じつは表立っていないだけでコラボしているものもある
クルマの異業種コラボレーションというのは、さほど珍しくない。LLビーンやヘリーハンセンといったアウトドア系ブランドを冠したSUVの特別仕様車などは存在していたし、かつてはパルコやロフトといった量販店とコラボした軽自動車もあった。最近では日産ノートe-POWERがバンダイナムコとコラボレーションしてコーションサウンドなどを作り込んだというニュースも話題となった。
それとは別に機能面でのコラボレーションと考えると、意外に少なくオーディオくらいしか思いつかない。とはいえ、純正オーディオでコラボレーションしたブランドとしては、BOSE、ハーマンカードン、マークレビンソン、バルクアンドオルフセン、マッキントッシュ、ロックフォードなどなど多くの例が思い出されるだろう。しかし、それ以外の機能部品においては、レカロ(シート)、モモ(ステアリング)など自動車部品専業ブランドのアイテムを使っていることはあっても、異業種コラボレーションというのはあまり見ることはない。
1)液晶ディスプレイ
たとえば、いまのクルマでは欠かせない液晶ディスプレイ。どんどん大型化しており、解像度も高いレベルが求められるようになっている。たとえば、こうした部分においてPC用ディスプレイの世界ではプロフェッショナルからの信頼が厚いことで知られるEIZOや、亀山モデルでおなじみAQUOS(シャープ)などがコラボレーションすれば、もっと見やすいディスプレイになり、ブランド価値も含めて、所有満足度が上がる可能性はあるのではないだろうか。
もっともシャープに関していえば、ブランドが表に見えていないだけで車載分野に注力していたりする。その意味では、コラボレーションというよりも純粋なサプライヤーとしてアプローチしているのだった。
2)エアコン
なにしろシャープといえば、空気浄化や消臭効果のある「プラズマクラスター」を、すでに車載エアコンの世界に提供している。プラズマクラスターについては、そのブランドを含めて自動車メーカーは利用している部分があり、すでにコラボレーションしているといえるのだ。
とはいえ、家電ではおなじみの日立「白くまくん」や三菱「霧ヶ峰」といったブランドがクルマ用エアコンのブランドとして利用されることはない。このあたり、クルマがグローバル商品であるのに対して、前述した家電ブランドは日本限定であり、コラボレーションするのは難しい(効果が期待できない)という部分もあるのだろう。
最新の先進安全装備や内装がさらにパワーアップする可能性も
3)カメラ用レンズ
では、グローバル企業とのコラボレーションならばどうだろう。いまやADAS(先進運転支援システム)は欠かせない機能であり、そのセンサーとしてカメラを用いていることは多い。
そもそも、キヤノンやソニーといったメーカーは表立ってはいないが車載事業を行なっている。あえて名前を出したコラボレーションをせずとも、じつは自分のクルマにはソニーのCOMSが使われていたなんてことは珍しくなかったりする。
4)内装生地
ところで、カスタムカーのコンテストやショーなどで見かけるショップデモカーのなかには、ルイヴィトンなど有名ブランドの素材を利用してドアの内張りなどを張り替えていることもある。かつてトヨタ・アバロンがCOACHとコラボレーションしたケースもあったが、高級ブランドの生地をクルマの内装に使うというコラボレーションは、もっと広まってもいいのではないだろうか。お互いにブランド価値を高め合うことができるのであれば、Win-Winの関係ともなりそうだ。
ただし、ファッションブランドの素材をそのままクルマに使うには大きな課題がある。それはクルマには難燃性が求められることで、その意味ではクルマ用として開発されていない生地をクルマに使うことNGだったりするのだ。

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