この記事をまとめると
■寒がりと暑がりが車内に共存することがある■暑がりな人と寒がりな人に合わせて温度調整するのは難しい
■それぞれの人へ向けた温度調整の方法を考えてみた
暑がりと寒がりが共存しているととにかく大変!
クルマで移動するのは快適だといわれますが、多人数で乗ることが多いと発生する確率が高い問題があります。それが、「暑がりvs寒がり」の攻防戦。暑いからとエアコンの温度を下げると、寒がりの人から「寒い」といわれ、しばらくすると今度は暑がりの人から「暑い」と苦情がくる……という繰り返し。
そこで今回は、即席でできたり事前に準備をしたり、さまざまな角度から「暑がりvs寒がり」の闘いに終止符を打つべく、解決方法を考えてみました。
ひとつめは即席でできる、座る場所を変えてみる方法。同じ車内でも、直射日光が当たる座席と当たらない座席では、暑さがまったく異なるものです。暑がりな人は、なるべく日陰になる座席に座るほうがよいのは当然のこと。

とくに、午前中に南のほうへ向かう場合や午後に北のほうへ向かう場合は、片側だけ直射日光が車内に差し込みやすい時間帯になります。同じく午前中に東の方向へ向かう車内、午後に西へ向かう車内は、前席に日差しが入りやすくなってしまいます。高速道路などで長時間、同じ方角へ向かって走る場合には暑がりな人を日陰になる座席にしてあげるといいでしょう。
また、後席用のエアコンの吹き出し口がないクルマや、あっても個別の温度設定ができないクルマの場合には、暑がりな人は後席に座らないほうがベターです。とくにミニバンの3列目シートはエアコンの風が届きにくいことが多いので、寒がりな人に向いています。
その点、スズキ・ソリオのように天井にサーキュレーターがついていたり、新型ホンダ・フリードのようにリヤクーラーがついているミニバンなら、後席でも暑がりな人が快適に過ごしやすいでしょう。

ふたつめはこちらも即席でできる、エアコンの風の流れを変えてみる方法。

また、エアコン吹き出し口の向きを調整することによって、自分の顔や身体に直撃させることができるので、暑がりな人は前席に座り、その後ろに寒がりな人が座ることによって、エアコンからの風を後席にあまり送らないようにするといいでしょう。
逆に、前席に寒がりな人が座ってしまった場合には、エアコン吹き出し口をすべて上に向けることで、風を後席に送りやすくなります。
小物を使っての対策も有効
3つめは、定番ですがブランケットやタオルケット、カーディガンなどを車内に準備しておき、エアコンは暑がりな人に合わせて使用しつつ、寒がりな人が適宜、ブランケットをかけるなどして暖かくする方法。エコダウンのような中綿が入っている素材や、ヒートテックのように吸湿発熱素材のものなら、暖かさが保ちやすくなっています。

また、車内にブランケットのような大きなものを置くとかさばるのでイヤ、という場合には首や足首などにちょっと巻くだけでも寒さがやわらぎますので、スカーフやバンダナのようなものを常備しておくといいでしょう。
4つめは、少し入念な準備になりますが、暑がりと寒がりの原因に着目し、乗車前の行動によって改善をはかる方法です。暑がりの原因としては、筋肉量が多いこと、太っていること、ホルモンバランスの変化によるものが挙げられます。これはなかなかすぐには改善できませんが、寒がりの原因は多様で、筋肉量の減少や太っていること、ホルモンバランスの変化といったもののほかに、血行不良やストレス、運動不足といったものも挙げられます。
そこで、乗車する前にウォーキングなどの有酸素運動を30分程度しておくこと。お風呂や温泉に浸かって血行をよくしておくこと。

さらに、服装にも注意を。身体を締め付けるようなきつい服や靴、靴下やストッキング、ロングブーツなどは血流を妨げてしまいますので、結果的に身体が冷えやすくなってしまいます。寒がりの人は、なるべくゆったりとした、リラックスできる服装でドライブに出かけると良さそうです。
ということで、せっかくのドライブを楽しい時間にするためにも、こうした対策を頭に入れて、暑がりvs寒がりの闘いに、いまこそ終止符を打ちましょう。