鉄道模型が43分の1スケールだったことに由来!
憧れのスポーツカーから歴史的なクラシックカー、過去に自分が所有してきた歴代の愛車まで、実際に手もとに置いておくにはハードルが高すぎるもの。だが、それを比較的容易に実現しているのが、ミニカーという存在ではないだろうか。
ミニカーといっても仕上がりはさまざまで、お菓子のオマケとして付いてくる簡素なものから、実車と見間違えるほど細部まで精巧に作られたものまで幅広く存在し、それぞれにまた熱心なファンが存在しているというのもミニカーの奥深さを感じさせるところと言えるだろう。
そんなミニカーは当然実車よりも小さいサイズで作られているが、なかでも多いのが「1/43スケール」と呼ばれるサイズのもの。これはその名のとおり、実車の43分の1サイズで作られたもので、実際の全長が4300mmのランボルギーニ・ガヤルドであれば、43分の1スケールのミニカーでは全長が100mmになるというワケだ。
ではなぜ43分の1スケールが主流なのかというと、1934年に当時鉄道模型を中心にリリースしていたイギリスのメカノ社が、その鉄道模型のアクセサリーとして「ディンキー」というミニカーシリーズを製造したのがルーツと言われている。
この時の鉄道模型は「Oゲージ」と呼ばれる43分の1スケールであり、それに合わせてミニカーも同様の43分の1スケールとなったというワケである。つまり、ミニカーは子どものオモチャというよりは、鉄道模型のジオラマに搭乗するアクセサリーのひとつとして誕生したとも言える。
そして、その後登場した新興メーカーも先陣のディンキーに倣って43分の1スケールとし、一躍43分の1スケールがミニカーの主流の縮尺となったようだ。
なお余談ではあるが、43分の1スケールのミニカーといっても、実車をそのまますべて43分の1サイズにしているわけではない。
すべてを43分の1サイズにして作れば、実車とまったく同じ佇まいを持ったミニカーが生まれると思われるかもしれないが、目線の違いなどもあり実車とは異なる印象となってしまうそう。そうならないように各部を調整して実車の雰囲気に近づけているメーカーがほとんどなのだとか。この辺りがメーカーによるキャラクターの違いとなっていると言えるのかもしれない。

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