この記事をまとめると
トヨタ2000GTは、欧州スポーツカーにも引けを取らない美しいクルマだった



■映画「007」の劇中車として登場したことで世界的にもその存在を知らしめた



■トヨタ2000GTは美しいだけでなく高速走行性能にも優れていた



コンピュータシミュレーションではなし得ない自然界の美を体現

トヨタ2000GTは、1967年に誕生した。当時の私は小学生であり、67歳となる今日も憧れは消えることはない。それほど、1960年代の日本にとって衝撃的なスポーツカーだった。



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ほぼ同年代に、ダットサン・フェアレディがあったが、ブルーバードの部品を活用するなどしたフェアレディに対し、トヨタ2000GTは、ヤマハ発動機との共同開発による専用設計で、シャシーもエンジンも凝っていた。



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何より外観の造形は優美で、欧州の名だたるスポーツカーに引けをとらぬ美しさだった。単に美的によいというだけでなく、当時の空気力学を駆使した流線形の極致でもあり、コンピュータシミュレーションで空気の流れを目視できる今日の空力とは一線を画した、自然界の美を体現していたともいえるだろう。



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室内は、木目のインストゥルメントパネル、ハンドル、シフトレバーなど、高級車の装いで、座席は本革のバケットシート形状であった。



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すべてが特注といえるスポーツカーであり、国内外を含め3年強の間に300数十台しか製造されなかった希少車でもある。



映画への出演が知名度を飛躍的に高めて伝説と化した

日本を代表するスポーツカーというひとつの象徴として、英国映画の007で主役が乗るボンドカーに選ばれた(劇中では日本の女性エージェントの愛車だった)ことも、トヨタ2000GTの価値の大きさを表している。



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かつて、旧車という扱いでの試乗を少しできたことは、永年憧れてきた私の何よりの思い出でもある。旧車であり、借り物でもあるため、全速力での走行ではなかった。だが、直列6気筒エンジンの力強く、滑らかな加速には、独特の味わいがあった。



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その排気音は管楽器を奏でるようにまろやかで耳にやさしく、心に響いた。クルマとかスポーツカーとかいうより、芸術作品に触れたような感触がいまも脳裏に残る。



レースにも出場したが、1966年には国際的な速度記録に挑戦し、連続して6時間~72時間(給油やドライバー交代での停車を含む)、走行距離では2000km~1万マイル(約1万6000km)など、13の項目で時速200km以上の平均速度を達成した。

人の感性に訴えかける価値とは別に、まさにグランド・ツーリングの名にふさわしい、耐久性を踏まえた高速走行性能を明らかにするための挑戦だった。



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1955年に、初代のトヨペット・クラウンが誕生してから十数年後に、時速200km以上の平均速度を長時間維持して走り続ける技術を世界に示した点においても、トヨタ2000GTの偉大な価値を実感させるのである。

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