この記事をまとめると
■「社有車」と「社用車」という言葉がある■それぞれの用語の意味を解説
■プライベートで使用することができるかについても記す
「社有車」と「社用車」は意味が異なる!
「本部長」と「本部部長」の違い、「代表取締役」と「取締役社長」の違いなど、社会人になると今さら他人には聞けない「?」となる用語がたくさん出てくるものですよね。クルマに関するものとしては、「社有車」と「社用車」の違いというのも、意外に多くの人が「?」となるものかもしれません。
1つずつ解説していくと、まず「社有車」とはその名の通り、車検証に明記される所有者が会社の名称となっているクルマのこと。
ただ、すべての社有車が社内で使われるとは限らず、個人や法人に貸し出している場合もありますが、誰が使っていても基本的には「社有車」となります。

いっぽう「社用車」とは、会社の業務や業務に関連する移動などを遂行するために使うクルマのことで、「しゃようしゃ」と読みます。一般的に多いのは取引先やお客様などを回る際に使う「営業車」ですが、これも社用車に含まれます。ただすべての社用車が会社所有とは限らず、なかにはリースやレンタカーも含まれます。ナンバープレートのひらがなが「わ」や「れ」であればレンタカーですが、リースの場合はリース会社の「社有車」となりますので、自家用・業務用のナンバープレートとなります。車検証の所有者の欄には、リース会社の名称が記載されるのでそれを見ればわかります。

ちなみに社用車をリースにすると、大きな予算が必要となる最初の車両購入代金が不要。登録などの手続きもすべてリース会社が行い、点検整備や車検などのメンテナンスも自社でやる手間が省けるというメリットがあります。自動車税などの税金、保険料もリース料金に含まれるため、経費処理がシンプルになることもメリットなので、近年は社用車をリースにする会社が増えていると言われています。
リースは中途解約をすると違約金が発生
ただデメリットもあり、リースの契約期間は3年~5年が一般的で、原則として契約期間満了まで乗り続けることが条件。

また、「社有車」「社用車」をプライベートで使用することができるかどうか。これも気になる人が多いと思いますが、社内のルールで禁止されていなければ、使うことは可能です。たとえば営業に行った帰りにショッピングモールで自宅用の買い物をする、休日に自宅に乗って帰るといったことも、社内のルールに則って許可を取っていれば、問題ないでしょう。福利厚生の一環として、社員に貸与している会社もあります。
もちろん、社有車や社用車の私用が禁止されている場合には、無断で私的利用すると「業務上横領罪」などに該当し、罰せられることもあるので要注意です。また、私用が許可されている場合でも、事故などトラブルの際には誰が責任を負うのか、事前に確認しておきましょう。
ということで、「社有車」と「社用車」の違いを解説しました。どちらにしても、ボディに社名などが入ったクルマの場合はとくに、走っている間は使う人がその会社の「顔」として、街ゆく人たちに認識されることを忘れず、安全運転とマナー遵守を心がけたいですね。