンライトの色を紫に統一し、新曲で80’s歌謡のフレイバーを湛えたシティポップ「Iroto-Ridori」を初披露。これまでにないキラキラ感と色彩を湛えた歌声で新しい風を送ると、「あやまリズム」ではキャッチーなメロディにのせて<ごめーん>と声を重ね、激しくアコギをかき鳴らす雅功作の「でぃすとーしょん」では反抗期の苛立ちをギターと歌声に思い切りぶつけた。

MCでは、彪我が2022年1月を持って閉館するSTUDIO COASTにステージに立てたことへの感謝を述べ、「今、最高にハッピーです。本当に幸せ者だなと感じています。僕にとってライブは、幸せを感じにきているのと同じな気がします」と語った。「風とあるがままに今を歩こう」で前を向いて進み続ける姿勢を力強い姿勢を示すと、「My Sunshine」のイントロで雅功が「みなさんにとっての光が僕たちであれるように、これからも歌い続けます。
アンコールでは、昨年の自粛期間中にファンとともにリモートで作り上げた「会いに行こう」をセンターステージで歌唱。アンプやマイクを通さずに、生声の弾き語りで観客一人一人の顔を見ながら真っ直ぐに届け、「みちくさこうしんきょく」では心の中での<ラララ>の大合唱が巻き起こった。終演後には彪我が「改めて、STUDIO COASTでライブするという夢が叶ったんだなと実感した時間でした。もっともっと更なる夢を目指す僕たちについてきてくれますか!」と声を上げるとフロアは温かい拍手で包まれて大団円を迎えた。
なお、さくらしめじは年末恒例のライブ「きのこりあんの集い Vol.6」の開催が決定しており、2021年11月28日(日)21:00よりじめじめ倶楽部会員限定での先行受付もスタートした。
(文:永堀アツオ)