この記事をまとめると
■最近のクルマは液晶画面を用いたデジタル表示が主流だ



■旧車のアナログメーターは人気が高い一方で精度が低いといわれている



■メーターがアテにならないこともあり最後はオーナーの勘で操る部分が出てくる



旧車のメーターは信用できない!?

最近のクルマのメーターといえば、液晶画面に擬似的に表示されるモデルが増えつつあるように思います。ブリッピングしたときのタコメーターの針の動きもデジタル表示。



いかにも最新モデルといった雰囲気でそれはそれでカッコいいのですが、旧車の電子やデジタルとは無縁な、銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマトを彷彿させるアナログ式のメーターにも魅力を感じます。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」...の画像はこちら >>



ただ、精度はというと……。「それも旧車ならではの味だから」と割り切れる寛容さが求められそうです。より正確な情報が得たいとき、皆さんそれぞれに工夫されているようで…。そんなエピソードをご紹介します。



■燃料計ではまだ大丈夫そうに見えて油断してガス欠

最近のクルマは燃料の残量に応じて「あと○○○km走行可能」といった情報を表示してくれる機能があります。もちろん、ドライバーの運転の仕方や周囲の環境の変化(急に渋滞にハマった)など、さまざまな要因でこの情報は変化します。それでも、アナログの目盛りよりも具体的な数字を表示してくれる安心感は絶大です。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
デジタルメーターのイメージ



しかし、旧車にそんな便利な装備はありません。燃料計はあるけれど、あくまでも目安。あと1目盛りだけど何とか足りるだろう……と油断して、ついうっかりガス欠といった事態になりかねません。オーナーであれば燃料系の針が半分よりも下まわったら給油しようなど、マイルールを決めてガス欠を回避しています。しかし、慣れないうちは勘どころがわからず、四苦八苦した方もいるのでは?



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
アナログメーターのイメージ



■スピードメーターはあくまでも目安?

旧車のスピードメーターもおおよその目安であり、多少の誤差はオーナーにとっても許容範囲でしょう。「おおよその速度がわかればそれでOK」というわけです。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
アナログメーターのイメージ



最近ではGoogleマップが目的地を設定したときの画面表示にスピードメーターが追加されました。

筆者が普段乗っているフォルクスワーゲン・ゴルフ トゥーランのメーターパネルに表示されるデジタルのスピードメーターと中低速時はほぼ誤差なし(1~2km/h程度)、100km/h前後で3km/hくらいでした。この機能を旧車に利用できれば、純正のメーターよりも実測に近い速度が判別できそうです。



また、1980年代~90年代あたりのデジタルスピードメーターとGoogleマップの速度計の誤差を見比べてみて、当時のメーターの精度をチェックしてみてもいいかもしれません。



愛車の機嫌はオーナーが判断

■オドメーター&トリップメーターもあくまでも目安?

旧車オーナーのなかには手書き、あるいはアプリなどでドライブした日の距離をきちんと記録している方がいるはず。その距離はクルマに装備されているメーターの数値を基準にしている場合が多く、実測値との誤差がある可能性もあります(当然、実燃費の数値にも誤差が生じます)。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
アナログメーターのイメージ



「まぁ、それはそれ(笑)」と割り切れる方であればいいのですが、スピードメーターと同様に、オドメーター&トリップメーターもあくまでも目安。「本当の数値を知りたい!」といった几帳面な方もいるはず。



そこでスマートフォン用アプリの出番です。Android用およびiOS用に距離を測るためのさまざまなアプリが用意されています。これを使わない手はありません。



■水温計&油温計上ではセーフorヤバイの判断が難しい……

オーバーヒートが気になるこの時期、純正の水温計や油温計だけでは心もとない場面が少なからずあります。そこで専用の追加メーターを取付けることで、より高い精度に測定できるようになります。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
アナログメーターのイメージ



昔ながらのアナログ式のメーターがある一方で、デジタル表示式(しかも切り替えまでできる)も発売されています。車内の雰囲気(いわゆる「当時感」)を重視したいならアナログ式のメーターですが、デジタル表示式のほうがより具体的な数値がわかるので、ここは悩ましいところです。



■まとめ:旧車乗りは自然と感覚が研ぎすまされていく?

朝、起きたとき「ん?今日は何だか体調が思わしくないぞ」と本能的にわかるのは、自分の身体だからです。同じ旧車にずっと乗りつづけていると、正常時のコンディションと、調子が今ひとつなときの違いがわかるようになります。そのセンサーが恐ろしく鋭敏な人がいる一方で、あまりよくわからない……といった人もいます。これは経験値を積むことである程度は解消できるようになります。



どれほど高性能なメーターやアプリを導入しても、最後はオーナーの経験と勘がモノいう世界でもあります。旧車乗りは自然と感覚が研ぎすまされていくものであり、その過程を楽しむのもこの分野の趣味の魅力だといえそうです。



旧車のメーターは「飾り」と割り切るべし! 旧車乗りが「速度」「距離」「燃料残量」などを知る方法とは
トヨタ・セリカ1600GT

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