この記事をまとめると
■歴代ランサーエボリューションの見分け方を解説■大きく分けて4世代に分かれており、Ⅰ~III、IV~VI、VII~IX、Xとなっている
■グレードも複数あったのでそれぞれで細かい違いもある
どれもそっくりに見える「ランエボ」の見分け方を伝授
グループA時代にWRCでドライバーズタイトル4連覇を達成し、サーキットでのレースでも大活躍したハイテク4WDターボの三菱ランサーエボリューション。
1992年にデビューしたエボⅠから、2015年に生産終了となったエボⅩまで、名車揃いの血統だったが、各世代のランエボを見分けるのはじつはなかなか難しい。そこでエボⅠからエボⅩまでを見分けるポイントをチェックしてみよう(今回の例は基本的にGSR)。
●第1世代
・エボ I
いま見れば一番シンプルなエクステリア。フロントにリップスポイラーがなく、195/55-15の細いタイヤを履いているのが特徴。

・エボII
フロントエアダムエクステンションとリヤウイッカー(リヤウイングの土台につく小さなスポイラーのこと)を追加。タイヤは205/60-15にサイズアップされ、OZ車の5本スポークホイールを装着。

・エボIII
サイドステップに「EVOLUTION III」のロゴが刻印されているのが一番の目印。フロントバンパーの開口部を、ほっぺたを膨らませたかのように大型化。フロントエアダムの両端にエアダクトを設けてブレーキの冷却性能を向上させている。

●第2世代
ベースのランサーのモデルチェンジに合わせランエボも第2世代に。フロントバンパー一体のフォグランプがアイデンティティ!?
・エボIV
リヤにデルタ型ウイッカー(デルタ形状整流板)と大型ウイングを装着。フロントウイングの左右の下部もウイング形状になっている。タイヤサイズも205/50-16になり、OZの6本Wスポークを履く。フロントのナンバープレートの位置はまだセンターのまま。

・エボV
ブリスターフェンダーが装着され、ボディがエボIVより80mmワイドに。リヤのエアロはデルタウイッカー付きの仰角四段階調整式のアルミ水平翼を持った大型ウイングに変更。

・エボVI
フロントバンパーの形状が変わり、フォグランプが小型化。ナンバープレートの位置も中央から左側にオフセットされた。リヤウイングはウイッカー型仰角調整式のツインリヤスポイラーに。タイヤサイズはエボVと同じだが、ホイールがOZのフィンタイプ。

・エボVI TME(トミ・マキネンエディション)
トミ・マキネン・エディションは、フロントバンパーからフォグランプがなくなり、ホイールがWRCのワークスカーと同じデザインのエンケイ製の白いホイールに。

同じように見えるが確実に進化している
●第3世代(ベース=ランサーセディア)
・エボVII
エボVIIからフロントグリルの三菱のエンブレムの色がシャープなシルバーに。マフラーが従来の左サイドから右サイド出しに変わっている。リヤバンパーはアンダースポイラーと一体型に進化。タイヤサイズが235/45-17に。

・エボVIII
これまで角張っていたボディ形状が、このエボVIIIでは全体的に柔らかいラインに……。フロントグリルには「ブーレイマスク」が採用され、ボンネットのアウトレットは左右セパレート型から一体化に。そしてインテークダクトは廃止された。

・エボVIII MR
MRの名が復活して、エンブレムも装着。ボディカラーにかかわらずリヤウイングの翼端板がダークグレイに。ルーフ後端(アルミルーフを採用)に、ボルテックスジェネラーターがついたのも特徴。BBSホイールのオプションもあった。

・エボIX
フロントグリルから、三角形が特徴的なグリル「ブーレイマスク」がなくなり、精悍な顔つきに。インタークーラーの脇に楕円のインテークダクトが追加される。カーボンのリヤウイングは、中央翼が中空化され、翼端板はボディと同色に戻されている。ホイールはエンケイの5本ダブルで、細かいことだがリヤの車高が5mm下げられていた。

・エボIX MR
第3世代最後、そして4G63エンジンを積んだ最後のエボは、外観上の変化は少ない。フロントエアダムの左右両端を10mmのばして、車高が全体的に10mmダウン。

●第4世代
・エボX
ベース車がギャランフォルティスになり、エンジンも4G63から、オールアルミブロックの4B11にスイッチ。
