7月末、大阪府庁を訪れていた人々。

(大石邦彦アンカーマン)
「障害年金の不支給決定処分が出されたと。

この通知を受け取ったとき、どう思った?」

(ワクチン後遺症を訴える 50代女性)
「おかしいな、これだけ寝たきりの状態なのに。認められないのはおかしいな」

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関西に住む50代のこの女性は、CBCテレビがワクチンの副反応問題に注目した当初から取材していました。

(ワクチン後遺症を訴える 50代女性)
「家で寝たきりで動けなくて、ご飯も作れない、洗濯もできない。トイレまで、はって行っていた」

ワクチン接種後、ひどい目まいや倦怠感に悩まされ、インタビューにも寝た状態でこたえていた女性。高校教諭でしたが、休職せざるを得ませんでした。

「元の体に戻りたい」 新型コロナワクチン後遺症に悩む患者たち  救済進まずかさむ医療負担
CBC

その後、症状は少しだけ良くなりましたが、国の制度に悩まされることに。

(大石)「これで1医療機関分?」
(女性)「カルテと受診証明書と病院の証明書」

予防接種の健康被害について、医療費の支給を受けられる国の救済制度。しかし申請には、1通3000円から1万円もかかる診断書が必要で、それを集める手間も費用も大きな負担です。

(女性)
「本当は40軒くらい行っていますが、出すのにお金がかかるし、集めに行く労力がないので、たくさん行った病院でお金を使ったところだけで24軒(集めた)」

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地元自治体は「認定に値する」としていたのに…

結果が出るまでに1年半。しかし認定は、症状の中でめまいだけ。どうしても仕事に戻りたかった女性は、保険のきかない様々な治療や薬も試しましたが、その分は申請の対象にもなりません。

慢性的な倦怠感などが残ったため障害年金も申請しましたが、それは否認。こうした救済制度について異議を訴えるため、府庁を訪れたのです。

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(大石)「否認された理由は書いてあった?」
(女性)「症状が固定していないことと、主治医のカルテがあまり信用できないと書かれていた」

女性の場合、地元の自治体では「認定に値する」とされていました。しかし国は、女性が何とか歩けるようになり、症状は固定していないとして認めませんでした。

(女性)「ほとんど寝たきりで家から出られなかった」
(大石)「マンションの1階まで降りて周囲を歩ける。そういうときもあった?」
(女性)「たまに調子のいいときは、少し外に出て散歩しなさいと主治医から言われていたので、部屋を壁をつたいながら、車いすに乗りながら、杖をつきながらはありました」

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4人は、国の健康被害救済制度に関する不服申し立てを行うために、大阪府に行きました。

症状は今も続いているとして、大阪府に対して意見陳述を行った女性。結論までに長い時間がかかり、認められないケースも多い新型コロナワクチンの救済制度。

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「多い人は7000枚、8000枚」の書類を提出

審査はどう行われているのか、現場を取材すると。

(大石)「こちらはどんな課?」
(名古屋市役所 健康福祉局 健康部・山田悠貴担当課長)
「感染症対策課という課です。健康被害があった方の申請いただき、書類を確認させていただいているところ」

昨年度までに、約200件の申請が寄せられている名古屋市の担当課では、患者から送られてきた山積みの書類が。

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(大石)「分厚い束になっているものもあるが、1人でもすごい量だと患者さんから聞いたが、どのくらいになる?」

(山田さん)「人によってかなり違いますが、こちらは段ボール1箱で1人分になります。多い方だと7000枚、8000枚という方もいらっしゃいますので、負担があると思っています」

大量の書類。カルテや診断書の発行には、かなりの費用がかかりますが、名古屋市や愛知県では、その補助制度も設けています。

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市が「認定すべき」と判断 しかし…国が覆すことも

(大石)「2021年の7月から、この方の摂取後の経過を書いているが、ご自身がまとめられた?」
(職員)「そうです。全部のカルテを見ないといけないので、長いと3、4日のときもある」

膨大な書類を確認しながら、認定すべきかどうかの意見をまとめなければなりません。

名古屋市は特に細かく分けて判断を示しています。

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(山田さん)「因果関係あり、因果関係不明の中でも肯定的・中立的・否定的・因果関係なし。この5段階で意見をつけています」
(大石)5段階で市としての濃淡をつけて意見を国に送る?
(山田さん)「おっしゃる通り」
(大石)出した意見が国に反映されていると思う?
(山田さん)「なかなか難しいところ。確認をしているわけではないが、やはり国の判断で決められているなという印象はある」

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「元の体に戻りたい…」患者の思いは

副反応の問題が依然残されている新型コロナワクチン。これは将来、薬害となる恐れはないのか。

8月26日は「薬害防止の日」で、厚労大臣が過去国が引き起こした薬害の患者たちと対面しました。そこには、新型コロナワクチン患者の会も。

「元の体に戻りたいです、元の生活がしたいです」

立ち去る大臣に、訴えかけます。

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(新型コロナワクチン患者の会 木村瑞穂代表)
「患者たちの思いが届かない。無力感がすごいです」

(大石)
「新型コロナワクチン患者の会は、全国の被害者団体の中には入ることができていません。ただ、代表としては同じ薬害だと思っていますか?」

(新型コロナワクチン患者の会 木村瑞穂代表)
「薬害だと思っています。私自身もそうですし、既に兆候があったのにもかかわらず止めるような動き、接種をこの方には打ってはいけないとか、そういう動きも一切なかった。健康被害を防ぐためにワクチンを安全に使おうという意思を感じない。

(だから)私は薬害だと思っています」

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(新型コロナワクチン患者の会 倉田麻比子さん)
「元の生活がしたいし元の体に戻りたいので、助けてほしいということを直接お伝えしたかったです」

(大石)
「その思いは届いた?」

(新型コロナワクチン患者の会 倉田麻比子さん)
「あの目だとちょっと…」

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副反応報告のほとんどが「評価不能」

患者たちの声は届いたのか。午後5時を過ぎた厚労省前は、騒がしくなってきました。

(大石)
「薬害の各団体の患者・支援者らが続々と集まってきています。このあと午後5時半から、マイクを持って自分たちの窮状を厚労省に向かって訴えるようです」

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「厚労省の入り口すぐ脇には、過去の薬害を反省した上で、二度と繰り返してはいけないという“誓いの碑”があります。きょう昼過ぎには、その前で集会が行われましたが、大臣は淡々と業務をこなしているように見えました。

大臣が立ち去った時に新型コロナワクチン患者の会が、自分たちの思いを訴えたんですね。距離からして確実に耳には届いていたと思うんですが、大臣の心には届いていないような印象を持ちました。新型コロナワクチンはとにかく被害者が多いので、原因究明・救済をしっかりしてほしいと思います」

副反応を訴えたケースのほとんどを「評価不能」、わからないと結論づけている国。国策で接種を進めた以上、積極的な救済は当然ですが、根本的な原因究明に取り組むことも同様に重要な課題です。

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