センサーが満タンを検知して給油を自動停止するメカニズムだ
セルフのガソリンスタンドの給油機は、満タンになると自動的に給油が止まって、オーバーフローを防止するためのオートストップ機構が付いている。
あれはどういう仕組みで働くようになっているのか?
じつは給油ノズルの先の下側に小さな穴が空いていて、給油中はそこからノズル内に空気が吸い込まれるようになっている。
ガソリンが満タンになって、ノズルの先端まで油面が上がってくると、ガソリンで吸気穴がふさがれ、ノズル内部のセンサーが空気の流れが止まり真空になったことを検知すると、給油を自動停止するメカニズムになっている。
ガソリンの計量機など、ガソリンスタンド関連機器のトップシェア(65%)「タツノ」のホームページにわかりやすいイラストが描いてあるので、これを参照するといいだろう。
(https://tatsuno-corporation.com/jp/info/selfservice/#)
基本的にシンプルでとっても優れたシステムだが、ノズルレバーを少しだけ引いて、少ない流量で給油した場合は、給油が自動停止しない場合がある。これはガソリンの流量が少量のため、空気の吸気穴が塞がれず、センサーが真空を検知できなかったときに起きるケース。
これはオーバーフローの原因になるのでNG。
消防庁でも、セルフスタンドでの「満タン自動停止後の追加給油」と「少量給油」は禁止事項に挙げている。
また、クルマによっては、満タンになっていないのにオートストップ機構が働いてしまうという車種もある。

そういうクルマはガソリンタンクと給油口をつなぐインレットパイプの形状が複雑で、一時的にインレットパイプ内のガソリンの流れが悪くなり、パイプ内の油面が上がってセンサーが働いたり、反対にガソリンが勢いよく流れすぎて、パイプ内で泡立って、その泡で吸気穴が塞がれて給油がストップしたと考えられる。
その場合は、油面が落ち着いてからもう一度だけ給油レバーをしっかり握って給油し直してみよう。