「今年の選抜は、ホームランをもうちょっと見られるかも」――元プロ野球選手の宮本慎也さんが、春のセンバツ高校野球2026の魅力を熱く語った。3月19日開幕を控えたこの大会、注目の超高校級選手たちがひと冬を越えてどれだけ成長したのか。
【「ひと冬を超えてどれぐらいになっているか」】
昨年の夏に注目されていた2年生投手たちが、今年は最上級生としてマウンドに立つ。高校生がもっとも伸びる時期、それが冬だ。
「ひと冬でどれくらい体が大きくなって、どう成長してくるのか楽しみです」
まずは、横浜高校の織田翔輝投手。154キロ右腕について「1年生の夏から投げていて、順調にきているでしょう」と、華奢だった体型の変化にも注目している。
さらに横浜にはピッチャーをやれば150キロも投げられるショートの池田聖摩選手や、2年生から出ていた小野舜友選手もいる。昨年の夏の甲子園では準々決勝で敗れたが、「なぜ敗れたのか信じられないくらい戦力的にすごいチーム」と宮本さんは評価する。
二刀流として注目を集めている山梨学院高校の菰田陽生選手のスケール感については、「プロのスカウトたちがかなり注目する選手」と話す。今後については、宮本さんも「ピッチャーとバッターどちらをメインでいくのか、両方やるのか」と興味津々だ。
また、昨年の夏の優勝投手、沖縄尚学の末吉良丞投手を宮本さんが初めて見たときの印象は次のようなものだった。
「オリックスの宮城大弥が高校3年のU18の時より、いいんじゃないかなっていうくらい。完成はしていないけど、いいピッチャーだと思います」
特に驚いたのが下半身の強さだ。
「太ももの育ち方とか、どうやったらあんなふうになるんですかね」
そして、沖縄尚学にはもう1枚、右の新垣有絃投手がいることで、「上位に上がってくる可能性が高いチーム」と期待する。
帝京高校の16年ぶりの出場については宮本さんは、「僕らの世代的にはやっぱり帝京高校は名門」と言い、最近はウェイトトレーニングに特化し、ひと冬で体重を10キロ増やす選手もいることで注目度も上がっている。「昨年の明治神宮大会もホームランが出始めているので、今年のセンバツはホームランがもうちょっと見られるかも」と期待を寄せる。懐かしいユニフォームが、どんな野球を見せてくれるのか。
75年ぶりの出場となる長崎西高校は、21世紀枠での選出だ。「21世紀枠っていうのは、相手がすごく最初やりにくい。応援とかがすごいんですよ」と宮本さん。息子さんの試合を観戦した時に経験したそうだが、応援の迫力に圧倒されたと振り返る。
【DH制導入で「各監督の色が出る」】
今大会から導入されるDH制について、宮本さんの意見は明快だ。
「やっぱり打つやつを入れてこそDH」。セ・リーグでよく見る「打つけど、守備がよくないレギュラーの選手をDHに回して、そこの守備の弱いところで守備のいい選手を出す」というやり方には、「僕は、ノーセンスやと思っているんですよ」とバッサリ。
そして「各監督の色が出そうで、これも面白いですよね」との問いに、「出ると思います」と即答。「花巻東なんかはOPSを重視して、打つほうに特化するだろう」と予想する。
【「得点力のあるチームが優勝する」】
春のセンバツは投手力、夏は打力――。そう言われるなかでこう提言する。
「批判じゃないけれど、3月19日開幕で、対外試合解禁が3月というのはかわいそうかな。実戦が少ないなかで、バッターが打つのは難しい。プロの選手でさえ、2月中旬からやっているので、これはちょっと考えてほしいなと思います」
そういった状況のなかでも勝っていくチームの特徴についてはこう話す。
「実際はミスがたくさん出る時期だと思うので、ミスの少ないところが上に上がってきている。ただ、やっぱり優勝するチームは得点力があると思います。いち早く、この実戦が少ないなかで、得点ができるチームっていうのは、多少優位じゃないかなと思います」
優勝については、「関東でいうと横浜」と、戦力的にはやはり横浜が頭ひとつ抜けているという見方だ。あとは、33年ぶりの出場となる崇徳高校(広島)の名前を挙げた。理由としては、1976年のセンバツ大会に初出場で初優勝を果たした時のメンバーだった山崎隆造さん(元・広島カープ)が総監督を務めていること。
このほか、花咲徳栄(埼玉)、神宮大会優勝の九州国際大付属高校(福岡)や神戸国際付属高校(兵庫)、佐野日大高校(栃木)などの名前も挙げた。
ひと冬を越えた高校球児たちの成長と、DH制という新たな戦術が始まる2026年春のセンバツ高校野球に注目したい。
Profile
宮本慎也(みやもと・しんや)/1970年11月5日、大阪府出身。1992年にドラフト2位でヤクルトスワローズに入団。2004年のアテネオリンピック、2008年の北京オリンピックではキャプテンを務め、2012年に2000本安打を達成。2013年に現役を引退。現在は野球解説者として活動している。










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