この記事をまとめると
■盗難車は4台に1台の割合で見つかっており、保険金は約280万円ほど支払われている■クルマが盗難されて破損された場合、分損修理費用が支払われる
■保険金を受け取った後に車両が見つかったら保険金を返すことでクルマを戻せる場合がある
盗難車は4台に1台程度の割合で見つかっている
近年SNSで話題に上がることが多い自動車盗難。ランドクルーザーやハイエースといった定番車種はもちろんだが、日本の90年代スポーツカーもターゲットにされることが増えてきている。苦楽をともにした長年の相棒を盗むことは非常に許せないが、盗まれたクルマはどのくらい戻ってくるのか? また、実際に盗まれたとき保険はどのように適応されるのだろうか? あまり考えたくはないことだが、今回は愛車が盗まれた場合の「その後」を紹介していく。
どれくらいのクルマが発見される?
そもそも、実際に盗まれたクルマが発見される割合はどれくらいなのだろうか? 保険会社各社の盗難や車上狙いのデータをまとめた「自動車盗難事故実態調査結果」を見てみよう。なお、2020年までの調査は毎年11月の1カ月間で行われ、1カ月あたりの盗難台数と見つかった台数、見つからなかった台数がデータとして公開されている。

これによると、2020年11月の1カ月間、全国で盗難された台数は158台、このうち発見された台数は38台となっている。率にすると約24%だ。つまり、発見される盗難車は4台に1台ということになる。また、発見されたクルマにも1件あたり平均して279万6000円の保険金が支払われている。
保険が支払われているということは、何かしらのダメージを受けた状態で発見されていると言えるだろう。正確なデータでは無いものの、盗まれたクルマが無傷で返ってくる割合は全体で10%を下まわると一説には言われている。
盗まれた場合、支払われる保険金は2種類
保険金の支払いは?
では、もしも愛車が盗難されてしまったら保険金などはどうなるのだろうか? これは保険会社各社や契約内容によって対応は異なってくるだろう。今回は損傷を受けつつも見つかった車両や、運よく見つかった場合と保険金の関係を紹介していく。
まず、車両保険の保険金が支払われる前に損傷を受けたマイカーが戻ってきた場合だ。この場合は分損であれば分損修理費用が支払われる。年式の古いクルマだと市場価値が上がっていても、車両保険が年々下がってしまうことがあるので、この辺はしっかりと確認しておくべきだろう。

次に、保険金が支払われたあとに愛車が見つかったケースの場合どうなるのだろうか? この場合、盗難による車両保険はすでに使用済みなので基本的に見つかった車両は保険会社持ちとなる。ただ、手元に愛車を戻せる可能性がゼロという訳ではない。保険会社から買い取れる可能性があるのだ。ただし、すでに保険金が支払われているので、買い取るお金は加入者自身で用意する必要がある(受け取った保険金をそのまま返すことで返却される場合もある)。

大切にしているマイカーが盗難されてしまうことは考えたくないが、盗難された際に少しでも被害を抑えるために、車両盗難に関する車両保険はしっかりと入っておくべきと言える。普段からの盗難対策も当然重要だが、契約している保険内容を確認して安心してカーライフを過ごそう。