この記事をまとめると
■インドネシア国際オートショー2022のコンパニオンに着目■ほとんどのブースでコンパニオンが活躍していた
■筆者にとってGIIASの光景は、過去の東京モーターショーを想起させるものだった
親しみやすい雰囲気のコンパニオンが印象的
IIMS(インドネシア国際モーターショー)はジャカルタ市内の古く、いかにも南の島といった味わいのあるコンベンションセンターで開催されるのだが、今回訪れたGIIAS(ガイキンド・インドネシア国際オートショー)は近代的なコンベンションセンターで開催されるので、筆者としてはいまひとつ味わいが薄いなあと感じている。しかし、会場をよく見るとまだ素朴な風景に出くわすことがある。
また先進国などでは物議を醸すようになってきたコンパニオンも、相変わらずほとんどのブースで多くの人数が活躍している。今年春に訪れた、同じくコンパニオンの数が多くて有名なバンコクモーターショーでは、コロナ禍ということで、感染防止のためにブース内にいっぺんに多くのコンパニオンを立たせないようにし、なおかつ短時間で交代させるなどの感染予防対策をしていたようで、コロナ禍前よりも少ない印象を受けた。今回のGIIASではマスク着用などで感染予防対策を厳重におこなったうえで、コロナ禍前のようになるべく途切れないよう、結構長い時間多くのコンパニオンが各メーカーの展示ブースに華を添えていた。
そのコンパニオンのみなさんも、以前に比べればバンコクで開催される自動車ショーで活躍するコンパニオンのように、ファッションモデルのような近寄りがたい女性も多くなってきたのだが、まだまだ “隣のお姉さん”的な親近感を強く持てるタイプが多く、それがインドネシアの自動車ショーの特徴のひとつにもなっている。
中国の自動車ショーでは会場にプロ顔負けの機材や、助手まで連れてきてコンパニオンを追い回す“カメラおじさん(中国は小僧ではない)”が目立つようになり、コンパニオンの衣装も露出がどんどん激しくなっていった。中国政府がメジャーな自動車ショーにおけるコンパニオンの採用を禁止することとなったのは、中国という国を見れば自然の流れなのかもしれない。その代わり、会場で来場者に新車を売り込むセールスマンとコンパニオンの中間的存在として、かつてコンパニオンで応募してくるような女性を対象とした“車両説明員”を置くようになった。露出の激しい衣装はNGで、ビジネススーツもしくはそれに準じた服装となっている。採用に当たっては筆記試験もあると聞くので、やはり一般的にイメージするコンパニオンではないようだ。
タイやインドネシアの自動車ショーでは、まったくいないわけではないが、コンパニオンばかり追いかける来場者は少ないので、仕事とはいえ一生懸命コンパニオンを撮影している筆者のような外国人はかなり奇妙に映るようだ。いまは紛争中で出かけるリスクは高いが、かつてロシアのモスクワモーターショーへ行くと、そこはモデルのようなコンパニオンばかりで、ついつい撮影にも熱が入ってしまうのだが、コンパニオンをメインで撮影している人はいなく、アジア人でいい歳してコンパニオンを追いかけている筆者は時に軽蔑の眼差しで見られることもある。
GIIASの会場でのどかな風景や多数のコンパニオンを見かけると、子供の時晴海で開催されていたころの東京モーターショーへ家族みんなで出かけていたころを思い出してしまった。

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