この記事をまとめると
■軽自動車のなかで販売に苦戦しているモデルをピックアップ



■ライバルが多く、埋もれてしまうケースが多い



■個性が強過ぎたり、軽自動車らしからぬ価格の高さが影響して売れない場合もある



人気カテゴリーだからといってなんでも売れるわけではない

いまは新車として売られるクルマの40%近くを軽自動車が占める。直近の月別販売状況を見ると、2022年10月と11月は、軽自動車比率が41%に達した。



その一方で、軽自動車の車種数は日本車全体の約20%だ。

軽自動車は薄利多売の商品で、たくさん売る必要があるから、1車種当たりの届け出台数も多い。



そのために、カテゴリーを区分しない総合的な国内販売ランキングを見ると、N-BOX、スペーシア、タントといった軽自動車が上位に入る。この3車は全高が1700mmを超えて、スライドドアを装着するスーパーハイトワゴンだ。ルークスやeKクロススペースも加えると、国内で販売される軽自動車の50%以上をスーパーハイトワゴンが占める。



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ただし、軽自動車のすべてが好調に売れているわけではない。全高が1600mm以下の背の低い車種には不人気車も多い。このタイプで好調なのは、価格の安さを特徴とするアルトとミライースだけだ。



ダイハツのミラトコットは不調で、2022年の1カ月平均届け出台数が700台程度に留まる。ミライースの約15%で、軽自動車ではかなり少ない。



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ミラトコットは女性向けの商品で、女性スタッフが企画立案の段階から参加した。「カワイイ路線」ではない落ち着いた雰囲気の軽自動車を目指している。そのために従来の軽自動車とは雰囲気の違う外観に仕上がったが、フロントマスクはシンプル過ぎて簡素とか質素な印象になった。

また、女性向けの背が低い軽自動車では、スズキがアルトラパンを2002年に投入して、フルモデルチェンジを重ねながら認知度を高めている。そのためにミラトコットの販売は伸び悩む。



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あまりにもライバルが強過ぎるケースも

全高が1600mmを超える比較的背の高い軽自動車では、キャストも2022年1カ月の平均届け出台数が約1200台と少ない。その背景にはキャストの成り立ちがある。もともとキャストは、1車種で複数のシリーズをそろえることが特徴だった。2015年にSUV風のアクティバ、都会的なスタイル、少し遅れてターボエンジンのみのスポーツも加えた。



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しかし売れ行きは伸び悩み、発売された翌年の2016年でも、1カ月平均届け出台数は約5500台でタントの約40%であった。2017年には1カ月平均が約3800台に下がり、月販目標の5000台を下まわった。



キャストの狙いはアクティバ/スタイル/スポーツを用意して性格の異なる軽自動車を合理的に販売することだったが、実際は車種のイメージが分散された。とくにキャストが発売された2015年には、スズキの先代(初代)ハスラーが好調に売られ、1カ月平均届け出台数が約8000台に達していた。キャストアクティバはそのライバル車として投入されたが、スタイルやスポーツまで用意すると、SUVのイメージが薄くなってハスラーに対抗できなかった。



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都会的なキャストスタイルは、車種の印象がタントカスタムに近い。

キャストにはスライドドアも装着されず、売れ行きが低迷した。キャストスポーツはホンダN-ONEに近い。このように3タイプをそろえたことが裏目に出て、いまはキャストスタイルだけを細々と売っている状況だ。



N-ONEも2022年の1カ月平均届け出台数が約1600台と少ない。ちなみに2020年のフルモデルチェンジではプラットフォームを変更したが、外装パネルは変えていない。なぜならN-ONEは、1967年に発売されたN360をモチーフにデザインされ、無理に変えるとN360から離れてしまうからだ。



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つまり「変えられなかった」わけだが、これではフルモデルチェンジを行ったことを表現できない。古い車種をモチーフに新型車を開発する宿命で、売れ行きが伸び悩んだ。また、N-ONEには6速MTの設定など注目すべき点もあるが価格が高い。6速MTを選べるRSは199万9800円だ。N-ONEはN-BOXと違って後席や荷室が狭く、電動スライドドアも装備されない。割高感が生じてN-ONEが販売を低迷させる原因になっている。



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